一覧へ戻る

2023.07.18更新

Share

  • X
  • Facebook
  • LINE
  • Copied!

学生が自分のストーリーで自社を語る、内定者エンゲージメントとリファラル採用/滋慶学園グループ

今回は、新卒領域におけるリファラル採用の事例について、専門学校、高等専修学校など、全国75校の教育機関を運営する滋慶学園グループ様をご紹介させていただきます。
内定者を巻き込んだ効果的なリファラル採用の施策について、同社の人事事業部の藤原あずさ氏と佐川佑人氏にお伺いしました。

滋慶学園グループ
従業員数: グループ合計 5,700名(2018年4月現在)
事業概要:

専門学校、高等専修学校など、全国75校の教育機関を運営

人事事業部:藤原 あずさ 氏
人事事業部:佐川 佑人 氏

その他企業様の導入事例をまとめています!
下記からダウンロードください。

リファラル採用導入・運用事例『教育・保育業界編』

採用市場が変化する中で“想い”に共感する人材を採用したい

リファラル採用を本格的に取り組もうとした理由は何だったのでしょうか?

藤原氏:
長年採用に関わってきましたが、2016年に産休から復職したタイミングで、ダイレクトリクルーティングなどの新たな採用手法が出てきており、採用市場に大きな変化が生じていると感じたことがきっかけでした。人口も減少して、有効求人倍率も高まっている中で、人材紹介や採用媒体のような他力本願的の採用手法に頼っているだけではダメだと。自分たちの力で採用が出来る状態に変えていかなければならないと直感的に感じました。

実際に社内で採用の振り返りを行った際にも、採用人数自体は充足できているものの、自社に対して共感値の高い人材を採用できている割合は少しずつ減ってきているという実感がありました。教育事業を行っている弊社としては、自社に対して想いの部分で共感していることは重要視していることなので、このままの採用を行っていては先々10年を考えると厳しい事態になると思いました。

そこで注目したのがリファラル採用です。
もともと医療系の先生などの専門職では社員からの紹介で採用をすることが自然発生的に起きており、入社後は自社に対する共感値も高く、すぐに現場にフィットして活躍してくれる傾向があると感じていました。
一方で、一般職ではリファラル採用はあまり発生していなかったので、まずは新卒採用で本格的にリファラル採用に注力して取り組んで、自社の“想い”に共感する人材の採用を強化していくことを決めました。

早期から内定者を巻き込んでチームで取り組むリファラル採用を導入

リファラル採用を成功させるために具体的にどのような取り組みを実施したか教えて下さい

佐川氏:
新卒採用でリファラル採用を行おうと考えた時に、自社に共感をしてもらえる後輩を連れてきてもらうためには、後輩の一番近くにいる内定者に協力を依頼するのが一番効率が良いのではないかと考え、内定者を巻き込んだリファラル採用を実施していくことを決めました。

ただし、内定者に対して「後輩で興味持ちそうな人を紹介してね」という依頼をするだけでは協力は得られないと思っていたので、協力したいと思ってもらえるような仕組みをちゃんと整える必要がありました。

当社は教育事業を行う会社なので、人を巻き込んで協力しながら何かをやっていくことが好きな内定者が多いため、単純な個人のリファラル採用ではなく、チームで協力しながらリファラル採用に取り組んでもらうのが良いと考えました。
チーム内で協力しつつ、ゲーム感覚で楽しく取り組んでもらえる方法を検討した結果、最終的に応募数などから算出するポイントが一番多かったチームを表彰するチーム対抗戦形式をとってみることにしました。

そこで、まず実施したのは、内定者同士が初めて顔を合わせる場でのキックオフです。
なぜリファラル採用に協力してほしいのかという部分はしっかり話した上で、夏のインターンシップから3月の説明会まで様々な機会を用意するので、「自分が一緒に働きたいと思う人を連れてきて欲しい」と伝えました。その上で、4~5名のチームを組んで、チーム対抗形式でリファラル採用に取り組んでもらうことを発表しました。
当事者意識を持って主体的に実行してもらえるよう、自分達でリーダーを決めてもらい、どのようにリファラル採用をチームで取り組むのかの作戦会議をしてもらいました。
実際にチームでのリファラル採用を開始した以降は、月末にリーダーから報告をしてもらう仕組みを用いて、チームごとの進捗確認や課題に対するアドバイスを行って、各チームのサポートを行うことにしました。

内定者が自らの言葉で自社を語り、エンゲージメント向上

チーム制でリファラル採用に取り組んだ結果、どのような反応がありましたか?

佐川氏:
気軽に紹介できるようにMyReferアプリを全員にダウンロードしてもらっていたので、最初の夏インターンシップへの呼び込みは順調にスタートしました。もちろん、チームによって差はあったものの、MyRefer上で内定者ごとに紹介状況が数値で見ることができるので、その数値データを基に月末のリーダーからの報告に対して、個別で私からフィードバックを行ったり、他のチームで上手くいっている方法をシェアしたりして、各チームが上手く動けるようにサポートを行いました。

しかし、冬インターンあたりからリーダーから「もう紹介をすることができる後輩がいないです…」という声が出始めました。そんな中でも上手くいっているチームが何をしているかに注目してみたところ、紹介をしたものの応募に至らなかった後輩に対して、何度も伝え方を変えて紹介をしていることがわかりました。そこで、その事実を各チームにシェアをしたところ、チームから面白い提案が挙がってきました。

自分たちでオリジナルの自社紹介資料をつくって紹介したいという提案です。MyReferでインターンなどのイベント情報を伝えることに加えて、自分たちの言葉、自分たちなりのストーリーで自社の良さを伝えることができる資料をつくって、紹介する際に使いたいと言い出したのです。
実際にどんな資料をつくりたいのかを聞いてみたところ、滋慶学園グループを家族に例えて、滋慶学園グループの良さを表現するというものでした。資料の完成度を高めるために手直しをしたものの、彼らなりに自社の良さが何かを考えて、それを後輩に伝わりやすい形にしようとしてくれているのだと感じました。

その後は、他のチームも自分たちなりに自社紹介資料をつくって紹介をしたいと声が上がり、各チームが各チームなりの紹介資料をつくっていく流れがおきました。学生らしく、LINEの会話風に自社の良さを伝えるようなものだったり、我々では思いつかないようなユニークさが溢れた紹介資料をつくってくれました。

リファラル採用に取り組んでもらうことで、自社理解や自社へのエンゲージメントが高まる効果はあるとは思っていましたが、その予想を超えるようなレベルで内定者が自社への理解を深めて、自社のことを好きになってくれたことが実感できました。
予想以上に各チーム頑張ってくれたので、最終的な表彰の際には、最初に決めていた内容に加えて、「ユーモア賞」などの特別賞を設けて表彰も行いました。

自社に対する共感値の高い人材の採用に成功

MyReferを導入してリファラル採用に取り組んだ結果についてお聞かせ下さい

佐川氏:
チームを組んで21名の内定者にリファラル採用に協力してもらった結果として、インターンシップや説明会に51名の後輩学生を呼び込んでもらうことが出来ました。そこから実際の選考を受けてもらえたのは16名で、内定出しまで進んだのは7名とかなり高い内定率でした。
数値結果としてかなり良い結果となったのですが、それに加えて、良かった点が2つあります。

会社に対する共感度合いが高い人材が多い

内定者が自分なりの言葉でリアルに語って呼び込んでくれた後輩学生なので、滋慶学園グループに対する理解が深く、共感度合いが高いのが特徴です。実際に内定まで至った学生と接していると、先輩内定者と思考性が似ていると感じることが多いです。感覚的な話ではありますが、なんだか距離感が近く、特性も把握しやすい傾向があると感じています。

通常の応募では来ないような学生が来てくれた

教育事業なので教育学部の学生や文系の学生からの応募が多いですが、リファラル経由では、理系で研究職を考えていたような学生だったり、バリバリのスポーツ系で教育に興味が無かったような学生だったり、通常は応募が来ない層からの応募がありました。これは、内定者からの話を聞いて、教育事業という部分ではなく、会社のスタンスや想いという部分に興味を持ってくれたからこそ得られた応募だと思います。
採用媒体に頼っているだけでは絶対に出会えない学生と出会える可能性があることに気づけたことも非常に良かったと思っています。

総じて、初年度の取り組みとしては非常に良い結果を得ることが出来たと感じています。
今後は、2020年新卒ではさらに改良しつつ、全社的にはキャリア採用でのリファラルの取り組みも開始しているので、そこを加速させていきたいと考えています。
将来的には新卒採用時にリファラル採用に取り組んだ世代の社員が、数年後にキャリア採用でのリファラルにも大いに貢献してくれるようになるのではないかと期待もしています。

最後に

今回は「チーム制により内定者の自主的な紹介とエンゲージメント向上に成功した滋慶学園グループの新卒リファラル採用」というテーマでリファラル採用事例をお伝えいたしました。

以前にご紹介した新卒リファラル採用の事例でもお伝えしましたが、内定者の方々に協力をしてもらうリファラル採用においては、内定者の傾向を理解した上で、最適な形でリファラル採用への協力を依頼することが重要なのだと改めて実感しました。滋慶学園グループ様の場合は、チームで人を巻き込みながら協力し合うことが好きな傾向に合わせてチーム制を用いたことが良かったのだと思います。

そして、内定者が自ら紹介資料をつくることを提案してきたという話には非常に驚きました。
我々もリファラル採用は会社への理解が深まり、エンゲージメントが高まるという点をお伝えしておりますが、特に新卒採用では内定者のエンゲージメント向上に対する寄与は大きいのかもしれません。

自社にマッチした人材の採用およびエンゲージメント向上に繋がるリファラル採用にご興味があれば、ぜひMyReferを活用したリファラル採用のご導入を検討してみてください。

リファラル採用にご興味のある企業様は以下よりお問い合わせください。

リファラル採用導入事例 教育・保育編 バナー画像

同業界事例 ダウンロードはこちら

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

Share

  • X
  • Facebook
  • LINE
  • Copied!

採用とエンゲージメントが
つながる

Talent Acquisition Economy.

Myシリーズではじまる、
あなたの会社の変革

ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
  • TOP
  • 導入事例
  • MyRefer
  • 学生が自分のストーリーで自社を語る、内定者エンゲージメントとリファ...