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2025.11.21更新

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人財の価値を最大化するBIPROGYのリファラル採用 ~“共感”をベースとした「量と質」の両輪改革~

クラウドやアウトソーシングなどのサービスビジネス、コンピュータシステムやネットワークシステムの販売・賃貸、ソフトウェアの開発・販売および各種システムサービスを提供するBIPROGY株式会社様(以下、BIPROGY)。同社は、企業価値の向上を支える「人財」を最重要資産と位置づけています。

 IT業界の競争激化の中、自社にない新たな知見や経験を持った人財のキャリア採用を強化するBIPROGYが着目したのは、同社の企業文化と親和性の高いリファラル採用です。単なる採用手法としてではなく、社員のエンゲージメント向上や、転職潜在層へのアプローチを両立させる人事戦略として注力しています。

 今回は、人的資本マネジメント部 人財採用室 キャリア採用課長の山本 和宏 氏に、リファラル採用の具体的な位置づけや社内への浸透、そして「採用推進者」として社員が自発的に行動することで生まれる組織変革について伺いました。

BIPROGY株式会社

・従業員  :8,362名
・事業内容 :クラウドやアウトソーシングなどのサービスビジネス、コンピュータシステムやネットワークシステムの販売・賃貸、ソフトウェアの開発・販売および各種システムサービス
・取材対象者:人的資本マネジメント部 人財採用室 キャリア採用課長 山本 和宏 氏

人的資本経営を支える、透明性と共感を軸とした採用戦略

貴社の経営戦略や人的資本経営の中で、リファラル採用をどのように位置づけていますか。

山本氏:
当グループでは、人財は重要な資産かつ企業価値を向上させる原動力だと位置づけ、人的資本経営の中で重点施策の一つとして人財戦略に取り組んでいます。
(参考)BIPROGYグループ人財戦略レポート:https://www.biprogy.com/pdf/com/human_resources_strategy_report2025.pdf

IT業界は技術の変化が激しく、外部の専門的な知見やナレッジが不可欠です。当社も競争優位性を確立し、事業を加速させるため、かつての新卒を中心としてきた採用から、外部での経験や知見を活かしていただくべく、キャリア採用の拡充も図ってきました。これは、「Vision2030」の実現に向けて、組織をより強くするために必要な戦略的判断です。

キャリア採用で入社される方の多くは人財紹介会社経由ですが、ポジションマッチングやカルチャーフィットの面で、課題を感じている側面もありました。この課題を解決する新たな採用チャネルとして、社員から知人・友人をご紹介いただく「リファラル採用」は入社後のミスマッチや早期離職を防ぎ、採用の「質」を高める上で重要な施策だと考えています。

「MyRefer」を活用したリファラル採用を通じて、組織にどのような変化が起きていますか。 
山本氏:
リファラル採用を促進したことで、社員に「知人や友人に当社を気軽に紹介していいんだ」という意識が広がったことが大きな変化です。さらに、採用は「選考」という部分でハードルが高いものだと感じられていましたが、「MyRefer」の導入で、紹介が「気軽に」行えるツールとして社員に認知され始めています。特にマネージャー層は、プロジェクト遂行などに必要な人財確保を「自分ごと」として捉え、自発的に紹介をしていただくようになりました。現在は、プロジェクトで一緒に働いた経験のあるメンバーなど、距離の近い関係性から多くの紹介が生まれていますが、今後はさらに緩やかな繋がりを持つ知人へも輪を広げていきたいと考えています。

改めて、「MyRefer」導入の経緯を教えてください。

山本氏:
キャリア採用を強化する中で、人財紹介会社経由の採用が8割以上を占めていたことと、それに伴うコストや入社後のミスマッチなどのリスクが課題でした。

「誠実・誠意」を重んじる当社にとって、透明性の高い情報伝達をベースとするリファラル採用との親和性が高いと感じました。また、人財獲得が激化する中で、すぐに転職を考えていない転職潜在層へのアプローチとしても、リファラル採用が有効的だと判断しました。

リファラル採用を推進するため、様々なツールをリサーチした結果、「MyRefer」にたどり着きました。「MyRefer」の導入は、単なる仕組み化に留まらず、リファラル採用を加速させるためのノウハウ提供という点でも効果的な導入・運用を実現できると判断し、導入に至りました。

「MyRefer」を活用したリファラルを通じて、どのような成果を実感されていますか。

山本氏:
リファラル採用自体は以前からアナログで細々と行っていましたが、「MyRefer」導入による仕組み化と推進強化の結果、リファラル採用に対する社内の認知度が向上したと感じています。また、これまで個別相談だったものをプラットフォーム上で仕組みとして確立できました。

現在、選考に進む前段階で、採用担当者による「カジュアル面談」を必ず設けています。ここで応募者の方に仕事内容や企業文化に関する透明性の高い情報をオープンに伝え、相互理解を深めています。このステップを踏むことにより、入社後のミスマッチの減少と定着率の向上に繋がることを期待しています。

リファラル採用に期待していることを教えてください。

山本氏:
応募者の方には社員からの透明性の高い情報のもと、本音や実態を理解してもらうことで、入社後のギャップやミスマッチを最小限に抑え、”当社らしさ”に共感を持った状態で選考に臨んでいただけます。

一方、紹介する社員側も、BIPROGYってどういう会社で、どういう人がいて、何ができるんだろうという棚卸しをしてもらうことで、社員自身のエンゲージメント向上、ひいては価値発揮に繋がっていくことも期待しています。

社員一人ひとりが「採用推進者」として企業文化を創る

今後、リファラル採用をどのように全社浸透させていきたいと考えていますか。
山本氏:
社員一人ひとりが「採用推進者」として、当社の仕事や働きがい、価値を理解し、主体的に行動できる組織を目指していきたいです。リファラルを通じて、社員が当社の理念やビジョンを振り返り、その魅力を語ることは、企業文化の再認識と強化に繋がると考えています。

最終的なゴールは、積極的な社内プロモーションがなくても、リファラルが自然に発生するような「企業文化」として根付いている状態です。

社員の皆さんにはリファラル採用にどのように取り組んでもらいたいですか。また、メッセージをお願いします!

山本氏:
紹介いただく際には「この人と一緒に働きたいか」という点を意識していただきたいです。皆さんが、当社のメンバーとして共に価値発揮し、社会貢献をしていきたいと思えるかという目線を持って、取り組んでもらえると嬉しいです。

紹介自体を身構えてしまう面もあるかもしれませんが、選考というプロセスを経て会社が責任を持って採用の判断をしますので、皆さんには「採用推進者」として、ぜひ気軽な気持ちで取り組んでいただきたいと思っています。当社の働く環境や、提供できる価値を理解し、その輪を広げていただき「ココツイ人財(志追求型人財)」を増やすことで、より強いBIPROGYを創り上げられると思います。
※同社が定める自らの目標や想い、「志」を言語化して追求していく人財のことを指す

<編集後記>

BIPROGY様は、リファラル採用を人的資本経営におけるエンゲージメント向上と、転職潜在層のアプローチを両立させる戦略的な施策と位置づけています。「採用推進者」として社員が自発的に行動し、透明性の高い「仲間づくり」が企業文化として根付くことで、人財という資産の価値が最大化され、持続的な企業成長と企業価値の向上に繋がるでしょう。
「人的資本経営」と「エンゲージメント向上」を両立させるリファラル採用の具体的な仕組みや、貴社ならではの採用戦略設計について興味がある方はぜひTalentXにご相談ください。

▼企業文化醸成やエンゲージメント向上施策として、リファラル採用を進める長谷工コーポレーション様のお取り組みはこちら
記事URL:https://mytalent.jp/lab/case_haseko/

リファラル採用の実施状況について、詳しく知りたい方は
「リファラル採用の実施状況に関する 企業規模・業界別統計レポート」も併せてご覧ください。

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