大和証券グループのシンクタンクとして、リサーチ、コンサルティング、システムの三つの専門領域を軸に高度なソリューションを提供する株式会社大和総研様(以下、大和総研)。
大和総研は現在、2030年までの経営計画に基づき、生成AIなどの先端技術を取り入れるとともに、その原動力となる社員の育成と環境整備に注力しています。その中でリファラル採用は、社員が自律的に仲間を募り、組織づくりに参加するための重要な人材戦略として位置づけられています。
今回は、人事部長の伊藤氏とリファラル採用推進を担当する櫻井氏に、人材戦略の根幹である「社員」への想いや、風通しの良い組織文化づくりの秘訣について詳しく伺いました。

株式会社大和総研
・従業員 :1,791名(2025年3月末時点)
・事業 :システムコンサルティング、システムインテグレーション、データセンターサービス、アウトソーシングサービス、AI・データサイエンス、経済・社会に関する調査研究・提言およびコンサルティング
・取材対象者:人事部長 伊藤 美雪 氏
人事部 人材開発課 上席課長代理 櫻井 綾乃 氏
一人ひとりの社員が専門性を活かして輝ける人材戦略

まず、貴社の事業戦略と、それにひもづく人材戦略の全体像について教えてください。
伊藤氏:
当社は、リサーチ、コンサルティング、システムという三つの専門領域が連携し、それぞれの分野で高い専門性を持つ「スペシャリスト」が力を発揮することで成果を生み出すビジネスモデルです。
2030年に向けて、これまで以上の高い成長率を実現するには、生成AIなどの先端技術を取り入れることが不可欠です。しかし、その技術を使いこなし、アウトプットを出すのはあくまで社員一人ひとりに他なりません。
そのため、当社では、「スペシャリストである一人ひとりがイキイキと働き、その専門性を最大限に発揮できる環境づくり」を目標として掲げ、関連する人事施策を実行しています。ここ数年は特に、環境整備だけでなく、人材育成にも注力し、スペシャリストが成長し続けられる仕組みづくりに取り組んでいます。
キャリア採用も積極的に行われていますが、どのような背景があるのでしょうか。
伊藤氏:
異なるバックグラウンドと視点を持つ方が加わり、ブレイクスルーが起きることで、組織がさらに強固なものになると期待しています。
貴社がリファラル採用を推進する上で、最も重視している「価値」は何でしょうか。
伊藤氏:
リファラル採用の最大の価値は、紹介活動を通じて自社へのエンゲージメントが高まり、社員が「自分たちの会社を、友達や知り合いを誘いたくなるような会社」へと自らアップデートしていくプロセスを生み出すことにあると考えています。
人事が一方的に「良い会社です」と発信するのではなく、社員自らが「この人と働きたい」と思い、自分の言葉で自社の魅力を語る。このアクションがエンゲージメントを高め、さらに「自分たちの手で会社を良くしていこう」という主体的な意識へとつながります。
このマインドの変革と連鎖こそが、当社がリファラル採用に感じている本質的な価値です。
また、紹介を受ける側にとっても、信頼関係がある現場社員からリアルな情報を聞いた上で納得して入社できるため、入社後のギャップが生じにくく、結果として早期の活躍につながっています。
「採用は人事」から「組織は自分たちで創る」へ、社員の主体性を引き出すリファラル採用の真価

「MyRefer」の導入後、どのような変化を感じていますか?
伊藤氏:
1年前は言葉すら馴染みがなかった「リファラル採用」が、今では確実に社内へ浸透し始めており、自分で仲間を増やすことに一生懸命取り組んでくれている社員も増えています。
特に期待しているのは30代前半の社員の協力です。
彼らが将来の管理職を見据えて「どんな人と、どんなチームで仕事をしたいか」を主体的に考え、仲間を集めるきっかけにしてほしいと考えています。自分たちの周囲で当社の事業と親和性の高い方や、当社のカルチャーにマッチしそうな方に能動的にアプローチしていく動きを強めていきたいですね。
社員が紹介したくなるような会社づくりとして、取り組んでいることはありますか。
伊藤氏:
当社が誇る文化の一つに、風通しの良さがあります。
それを象徴するのが、部署や立場、年齢の垣根を超えてライトに懇親する場として開催している社内イベント「DIR Beer Bash!!」です。仕事の後に社内の食堂に集まり、ビールや軽食を楽しみながらフラットに交流する場なのですが、ここには社長や副社長、役員も参加しています。
また、貢献を称える表彰制度の整備に加え、1on1を通じて日々の業務の振り返りやキャリアの方向性について対話する機会を設けるなど、一人ひとりのスペシャリストが正当に評価され、自身の成長や将来を前向きに描ける仕組みづくりも並行して進めています。
こうした場があることで部門間や上下の距離が縮まり、心理的安全性が高まります。日常業務での体験を通して、社員も自信を持って「うちはこんな会社だよ」と知人や友人に語れるのだと思います。
今後、リファラル採用をどのように発展させていきたいですか。
伊藤氏:
理想は、社員が何かのきっかけで自然に「大和総研に合う人がいるな」「MyReferで紹介できるな」と思い出してもらえる状態です。
今後は、「MyRefer」の社内ニュースで紹介事例やインタビューを継続的に発信し、社員の皆さんが自社を語るための「ヒント」を提供し続けていきたいです。
最後に、社員の皆様にはどのような想いでリファラル採用に取り組んでほしいですか。
伊藤氏:
私たち人事は、社員が「自信を持って大切な誰かを誘える会社」であり続けるために、人材育成の強化や表彰制度の充実、そして風通しの良い環境づくりを通じ、社員の働きがいを最大化する仕組みを整え続けています。
重要なことは、社員にリファラル採用を単なる「人集め」ではなく、自分たちのチームや会社をより良くするための一歩として捉えていただくことです。
大和総研には、互いを高め合える人材育成の仕組みや、心理的安全性の高いフラットな社風が根付いています。そうした日々の業務で感じる魅力や「ここで働く価値」を、ぜひ社員の等身大の言葉で伝えて欲しいと思っています。
一人ひとりの「スペシャリスト」が自社に誇りを持って語り、新しい仲間を迎え入れる。そんな活気に満ちた組織を、社員と一緒に創っていきたいです。
櫻井氏:
リファラル採用では、社員一人ひとりが日々の仕事の中で感じているリアルな実感こそが、最も説得力のあるメッセージになると考えています。私自身、経験者採用で大和総研に入社し、挑戦を後押しする風土や、専門性を高めながらキャリアを築いていける点を、実際に働く中で大きな魅力として感じています。
こうした実感を社員の皆さんの声とあわせて、「MyRefer」を通じてより積極的に発信していきたいと考えています。

編集後記
大和総研様の社員一人ひとりが自社の魅力を語り、自ら仲間を募る組織構築は、採用力の強化にとどまらず、組織への当事者意識や企業ブランドそのものの向上に直結すると感じました。
同社のアプローチは、社員の「誘いたくなる会社にしたい」という想いを事業成長のエネルギーに変えようとするすべての企業にとって、具体的なヒントとなるのではないでしょうか。
人的資本を最大化させる新たな採用戦略をご検討の企業様は、ぜひTalentXにご相談ください。
▼リファラル採用の実施状況について、詳しく知りたい方は、以下も併せてご覧ください。
2025年版 リファラル採用の実施状況に関する 企業規模・業界別統計レポート







