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2024.10.30更新

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大変革期を勝ち抜くデンソーの採用変革──約4.5万人の社員とリファラル採用に取り組む意義と人財戦略

世界トップクラスの自動車部品メーカーである株式会社デンソー様。100年に一度の大変革期といわれる自動車業界において、地球にやさしく、すべての人が安心と幸せを感じられるモビリティ社会の実現に向け、新たな価値創造に取り組んでいらっしゃいます。デンソー様が大切にしているのは、事業のビジョンだけではなく、多様な個性を持つ世界中のグループ社員一人ひとりが自己成長とキャリア自律を実現することです。そして、会社の大義と社員の幸福を両立するためにも、デンソー様はリファラル採用を通じた「仲間づくり」の取り組みをスタートしています。

今回、総務人事本部 執行幹部 原 雄介氏にインタビューを実施し、デンソー様の事業戦略や人財戦略、そしてリファラル採用に対する考えなどを伺いました。

株式会社デンソー

従業員数:連結 164,572人、単独 44,758人
事業概要:自動車関連分野を中心とした幅広い領域において7つの事業を展開
取材対象者:総務人事本部 執行幹部 原 雄介 氏

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下記から是非ご覧ください。

デンソーが推進する変革──社員のWillと会社のビジョンの両立を目指す

デンソーでは人と組織のビジョン「PROGRESS」を掲げ、人事改革に取り組まれていますが、人財戦略のご説明をお願いします。

氏:

デンソーのありたい姿として「実現力のプロフェッショナル集団」を掲げています。デンソーの強みは、QRコードもそのひとつですが、100を超える世界初のサービスやプロダクトをつくってきたことです。これは言い換えるなら、世の中の100の「できない」を、100の「できる」に変えてきた歴史といえるでしょう。例えばQRコードはデンソーグループから生まれ、今では様々な場で使われています。また、技術を開発するのみならず社会に実装する実現力もデンソーの強みです。

そうした「実現力のプロフェッショナル集団」の一員として「一人ひとりが情熱で自己新記録に挑むプロである」ことが、当社の目指す人財像です。

まさに変革の最中にあるということですが、採用方針と求める人物像を教えてください。

氏:

多様な専門性や経験、価値観を持つ人財を重視しているため、キャリア採用を積極的に行っています。これまでキャリア採用で入社した人も部門長・役員など経営層として活躍していますので、外部から入社しても能力を発揮しやすい風土があると思います。また、新卒・キャリア採用共に、一人ひとりがやりたいことと、業務とのマッチングを重視しています。

求める人物像は、会社の大義への情熱と自身のWillを抱き、困難があっても仲間と共に志高くやり抜く人財を求めています。デンソーには、そういう人財がたくさんいます。専門も価値観も異なる人たちと、チームで働き成果を出していくことができる場ですね。

採用で、特に注力している職種はありますか?

氏:

「環境」の面では、モビリティの電動化、そして車載半導体の領域ですね。デンソーは半導体専業メーカーではありませんが、車載半導体では世界5位の売上を誇ります。半導体は、その後の製品まで含めてみることができるため、醍醐味があると思います。

「安心」の面では、先進安全や自動運転の領域で、ソフトウェア技術者に注力しています。ただ、デンソーはメカ・エレ・ソフト三位一体のシステムが大事だと考えています。これら3つの接点を理解し、システムで物事を考えられるシステム人財を重視しています。

約4.5万人の社員と共に仲間づくりをするべく「リファラル採用」をスタート

キャリア採用を積極化する中で、リファラル採用に注力していくそうですね。その背景を教えてください。

氏:

大きく3つあります。

1つ目は、先ほどお話ししたように、ビジョンを実現するためには、これまでのデンソーにない新しい専門性や経験を持つ人財が必要だからです。これまでエージェントを頼りにしていましたし、今後も重要な採用チャネルのひとつですが、それだけではなかなかご縁が繋がらない方もいます。転職潜在層とつながることができるため、リファラル採用は良いと考えました。

2つ目は、自ら仲間づくりをするカルチャーの醸成です。個人のWillと会社のビジョンが重なり合うところを見出し、育てていかなければなりません。そうすればキャリア自律、自己成長につながりますし、ひいては社員の幸せと会社の大義の両立も実現できます。その文脈で考えると、会社のことを“自分事”として語ることが大切です。そのためには、リファラル採用が有効だと思います。また、個人のWillと会社のビジョンが重なるところは、ライフステージや事業の状況など、さまざまなことに左右されて変化していくものです。リファラル採用の活動を通じて、新たな気付きが出てくることもあるかもしれませんね。

3つ目は、リファラル採用で入社いただく仲間のためです。リファラル採用は、社員が等身大で友人・知人に接する中で会社や仕事の魅力を伝えていくため、入社する方もミスマッチが少なくなります。社員には自ら仲間づくりをしようというマインドが芽生えますし、気付きを得ることで成長にもつながるでしょう。それが社会に「共感」いただける企業になることへ繋がるはずです。事業戦略・人材戦略の実現のため、カルチャー醸成や「仲間づくり」による社員の成長のため、そして入社する新たな仲間のため、そうした多面的な効果がリファラル採用にはあると考えています。

今回、MyReferを導入された理由についてお聞かせください。

氏:

社員が仲間づくりをすることは、個人の成長にも、事業の成長にも繋がる素晴らしいことです。とはいえ、日々の業務で忙しい中で時間を確保することは大変なので、リファラル採用活動のハードルを下げる必要があります。そのハードルには色々なものがありますが、まず「負担」があります。アナログでは手間がかかるため、MyReferのプラットフォームを活用することで、負担を軽減したいと考えました。

もう1つは、「気持ち」のハードルです。リファラル採用を積極化することで、社員に「採用しなければ」というプレッシャーが生じるかもしれません。しかし、「仲間づくり」という観点でいうと、仮に入社に至らずとも、デンソーに共感していただくだけでも本当にありがたいことです。それに、その時はタイミングが合わなくても、繋がりを持つことで将来仲間に加わっていただく可能性もあるかもしれません。MyReferは、「仲間づくり」という本来の目的に沿ったメッセージを伝えることができるサービスだと確信し、導入することにしました。

友人・知人を紹介するにあたり、社員にはどんな魅力を伝えて欲しいですか?

氏:

まず前提として、どんな会社であっても100%良いことばかりということはありません。これまでお話ししたようなデンソーの良いところだけではなく、社員が働く中で感じている課題についても、しっかり伝えることが大事です。そうすることでミスマッチも減少するでしょう。それがリファラル採用の良いところなので、社員自身にとってのデンソーを等身大、本音で話してほしいですね。

それを踏まえた上でデンソーの魅力をお話しすると、3つあります。1つ目は、社会にインパクトのある仕事ができることです。2つ目は、多彩な活躍の舞台があり、技術も価値観も含めて多彩なプロの仲間がいることです。そして3つ目は、そうした多彩な舞台と人と共に自己成長でき、キャリアが実現できることです。

健全で風通しの良い職場づくりを通じて、社員の幸せと会社の大義の両立実現を目指す

貴社の今後についてもぜひ伺いたいです。まずは今後のリファラル採用の目標や展望を教えてください。

氏:

リファラル採用の割合を、もっと増やしていきたいです。社員と共に成長することで事業ビジョンと社員の幸せを実現し、マッチング度が高く新たな共感をいただける仲間を増やしていきたいと考えています。そのためにも、今後リファラル採用がキャリア採用の中で大きな割合を占めるよう、具体的には1割を超えるようにしていきたいですね。

続いて、人事戦略全体や組織開発についての展望も教えてください。

氏:

多彩なプロが出会い共創する舞台となるには、あらゆるバリアを取り払わねばなりません。世の中では心理的安全性という言葉を使いますが、デンソーでは「健全で風通しの良い職場づくり」といっています。そのための活動を、愚直に進めているところです。一人ひとりが働きがいを持てることは、社員の幸せと会社の大義の両立における大前提となるため、こだわりをもって取り組んでいます。

では、働きがいとは何かというと、エンゲージメントを高めることはもちろん、働きやすさ、勤務制度、フレキシブルさなど、構成する要素が色々あると思います。その選択肢を可能な限り多く用意し、社員がチョイスしやすいようにしていきたいですね。また、働きやすさの土台にあるのは、やはり健康です。社員の心身の健康の上に働きやすさがあり、その上に自己成長やキャリア自律があります。そのためにも、健康経営を進めていきます。

最後に、社員の方に向けてメッセージをお願いします。

氏:

みなさん、会社が掲げる大義を実現し、自分の幸せも叶えるために、日々奮闘していらっしゃると思います。本当に感謝しています。その中で、さらに社会の課題を解決していくには、仲間が必要です。仲間づくりをすることが、ご自身の成長に繋がり、気付きにもなります。ご自身が成し遂げたいことへの仲間が増えることは、それ自体嬉しいことだと思います。だからこそ、仲間づくりを会社のためというよりは、ご自身のためにやって欲しいですね。

また、「仲間」というのは必ずしも入社していただく方だけではないと考えています。デンソーのビジョンに共感いただくだけでも、素晴らしくありがたいことです。そういった「共感」をいただいた仲間が社内だけではなく、社外にも増えていくことがデンソーの目指す姿です。それに、キャリアはライフステージやタイミングによって変わってきますので、将来ご縁のあるタイミングが訪れるかもしれません。ですから、ぜひ仲間づくりを一緒に進めていけたらと思います。

編集後記

自動車業界の大変革期の中、事業戦略と人事戦略の実現のためにリファラル採用をスタートしているデンソー様の事例を紹介しました。リファラル採用を単に採用チャネルの1つというだけではなく「カルチャー浸透による強い組織づくり」と「仲間づくり」として捉えていらっしゃる姿が印象的でした。

リファラル採用は、多様な人材の獲得はもちろん、社員が共に働く仲間をつくるカルチャー醸成にもつながる、これからの時代に求められる採用のカタチです。事業戦略と人材戦略を連動させ、人的資本経営を推進していきたいと考えていらっしゃる方は、ぜひTalentXにご相談ください。

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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