テクノロジーの力を最大限に発揮しつつ、とにかく面白く、人が驚くようなことをしたい――そんな想いで2009年に誕生したHEROZ。同社には、現役将棋プロ棋士に勝利した将棋AIの開発者や、大手IT企業の研究所出身の開発者などトップレベルの技術力を持つ優秀なエンジニアが集い、技術研鑽やサービス開発に取り組んでいます。
これからも世界を驚かすサービスを創出するために、そして優秀な社員が能力を最大限に発揮できる環境を創るために、同社はリファラル採用を本格的にスタートしました。そこで、創業者である代表取締役CEO 林 隆弘氏と、代表取締役 COO 高橋 知裕氏に、HEROZが目指す姿と採用への想いについて伺いました。
HEROZ株式会社 | |
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従業員数: | 47名(2020年3月31日現在) |
事業概要: |
AI技術を活用したサービスの企画・開発・運用 |
代表取締役CEO 林 隆弘 氏 代表取締役COO 高橋 知裕 氏 |
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尖った”技術力”とバリューにこだわり、天才的なエンジニアを集めてきた
はじめに、創業からどのような採用方針で組織づくりを進めていらっしゃったのかを教えてください。
林氏:
採用で重視することは、技術力と行動指針です。まず、私たちはテクノロジーの会社ですから、高い技術を持つ人の採用を重視しています。とりわけ、特異な技術領域で名の知れているような方ですね。たとえば将棋でプロ棋士に勝ったAIエンジニアといった、技術によって影響を与えられるようなメンバーに来てほしいと思っています。
次に行動指針ですが、当社は「驚きを心に、何事も楽しむ」をコアバリューとして、「No.1を目指す」「誇りを持って尖る」といった5つの行動指針を明示しています。そこにフィットする人を採用しています。
プロ棋士に勝利するAIエンジニアのような尖った技術力を持つ方は、どのような経緯で入社に至ったのでしょうか?
林氏:
私は将棋が趣味なのですが、自己学習のためにAIに興味を持ったことから、AIエンジニアや研究者と積極的に交流していました。その縁で、AIエンジニアでありながら将棋五段の人材と知り合ったのです。まさに当社の行動指針とも合致する、ずっと「名人を超える」ことを目標に挑戦を続けてきた人材でした。
私はそういった天才的なエンジニアが大好きです。誰から見ても分かるパワーと信念がありますよね。彼らのエンジニアリングを社会的価値のあるものにつなげていきたい。それができると、この会社の存在価値はすごく大きいと思います。だから、彼にもビジョンに共感してもらってリファラル採用をして入社してもらいました。
彼の入社を皮切りに、囲碁、麻雀、チェス、ボードゲームといった領域に強みを持つAIエンジニアが当社に入社しました。仕事をする上で重要なのは、「どんなビジョンのもとで働くか」と「誰と働くか」ということだと思います。だからこそ、優秀なエンジニアが一人入社したことから、そのつながりで人が集まってくれたのでしょう。
世界に知れ渡るような優秀なエンジニアがリファラル採用で入社したことから、AIエンジニアのコミュニティに御社の名が知れ渡り、興味を持たれるようになったのですね。
高橋氏:
私たちは前職時代、2人で夜な夜な新たなサービスを考えたり創ったりしていました。当時はiモードが出たばかりで、インターネットの可能性を感じる時代でした。会社で働きながらもそれ以外の時間を使って2人でWebサービスを創って、時間もお金もない中で技術を使って市場でトップクラスの実績を収めました。その経験から技術の重要性を感じていたのです。
その過程で、ザッカーバーグのような1人の天才が現れ、あっという間にGAFAが世界を席巻していく様を目の当たりにしました。圧倒的な天才がいれば世の中を変えることができるという確信もあり、今に至るまでそういう人材の採用を重視しています。No.1の人はお互いに違う分野のNo.1を求めていますよね。
また、No.1を集めるだけではなく、そのような人材の能力が活きる組織づくりも重要です。大企業の重厚長大な組織も大切だとは思いますが、ベンチャー企業の当社としてはフラットな組織づくりにこだわっています。年功序列よりも成果主義。組織に必要のないものは作らず、極力シンプルに、必要になれば作るというスタンスです。
AI×人間のかけ合わせで社会を変える。一人ひとりがヒーローになり事業を加速させていく
次に、御社の経営戦略と、それに紐づく採用目標や戦略についてお伺いたいです。
高橋氏:
私たちはこれまで、BtoC領域で将棋業界を活性化させてきました。一方、BtoB領域では、新型コロナの影響もありDXが急速に進展し、社会が変わっていく過渡期にあります。その中でAI×人間のかけ合わせで、社会をどんどん変えていきたいと考えています。とはいえ、まだ当社は50名に満たない組織ですから、まずは市場規模や社会的重要性を考え、金融・建設・エンタメの3領域に集中して取り組んでいます。
この3領域については、知見や実績はAIサービスの中でもトップを走っていると自負しています。また、現在は産業間の垣根も低くなってきていることから、今後は他の産業への参入の潮目も見ています。
そのようなAIという手段を活かすために何が大切かというと、やはり人の力です。HEROZという社名は、一人ひとりがヒーローになれるようにという想いを込めています。当社のメンバーは、将棋やAI以外にも一人ひとり変わったところがあって、世間一般の採用尺度だけでは当てはまらない方も多いです。しかし、採用方針の通り、何か可能性を持っている人であれば、そして世界を変える可能性が1%でもあれば、そこに賭けたいと思っています。一方で、組織を横串で見ることができる人材やマネジメントができる人材の採用も進めていきます。
今後、BtoB事業も伸ばしていくフェーズになるかと思いますが、それによって求める人材も変化するのでしょうか?
高橋氏:
エンジニアは、これまで通り機械学習にフォーカスして採用は続けています。ビジネスサイドの人材は、プロジェクトマネジメントにおいてBtoB経験を持つ人や、ビジネスの構想段階から関わってきた経験のある人の存在が重要になってくるでしょう。結局のところ、AIはテクノロジーであり、手段です。最強の武器ですが、それをどう活かしていくのか、構想段階から話していくことが重要です。具体的にはコンサルティングの経験のある方も募集をしていきたいですね。
御社が求める優秀かつ行動指針にフィットする人材は、なかなか既存の採用手法だけでは見つけるのが大変かと思います。
林氏:
確かに、一般的な転職市場で見つけることは難しいですね。AIエンジニアの場合は論文やコンテストといった場で優秀な人材を見つけることができますが、腰を据えて研究している人が多い印象なので転職市場には現れにくいです。そのため、アプローチ方法に工夫が必要だと感じています。
高橋氏:
ゲーム系が専門の方々には当社の認知度が高いことが強みではあるのですが、ゲーム以外のBtoB領域ではまだ認知が進んでいません。そこには課題を感じているので、実際に社内にいるメンバーから自社の強みについて伝えていきたいですね。
人と人との距離が離れる今、リファラル採用で社内外の“つながり”を強くする
このたびMrReferを導入していただいたのは、そうした課題感が背景にあるのでしょうか?
林氏:
そうですね、リファラル採用の目的として一番大きいのは優秀な転職潜在層へのアプローチです。昨今、エンジニアでは特にSNSを活用した採用が当たり前になりつつあります。いい会社のエンジニアほど、SNSを活用して採用している実感がありますね。そしてメディアにおいても個人のYouTuberが台頭しているように、採用においても会社の人事だけではなく社員一人ひとりが採用するという時代になってきています。
また、「出会い」と考えてみると、信頼できる仲間から紹介してもらえるというのは安心感がありますよね。冒頭で「どういうビジョンのもとで働くのか、そして誰と働くのかが大事だ」、という話をしましたが、リファラル採用では「誰と働くか」ということが入社前から明確です。これは大きなメリットでしょう。だからこそ、どんどんリファラル採用をやっていきたいと考えていました。
高橋氏:
もともと創業時は認知もないのでリファラル採用をしていましたが、仕組みはありませんでした。今回、改めてリファラル採用を強化する手段として、求人やイベントを手軽にSNSでシェアできるMyReferを導入することに決めました。
今、Twitterではインプレッション(ユーザーがツイートを見た回数)や、エンゲージメント総数(ツイートに反応した回数)と言ったアクティビティが見えるようになっているじゃないですか。エンジニアって、そういう数値もとても気にするんですよ。社員一人ひとりが採用活動をする時代のなかでは、紹介数や閲覧数などの数値をトラッキングする仕組みを入れたいと思っていたのです。
社員からの反応はありましたか?
林氏:
リファラル採用を積極的にやっていくことを会社が宣言することで、社員も良い人にアプローチをしたいという意識になってくれます。ある社員は、コンペで優勝した時の報告ツイートに、「うちの会社に興味を持っている人はコチラ」と、導線まで貼ってくれましたね。こういった動きが加速して、当社としてはいい人材に来ていただけたら嬉しいですし、エンジニアの方々にとっても力を発揮できる環境を用意したいと思います。
SNSでどんどんつながって、採用に至るというのは、エンジニアならではなのかもしれませんね。
高橋氏:
特に昨今、新型コロナウイルスの影響もあり、当社でも基本的にリモートワークです。そこで何が重要になってくるかというと、人と人とのつながりですよね。会えないなかでも“信頼”で人と人がつながる世界。
例えば、実際に対面しなくても、Twitterの内容を見れば、何をしているのか、どういう考えなのかを知ることができます。そこで合いそうだな、と思ったらコンタクトを取ってつながる。リファラル採用の仕組みがあれば、そういうつながりを促進することにもなりますし、つながりを強くすることによって会社も強くなっていくのだと思います。
会社と社員の相互理解を進め、一人でも多くのヒーローの誕生へ
リファラル採用を進めることで、どのようなことを期待していらっしゃいますか?
林氏:
リファラル採用では知っている仲間が入社することになるため、社員の関係性が強くなり、エンゲージメントが高まるのではないかと考えています。例えば、何かあればすぐに話せる仲間がいると、離職率が下がるというデータもありますよね。また、ミスマッチの減少も期待しています。実際にこれまでリファラル採用で入社した社員は、「聞いていた通りの会社でした」と言うことが多いですね。そして、採用コストが下がることから社員に還元していきたいと考えています。
高橋氏:
会社と社員が、お互いを知る良いきっかけにもなっていると感じます。今、個人の価値観がどんどん変わっているため、社員が会社に何を求めているのか、経営層がすべて把握することは難しいですよね。しかし、「何か気付いたら教えて」と社員に言うだけでは、なかなか声は上がりません。
当社ではリファラル採用をはじめたことで、社員が会社のことを自分ごとと捉えるようになり、様々なフィードバックが寄せられるようになりました。「古いデータが公開されている」「この内容では紹介しにくい」など、私たちが気付いていなかったことを指摘してもらうことで、社員と話す良いきっかけになると感じています。「MyRefer」を社内イントラネットとして活用して、社内ニュースも流していく予定です。
また、会社が求める人物像を社員に伝えることで、社員との目線合わせができるとも考えています。行動指針は示していますが、具体的に会社がどのようなビジネス戦略を描き、そのためにどんな人材を求めているのか。そのレベル感を社員が知ることによって、お互いを高め合う機会になるはずです。
最後に、社員の方々へのメッセージをお願いいたします。
林氏:
私たちは、「AI革命を起こし、未来を創っていく」というビジョンを標榜しています。そのビジョンに一緒に向かっていきたいと思える人を、ぜひ紹介してほしいです。そして、そういう方々が伸び伸びと楽しく働くことができてこそ、良いサービスが生まれると思います。社員が最大限の力を発揮できる組織や環境を創っていきたいですね。
高橋氏:
リファラル採用も含めて、何事も楽しんで欲しいです。AIやエンジニアだけではなく、ビジネス、人事など、どんな領域でもいいので、「誰が来てくれると自分はもっと楽しくなるか」という視点で、楽しみながら紹介をしてください。そうすることで、色んな立場の人が能力を発揮できる可能性が広がりますし、当社が掲げる「一人でも多くのヒーローの誕生」につながると思います。
編集後記
優秀な人材を集めるだけではなく、彼らがとことん楽しみながら能力を発揮でき、一人でも多くのヒーローが誕生するような環境づくりを進めるためにも、リファラル採用を積極的に活用していこうという創業者おふたりの強い意志が垣間見えるインタビューでした。
コロナ禍でリアルに顔を合わせる機会が少なくなる中で、TwitterなどSNSで尖った人材と知り合い、そこから紹介につなげていくというお話も印象に残りました。
計画的かつ効率的にリファラルを駆使したリファラル採用を実践していきたい企業様は、お気軽にMyReferへお声がけください。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
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