通信販売事業を核にしながら、長崎スタジアムシティの開業をはじめとした「スポーツ・地域創生事業」へも領域を広げるジャパネットグループ様(以下、「ジャパネット」)。地方に拠点やコールセンターを持つ企業にとって、「採用数の確保」と「定着率向上」の両立は大きな課題です。そんな事業が拡大する変革期にある同社が「人」を起点とした経営戦略の要に据えているのがリファラル採用です。制度の導入にとどまらず、社員が自社のリアルな姿を語り、企業文化への共感を生む—その取り組みを「MyRefer」による社員参加型の仕組みが支えています。
今回は、取締役 永溪 幸子 氏に、企業文化の浸透と地域創生に貢献するリファラル採用の戦略的意義と、「MyRefer」活用による組織の変化について伺いました。

ジャパネットグループ
・従業員 :4852名(2026年1月時点)
・事業内容 :通信販売事業、地域創生事業、旅行事業、スポーツ事業、BS放送事業など
・取材対象者:ジャパネットホールディングス 取締役 永溪 幸子 氏
事業と人材の連動性「価値を伝える」ために不可欠なストイックさ
まず、貴社の人材戦略と事業戦略はどのように連動しているか教えてください。永溪氏:
ジャパネットは創業以来、「世の中にある良いものの価値を徹底的に磨き、伝える」という普遍的なポリシーを掲げています。この価値を徹底的に磨くという事業戦略を実行するのは、他ならぬ「人」です。単にモノを右から左へ流すのではなく、付加価値を生み出すビジネスモデルだからこそ、人材戦略においては「妥協せず、ストイックに価値を追求できる人」を求めています。
私たちは行動指針を「アットホームでストイック」と表現しています。地方(長崎)発の温かみのある雰囲気を持ちながらも、成果に対しては徹底してこだわり抜く企業文化に共感し、それを体現できる人材を採用することが、事業の質を担保する最大の要だと考えています。
また、「生産性」も不可欠だと考えています。限られた時間で仕組み化して最大の成果を出す働き方こそが、企業の成長と社員の満足度を両立させ、持続的に価値を生み出すための戦略だと考えています。
人的資本経営の中で、リファラル採用をどのように位置づけていますか。
永溪氏:
採用は「お見合い」に似ていると考えています。入社後に「想像と違う」というギャップが生まれれば、双方にとって不幸であり、組織としても個人の価値を十分に引き出すことができません。
生産性の高い採用とは、やみくもに人を集めることではなく、必要なポジションに対してマッチする人材とスピード感を持って出会えることです。リファラル採用は、社員が当社の文化や働き方を理解した上で知人や友人に紹介してくれるため、このミスマッチを未然に防ぐことができます。「人材の定着と活躍」こそが企業の成長エンジンであると捉え、その質を担保するための重要な手段としてリファラル採用を位置づけています。
現場に芽生えた「採用の当事者意識」
リファラル採用に取り組まれて、組織にどんな変化を感じましたか。
永溪氏:
採用は人事部門の仕事だと思われがちですが、本来、全社員が一緒に働く仲間を見つけるという役割を持っていると考えています。リファラル採用が浸透する中で、「新しい事業でこういうスキルを持つ人が欲しい」となった時に、「この人を紹介したらいいんじゃないか」と、社員一人ひとりが当事者意識を持って動いてくれるようになりました。社員が採用を自分事として捉え、主体的に動いてくれることは、組織にとって非常に大きな変化であり、人事としても嬉しいことです。
また、トップからも「人材獲得の責任は現場部門の役職者が担っている」というメッセージを定期的に発信しています。新規事業の立ち上げ時など、急を要する場合でも現場の役職者がリファラル採用の価値を理解し、協力してくれる体制が整っています。
リファラル経由で入社された方の「定着」や「マッチング」については、どのような手応えを感じていますか。
永溪氏:
リファラル採用の場合、紹介する社員自身も「友人を会社に紹介することへの責任」を感じています。社内の環境や制度に何かしらの誇りや自信がなければ、友人に声をかけられません。そのため、本当に良いと思っている点をお伝えいただくことで、入社後のギャップ、いわゆるミスマッチが非常に少ないと感じています。
私たちは、一度入社していただいた方には、できれば長く勤めてほしいと考えています。リファラル採用は、他の手法と比べても最終的な決定率や定着率が非常に高い手法だと実感しています。
2017年の導入から累計2,000名が入社、リアルな口コミがミスマッチを防ぐ

「MyRefer」は貴社の活動において、どういった点で貢献していると感じていますか。
永溪氏:
当社では2017年より「MyRefer」を導入しており、これまでにリファラル経由で累計2,000名以上の方に入社いただいています。その中で最も価値を感じているのは、やはり「採用自体の生産性向上」です。紹介する社員がジャパネットの文化や風土を理解した上で紹介してくれるので、通常の採用と比較しても最終的な内定率は何倍も高いです。
また、私たちは「一期一会」を大切にしており、入社した方にはできれば長く勤めてほしいと考えています。その点、リファラル採用は事前にリアルな情報が伝わっているため、入社後のギャップが少なく、ミスマッチの解消に繋がっています。導入から10年経ちますが、効率よくマッチする人材と出会い、定着に繋がっている点こそが最大の貢献だと感じています。
今後、リファラル採用をどのように発展させていきたいとお考えですか。
永溪氏:
個人的な目標としては、リファラル経由での採用数を、現在の倍にまで伸ばしたいと考えています。そのためは、紹介してくれる従業員の手間をさらに減らすなど、「MyRefer」を活用しながら、より紹介しやすい仕組みづくりに取り組んでいきたいと考えています。
また、紹介を促進するためには、前提として「紹介したくなる会社」であり続ける必要があります。ジャパネットグループは現在15社ありますが、人事制度をグループで統一しており、結婚や転勤などで居住地が変わった場合でも、グループ会社間で柔軟にジョブローテーションができる環境を整えています。 「週3日のノー残業デー」や「最大16連休のリフレッシュ休暇制度」、お子様の高校卒業まで利用できる「育児短時間勤務精度」など「長く働き続けられる環境」を磨き続けることが、結果として社員のエンゲージメント向上につながり、リファラル採用の活性化に繋がると考えています。
最後に、社員の皆さまへメッセージをお願いします。
永溪氏:
改めて、多くの社員が「MyRefer」を通じて紹介活動をしてくれていることに感謝しています。
ジャパネットは「アットホームでストイック」な会社です。チャレンジしがいがある一方で、ゆっくり働きたい人には少し苦しい環境かもしれませんが、それを身をもって知っている皆さんが、「この人なら合う」と思って紹介してくれることに、大きな価値があります。
皆さんは一社員というだけでなく、広く言えば『人事』であり、組織を創る『当事者』です。 皆さんの紹介活動は、長崎スタジアムシティをはじめとするグループ全体の事業拡大に大きく貢献しています。もしいいなと思う人材がいたら、ぜひ紹介をしてくれると嬉しいです。
編集後記
ジャパネットグループ様は、リファラル採用を「生産性」と「企業文化」を体現する経営戦略の一つとして位置づけ、推進をしています。採用を人事部門だけの役割とせず、社員一人ひとりが当事者として関わることで、事業拡大や新規事業にもスピード感をもって対応できる体制を築いてきました。その根底にあるのは、「ミスマッチをなくし、長く活躍してもらうために何が必要か」という本質的な問いです。紹介しやすい仕組みづくりと、「紹介したくなる会社」であり続けるための環境整備を両輪で磨き続ける姿勢からは、人を起点にした経営を実践し続けている企業の在り方が強く感じられるインタビューでした。
企業文化を社内に浸透させ、採用の生産性を高めるリファラル採用の仕組みづくりにご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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