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2023.07.27更新

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グローバル感覚豊かな若手と日本の“真のグローバル化”を進める ~日本タタ・コンサルタンシー・サービシズの新卒リファラル採用戦略

インドを代表するタタ・グループは、世界100カ国以上で幅広い事業を展開するコングロマリット。その一員であるタタコンサルタンシーサービシズ(以下TCS)は、従業員50万人以上、46カ国で事業を展開するグローバル企業です。日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ (以下日本TCS)はこのTCSの日本法人。数々のグローバル企業に価値をもたらしてきたTCSが持つ、業界最高水準のITサービスやソリューションを日本企業向けに最適化する「ハイブリッド・モデル」で、世界各地のプロフェショナルとコラボレートしながら、多様な業界におけるビジネスの成功を支援しています。
多様な文化や考え方を持つ人々と共に働くには、単に「英語ができる」だけではなく、グローバル感覚を養うことや粘り強く挑戦を続ける姿勢などが必要です。同社ではこうした若手人材を強く求めており、その採用手法のひとつとしてリファラル採用にも積極的に取り組んでいます。今回、新卒採用担当である栗原様と、新卒3年目の若手社員である斎藤様にインタビューを実施。リファラル採用導入の背景や、実際の仕事で感じるやりがい、会社の魅力など、様々な角度でお話を伺いました。

 

tata_logo
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社
従業員数: 約3,000人
事業概要:

ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューション

HR 新卒採用部 栗原 和也 氏
エンジニアリングサービス統括本部 オートモーティブ本部
エンジニア・オンサイトコーディネーター 斎藤 麻未 氏

その他企業様の導入事例をまとめています!
下記からダウンロードください。

リファラル採用導入・運用事例
『IT・SI 業界編』

成長戦略実現のため、グローバルな環境で活躍できるIT人材350人の採用を目指す

インタビューの様子1

まず、貴社の事業内容と採用方針についてお聞かせください。

栗原氏:
当社は企業向けのITサービス事業を展開しています。事業の特徴としてはハイブリッド・モデルがあげられます。世界各地のTCS社員とハイブリッドのプロジェクトチームを組成し、日本のお客さまのグローバル化やIT戦略推進、そして変革のご支援をしています。
採用人数は年々増加しており、21卒は100人、22卒は250人、そして23卒は350人が目標です。当社の重点戦略であるハイブリッド・モデルを推進できるリーダー候補を積極的に採用しています。

年々、採用が増えているのですね。どのような背景があるのでしょうか?

栗原氏:
TCSは、創業以来右肩上がりの成長を続けています。日本法人である当社も、中期経営計画でチャレンジングな目標と成長戦略を掲げており、その達成のためには、より多くの仲間が必要です。

昨今、日本でもあらゆる業界でデジタルトランスフォーメーション(以下DX)の重要性が叫ばれていますが、DXを推進できる人材を国内だけで確保することは容易ではなく、海外の人材と協力する必要があります。しかし海外と日本とでは、言語だけでなく文化や習慣が異なりますので、海外のメンバーと丁寧にすり合わせながらプロジェクトを進める必要があります。このように海外と日本をつなぐことができるIT人材のニーズが非常に高まっています。弊社ではハイブリッド・モデルでこれを実現していますが、需要が増え続けており、年々採用数を拡大しているわけです。

新卒採用に注力されていると思いますが、その理由もお聞かせいただけますでしょうか?

栗原氏:
いまの若い世代には多様性に対する受容力や現状への課題意識、環境変化に対する柔軟性など、優れた資質を持つ人材が多いと感じています。当社の成長にはそのような若いパワーが不可欠ですので、新卒採用の割合を増やしています。

リファラル採用活動をひとつのきっかけとして自社理解の機会を創出

リファラル採用導入前、新卒採用にどのような課題を感じていたのでしょうか?

栗原氏:
これまでに例のない規模の採用を進めるうえで、2つ大きな課題がありました。ひとつは、採用チャネルを拡大する必要があったこと。もう一つは採用チームだけで採用活動を行うことに限界を感じていたことです。当社のハイブリッド・モデルや仕事の進め方、やりがいを多くの学生に体感してもらいたいという思いから、2021年はインターンシップの開催数を大幅に増やし、夏季だけで約1,100人にご参加頂きました。この規模のイベントを採用チームだけで運営することは難しく、200人ほどの若手社員に協力してもらうことで、ようやく実行可能となりました。こうした経緯から、現場社員に採用活動の重要性をより理解してもらい、主体的に関わってもらう必要があると考えていました。

そのような課題があるなか、リファラル採用の導入を決めた理由について教えてください。

栗原氏:
まず今の若手社員が、私たちの特に求める能力やマインドセットを備えた人材であることから、その人たちが紹介してくれる人は当社にマッチしている可能性が高いだろうと考えたからです。多様性に対する受容力や現状への課題意識、環境の変化に柔軟に対応する姿勢を持つ人材を集めるために、リファラル採用が大いに有効と考えました。
また、こうした優秀な人材に採用の味方になってほしいという想いもあります。採用活動をするということは、会社の顔として、会社の魅力を多方面から発信していくことです。この活動を通じて、自分が所属する部門だけではなく、全社の視点も養ってもらうことで、若手社員の自社理解の機会にもつなげたいという目的もあります。

リファラル採用が、会社をより深く理解するきっかけになるということですね。

栗原氏:
はい。例えば、TCSでは全世界でパーパス(存在意義)とバリュー(価値観)が共有されています。しかし日常業務のなかで、こうした経営理念に触れる機会は意外と限られています。そこでリファラル採用活動を通じて改めて知り、自分の働き方や考え方がそれに沿ったものになっているか、振り返ってほしいのです。

リファラル採用を始めるにあたり、MyReferを選定した理由を教えてください。

栗原氏:
まず紹介する人がスマホで簡単に紹介できるという手軽さに魅力を感じました。ツールを使わずチラシやQRコードを作って紹介してもらうことも考えましたが、紹介する人の工数が多くなり、離脱してしまう要因になります。MyReferを使うことで、LINEなどを通じてワンタップで紹介できるという紹介プロセスの省略化は導入理由のひとつです。
私たち管理側としても、リクルーターと求人情報と候補者を一つのプラットフォームで管理できるというポイントは非常に大きいです。プラットフォーム上でリクルーターの管理も、情報発信も、求人掲載も、そして紹介内容の確認やメッセージのやり取りもできます。

それとともに「個人・組織が最大限のポテンシャルを発揮できる社会の創造を目指す」というMyReferの価値観にも強く共感を覚えています。MyReferの目指す世界観とリファラルサービスの仕組みであれば、組織-社員-求職者の関係性を深め、それぞれにとって良い成長のスパイラルを生み出せるのではないかと考えました。

グローバル標準の考え方や知識を得て、なりたい自分の姿に向かえる環境が魅力

インタビューの様子2

ここからは新卒入社3年目社員の斎藤さんに、生の声を伺いたいと思います。まず、学生時代はどのようなことに取り組んでいましたか?

斎藤氏:
もともと海外の人との交流に興味があり、直に異文化に触れてみたいと考え、メキシコに留学しました。帰国後は、メキシコ文化を発信するコミュニティに加わりました。メキシコには、日本ではあまり知られていないお祭りや食文化があります。そうした情報を発信したり、日本人学生向けのイベント開催をしたり、さまざまな活動をしましたね。またITベンチャーでインターンをしていたこともあります。そこではシステム開発メンバーの一員として、普段自分が使っているソフトウエアなどが作られる過程を学ぶことができました。

日本TCS様への入社を決めたポイントを教えてください。

斎藤氏:
まず若手のうちから仕事を任され、IT先進国であるインドのエンジニアと共に、グローバルな環境でプロジェクトを進められることに魅力を感じました。また面接で「日本人だからできる業務ってたくさんあると思うんだよね」と言われたことも印象に残っています。日本人としての強みも活かしつつ、若いうちから多様な文化に溶け込んでいく経験ができそうだと確信しました。さらに、グローバルな環境で働けるということは、グローバル標準の知識を学べるということです。それも大きな決め手になりました。

栗原氏:
TCSはインドに、約4,000人が常勤で働く日本企業専門の開発センターを構えています。インドでその規模の日本専用開発チームを持つ企業は他にありません。日本とインドの協業モデルになるのは、当社しかないという自負があります。
グローバルな環境で働くこと、また英語でコミュニケーションを取っていくことは、難しいことは確かです。しかし、そろそろこのハードルを越えなければ日本のグローバル化は進みません。日本TCS発足当初、インドのモディ首相が来日されたときに、当社新入社員を直接激励してくださったこともありました。そのくらい日本TCSは、インドとの協業において大きな意味を持っているのです。インドと日本を繋ぐ架け橋になりたいと強く考えています。

斎藤さんの現在のお仕事内容と、やりがいを教えてください。

斎藤氏:
製造業・エンジニアリング系の部門に所属し、特に自動車メーカーを担当しています。
基本的に、お客さまから「こういうものが欲しい」というご依頼をいただき、それを私たち日本のチームがしっかりと解釈をし、インドのエンジニアチームに伝えることで開発を進めています。しかし、お客さまとグローバルの開発者の視点は大きく異なることがあります。その差を埋めないまま進めると、開発のスケジュールや品質に影響が発生しかねません。だからこそ、私たちが双方の視点を理解した上で円滑にプロジェクトが進行するよう調整をすることが必要です。この過程が面白く、私たちにしかできないことだと思います。

栗原氏:
ブリッジエンジニアという呼称もありますが、そうした日本と海外との間に橋を架けられる人材が、これからさらに必要です。先ほどお話ししたように、今の若手社員はその素養を備えている人が多いです。だからこそ当社は若手人材に期待し、架け橋となる仕事を積極的に任せるようにしています。

インドの方々と働く中で刺激を受けたことは何ですか?

斎藤氏:
日本で生まれ育ってきた私にとって、何かを勉強する時に体系的なカリキュラムがある程度作られていることが当たり前だという意識がありました。しかし当社で働く中で、それは幻想だということに気付いたのです。もちろん会社から提供される推奨トレーニングはありますが、キャリアも、やりたいことも、誰かに用意してもらうものではありません。自分で情報収集をして、自分で考えて切り拓いていくものです。インドの方々はそういったマインドセットなので、はっとすることが多いですね。

栗原氏:
別部門の社員から聞いて印象に残っているのは、「多様性に富んだ環境に興味があり、覚悟して入社した。しかしいざ文化の違いによる課題に直面すると、理性では分かっているものの感情に支配されてしまう。そんな自分に愕然とした」という言葉です。実際にありますよね、あまりに違いすぎると腹が立って冷静に対応できなくなることが。しかしその経験こそが、日本のスタンダードがグローバルスタンダードではないと認識する機会になります。日本のやり方だけを押し通してもよくありませんし、逆もまた然りです。相手の良い部分と、日本として守るべき部分、双方を見極めてすり合わせていく。それが本当のハイブリッドだと思います。

会社の良い点はどのようなところだと思いますか?

斎藤氏:
入社の時に感じた魅力にギャップがなく「こういう自分でいたい」「こういうことをしたい」と考えていたことが実現できていることですね。特にグローバルスタンダードを学べること、インドのエンジニアと一緒に働けることがちゃんと現実になっています。上司や同僚も良い人が多く、プライベートでも仲が良いです。外資系企業はたくさんありますが、実際には日本人だけとしか接していない会社も多いと思います。その点で私が所属している部門は、真の外資系と言えると思います。
また自分のやりたい仕事、チャレンジしたいことについて声をあげればちゃんと聞き入れてくれる懐の深さも魅力です。

友人に自社を紹介するとしたら、どんな人に声をかけますか?

斎藤氏:
グローバルな環境で働きたいというマインドセットを持っている人。そして環境適応能力と柔軟性が高い人ですね。インドの人と働くなかでは、予想外のことがたくさん起こります。そういったことも楽しみながら仕事ができる人と一緒に働きたいと思います。

今後の目標や夢を教えてください。

斎藤氏:
現在の仕事から裁量を広げていき、プロジェクト全体を回せるようになりたいです。そしてインドの会社というとまだ周囲から珍しがられることが多いので、良い面をどんどんアピールしていきたいと思います。

日本の真のグローバル化を、一緒に進めていきたい

インタビューの様子3

今後の新卒採用や、紹介したくなる組織づくりに関して展望を教えてください。

栗原氏:
今後ますます、日本ではグローバル化への対応が急務になってきます。そのようななか当社では、単に英語を使うだけではなく、プロジェクト業務を通じて日本とは異なる文化を持つ国の人たちと働く経験を積むことができます。この経験は、みなさんが想像する以上に世の中に必要とされており、日本TCSではそういった力を身に着けられる環境があります。

そうした環境で育つために2つの制度を今後ますます推進していきます。まずはジョブポスティングの推進です。先ほどからお話ししているように、当社は若手に大きな期待をしています。そこで能力のある人材に適切なポジションで力を発揮してもらう仕組みを構築していきます。

もうひとつはラーニング環境のさらなる充実です。ITは進化と変化のスピードが早く、会社としても社員にさまざまな学びを提供する必要があります。全世界のTCS社員は、TCS独自のeラーニングプラットフォームのほか、UdemyやLinkedInラーニングといった、提携している有料の外部プラットフォームを無料で利用することができます。さらにグローバル共通の階層別研修「Elevate」も始まりました。こちらはすべて英語でのトレーニングであり、次の時代に求められる知識やスキルを身に着けることが可能です。

最後に、リクルーターの方々と学生の皆さまへメッセージをお願いいたします。

栗原氏:
リクルーターには、日頃の感謝と、「日本TCSで得られる経験や価値を学び、共に発信しよう」とこれからも伝えていきます。
学生の皆さんには、「日本のグローバル化を一緒に進めていこう」というメッセージを受け取っていただきたいです。新卒採用数も年々増えており、個性的で能力の高い若手がたくさん集まってきています。ITやデジタル技術を生かし、文化や国の違いを越えてチャレンジをしたいという方に、ぜひ仲間に加わっていただきたいと思っています!

斎藤氏:
グローバルな環境や多様性に富んだ環境で働きたいという方、ぜひチャレンジしてみてください!この記事を読んでくださった方々と一緒に働けることを楽しみにしています。

編集後記

企業の成長戦略と人材採用戦略をしっかりとリンクさせ、明確な人材像をもって採用を進めている日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ様。これからの日本に不可欠なグローバル人材としてのスキルを磨ける場として、優秀な若手人材に大きなチャンスを与えるだけではなく、成果に報いるための制度や教育体制も用意するなど、ますます魅力的な環境を整えていこうとしている姿勢が印象的でした。この環境で育ち会社のパーパスや戦略を深く理解した社員の方々が紹介する人材は、きっと同社にマッチした人物像であるはずです。これからリファラル採用を推進することで、より国際感覚にあふれる若手が集い日本企業のグローバル化を牽引する存在となっていくことが楽しみです。
リファラル採用の仕組みを社内に浸透させていきたいという方は、ぜひMyReferにお問合せください。

リファラル採用導入事例 IT/SI業界編 バナー画像
IT・SI業界 事例ダウンロード

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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