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2023.07.18更新

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アパレル業界の採用も変わる!?ベイクルーズグループがリファラル採用に注力する理由

今や人材不足は特定の業界だけの話ではありません。各業界が人材採用に向けて試行錯誤を続ける中、今回はアパレル業界におけるリファラル採用の事例をお伝えしたいと思います。ファッションを中心にライフスタイル全般に関わる事業を展開するベイクルーズグループ様は、業界に先駆けて今年からリファラル採用への注力を開始。導入したばかりではありますが、だからこそ生々しい真実を感じ取れるはず。今、アパレル業界の採用最前線では、何が起こっているのでしょうか。

ベイクルーズグループ_ロゴ
ベイクルーズグループ
従業員数: 5022名(2017年9月1日時点)
事業概要:

レディース・メンズのトータルファッションの企画・製造・販売・直営店の運営、飲食店の運営、インターネット通販サイトの運営、及び家具の販売、フィットネス事業の運営

人財統括:矢頭 龍一氏(右)
人財統括:木村 遼平 氏(中央)
人財統括:土屋 和美 氏(左)

その他企業様の導入事例をまとめています!
下記からダウンロードください。

リファラル採用導入・運用事例『サービス産業編』

従来の媒体や手法だけに頼っていると、将来的に人材不足が深刻化することは明らか

インタビュー風景1

ベイクルーズグループでは、どのような人材を募集しているのでしょうか?

矢頭氏:
ベイクルーズグループは、ファッションを主軸にしながらインテリア、フィットネス、飲食の4事業を展開しているグループです。ただ今後は、上記の事業ドメインに限らずにお客様のニーズやマーケットの変化を捉え様々な挑戦を続けていきたいと考えています。
そのため採用する条件としては、クリエーションすることを楽しめて、アウトプットする姿勢、チャレンジ精神旺盛な方を求めています。
職種でいうと、企画デザイナーやMDの職種に加え、eコマースのエンジニア、販売職などの募集を現在は行っていますね。
※2018/7取材時点

リファラル採用への注力以前は、どのような採用活動を行っていたのですか?

矢頭氏:
基本は自社HPからの応募と、エージェント経由が中心ですが、限られた転職市場で出会える人材の限界は強く感じていました。販売職、eコマース、デザイナー、MD、パタンナーなど、さまざまな職種の採用活動において、転職市場に出てくる人材は減少傾向にあります。

土屋氏:
私は主に販売職の採用を見ていますが、販売職は特に母集団形成が難しくなってきていると感じます。応募者の方には、ただ採用をするという側面だけでなく、仕事の価値をより伝える働きかけが求められるようになりました。
また、未経験者の採用も増えてきているため、「接客」のお仕事の魅力を伝えたり、あえてリアルな難しさを伝えることもありますね。それでも挑戦したいと思っていただける方と一緒にお仕事をしたいと考えています。

木村氏:
一方、エンジニア採用においてはエージェントから紹介される人材の質にばらつきが出るようになり、当社にマッチする人材との出会いが年々難しくなってきています。採用コストも高騰しており、このまま従来の転職市場に出てくる人材とのマッチングに頼っている限り、将来的に人材不足が深刻化することは明らかでした。
エンジニアはさまざまな業界から引く手あまたの職種ですから、その中から“あえて”アパレル業界を選んでもらう惹き付けも重要です。お客さまとの接点の多さやビッグデータに触れられ、目に見えるリアルなサービスに携われることなどを伝えて、より動機形成に取り組んでいく必要性を感じています。

従来の社員紹介制度とリファラル採用は、まったくの別物

インタビュー風景2

リファラル採用への注力を決めた理由を教えていただけますか?

矢頭氏:
今お話ししたようにマッチングの量も質も低下しており、一方で採用コストも増大していました。そこで、これからは通常の転職市場では出会えない人材との接点をつくっていく必要があると考え、リファラル採用への注力を決定しました。

木村氏:
実は、社員紹介制度自体は10数年前からありました。既存の社員紹介制度では年に70人〜100人が社員から紹介され、そのうち5,6割が入社しています。制度の存在は周知されていたのですが、インセンティブがモチベーションになっており、「自分たちの仲間を増やしていこう」と社員が主体的に行動する制度ではありませんでした。

矢頭氏:
新たに取り組み始めたこの採用手法と従来の社員紹介制度は別物だととらえています。リファラル採用では、単に人材を採用するというよりも、いかに会社やブランドとマッチする人材と出会えるかを重視しています。そのため、当社において、高い数値目標はあえて設定していないのです。

イベントを開催して、選考前段階で自社理解を促進。それに加えて、協力した社員のエンゲージメント向上も促進

インタビュー風景3

実際にリファラル採用を促進するうえで、どのように社内展開をされていますか?

矢頭氏:
導入したばかりの段階なので、社内へ浸透させていくフェーズです。将来的に主体的に動いてもらうために、まずは各部門にお願いをして動いてもらっているところです。

土屋氏:
販売職に関して、店長以下のスタッフたちにはリファラル浸透のための説明会を実施しています。オリジナルのリーフレットを配布して理解を深めてもらいながら、まずはMyReferを使ってもらえるようお願いしています。
一方で店舗を訪問して現場スタッフへも徐々に説明を行っています。最初の段階から「すぐにこの職種に応募できる人を紹介して!」ではハードルが高いと思ったので、「SNSで求人情報をシェアだけお願いします」とか、「会社に興味があれば選考ではなくカジュアル面談でもOKです」という声かけをして、できるだけハードルを下げるようにしています。

木村氏:
エンジニアに関しては、社内で説明会を行った後はメールでのアナウンスを行い、リファラル採用の認知を高めている段階です。
また、先ほどお話をした通り、訴求しきれていないという課題があったため、選考に応募して頂く前の段階でベイクルーズグループの理解を深めていただくようなリファラル採用のイベントを開催して、その集客を手伝ってもらうことをお願いしました。そのうち15名ほどの社員が当日の懇親会にも参加し、来場された方とコミュニケーションをとってくれた中で、リファラルに対する印象も少しは変化が出たかなと感じています。

エンジニア向けイベントの手応えはいかがでしたか?

木村氏:
まず前半は部門の責任者から事業戦略の話をさせてもらい、後半にはMeetUpとして懇親会を開催しました。イベントでは期待以上の集客ができ、参加いただいた方からは「リアルな仕事ぶりを聞けて良かった」という声をいただけました。参加者のうち約半数が、その後のカジュアル面談参加にも意思表示をしてくれ、部門の責任者も「なかなか出会えない人材と出会えた」と手応えを口にしていました。
また、社外向けのイベントではあったのですが、これまで部門全体のビジョンを社員に対して発信する機会が少なかったので、参加した社員たちが自社事業の魅力を再発見する良い機会にもなったようです。今回のイベントを機に社員たちのリファラル採用への意識も変わったと感じます。

ブランディングに成功すれば、業界で抜きん出た存在になれる

インタビュー風景4

現在、リファラル採用の手応えはいかがでしょうか?

矢頭氏:
やはり社内の巻き込みの難しさは実感しているところです。まだ社員が自発的に動いてくれるところまではたどり着いていませんね。先日、MyReferのユーザーカンファレンス「OurRefer」でもアドバイスをいただいたのですが、MyRefer上のデータで活動数が多い積極的に動いてくださっている層から徐々に巻き込んでいきたいと思っています。

木村氏:
たしかにアパレル業界全体の傾向として、新しい採用手法に不慣れな企業は多いかもしれません。転職市場が変わっている中、今までの採用を続けている企業も多いのですが、だからこそチャレンジする価値がある、ともいえます。「社員が働きたい会社」であることは、これからますます重要になってくるでしょう。企業の魅力を上手く打ち出してブランディングできれば、採用という面で他社よりも一歩抜け出せると思っています。

各ブランドのスタッフたちが会社の顔になり、採用の顔になっていく

ベイクルーズ集合写真

リファラル採用におけるこれからの展望をお聞かせいただけますか?

土屋氏:
販売職はまだ社内で認知・浸透が十分に行き届いていないので、もっと社内を巻き込かないといけないと考えています。「採用=人事だけの仕事」ではなく、ブランドやお店の人たちにも意義を理解してもらって、みんなで協力して採用に取り組んでいきたいです。

木村氏:
当社には「ベイクルーズ」というブランドがあるわけではないので、社外からの見え方としてはジャーナルスタンダードなど各ブランドのイメージが強いと思います。そこは仕方がないといいますか。
そのため、リファラル採用という点においても、各ブランドで働く一人ひとりのスタッフが会社の顔として、ベイクルーズグループがどういう会社なのかを発信していく必要があると感じています。

矢頭氏:
2人が話したように、社内外に向けたプロモーション活動には力を入れていくつもりです。転職市場の母集団が減少しているのですから、今後の採用手段の一つとしてこの採用手法は欠かせません。また、当社は今年で設立40周年を迎えるのですが、アニバーサリーの企画としてもリファラル採用を絡めていきたいです。

最後に

ベイクルーズグループ様のお話からは、アパレル業界企業がリファラル採用を浸透させるためには特に自社理解(事業、ブランド、人)を深めることが重要であるということがわかりました。
実際に自社理解を深める活動を続けるうちに社内の意識が変わり、ブランディングの重要性の再確認、社員のエンゲージメント向上など、採用以外の面においても前向きな変化が生まれます。

一方で、社内に適切な情報提供をして社員に自社理解を深めてもらうためには、社員の興味関心度合・紹介度合が『可視化』されていないと始まりません。

MyReferではリファラル採用を仕組化し、求人や社内ニュースなどの、人事の情報配信に対する社員の関心度を可視化しながら運用することができますので、ゼロから制度を作られる企業様、既に社員紹介制度の運営されている企業様のどちらもご相談いただけます。
周囲のライバル企業がこの採用手法に取り組んでいないのだとすれば、むしろそれはチャンスだと言えるのかもしれませんので、ご興味をお持ちの方は是非お問い合わせくださいませ。

リファラル採用導入事例 サービス業界編 バナー画像
サービス産業事例 ダウンロード

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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