株式会社マツキヨココカラ&カンパニー | |
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職員数: | 13,321 名(連結)・72 名(単独) |
事業概要: |
ドラッグストア事業、調剤事業、介護事業など |
株式会社MCCマネジメント 管理本部人材開発部 採用課 山森 大樹氏 |
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マツキヨココカラ&カンパニーが発足──採用面の統合も進め、シナジー効果を創出
まずは貴グループの事業内容についてお聞かせください。
山森氏:
マツキヨココカラ&カンパニーは全国に3,300店超のドラッグストアを展開すると共に、調剤や介護の事業も行っています。グループビジョンとして「美しさと健やかさを、もっと楽しく、身近に。」を掲げ、新しい技術やアイデアを積極的に取り入れて、地域の方々の毎日をもっと楽しく豊かにすることにチャレンジしています。強みは医薬品と化粧品です。お客様の声に耳を傾けながら商品の企画・開発に努め、強みにますます磨きをかけたいと考えています。
マツキヨココカラ&カンパニーが発足して1年が経過しました。発足の背景と現在までの経営・採用面での変化をお聞かせいただければと思います。
山森氏:
マツキヨココカラ&カンパニーは2021年10月にマツモトキヨシホールディングスとココカラファインが経営統合して発足しました。背景にあったのは、両社ともに医薬品と化粧品に強みを持つドラッグストアで、手を取り合うことで大きなシナジー効果が期待できたことです。実際、仕入れや販売の規模が大きくなり経費削減が図れました。さらにはプライベートブランドの「マツキヨ」がココカラファイン各店でも販売できるようになって、利益の向上に大きく寄与しています。採用面では、これまで別々にあった採用課を一つにしてシステム統合をするなど、まずはできるところから効率化を図りながら、変革を進めている段階です。
現在の採用方針を教えてください。
山森氏:
今年度は中途採用として、130名を採用する計画です。ドラッグストアを営業するためには薬剤師か登録販売者いずれかの資格を持っている人が1人以上必要です。また、店舗運営をその1人で行うわけにはいかないので、1店舗で正社員を2~4人採用することになります。人数はあくまで目安で、事業計画に合わせて積極的に採用を進めます。
これまで取り組んできた採用手法とその中での課題を教えてください。
山森氏:
採用HPなどを活用しながら母集団形成を試みていましたが、エリアによっては薬剤師・登録販売者不足もあり、思うような成果が出せませんでした。紹介会社からの応募が割合としては多かったのですが、課題は大きく2つありました。1つは採用のミスマッチです。紹介会社からの紹介だと、当グループを紹介されて初めて検討し始めるケースがほとんどです。当然応募はありがたいのですが、数回の面接や会社説明など限られた情報で入社するかを考えなければならず、時間や情報の制約があって、お互いに理解しきれずミスマッチが生じることもありました。もう1つは採用コストです。紹介会社経由ですとどうしてもコストがかかり、予算を圧迫していました。
リファラル採用を広げ、自社への愛着を再確認する機会に──応募者の質の担保とコスト削減を図る
抱えていた課題を解決するために、リファラル採用の導入を決めたのでしょうか。
山森氏:
はい。リファラル採用の制度そのものは以前からあったのですが、あるだけの状態でした。それで気持ちを新たに、より推進しようとなったのです。リファラル採用は、社員が友人・知人に自社を紹介し応募を促す採用手法です。社員は職場の実際を語りますし、紹介された友人・知人は気軽に質問ができます。このため、当グループの実態を十分に理解した上での応募となり、理解度や志望度の面で担保が図れます。また、紹介会社経由と比較すると、大幅にコストを抑えられる点もメリットだと感じています。
これまでにリファラル採用でうまくいった例はありましたか。
山森氏:
そうですね。当グループの薬剤師が、以前同じ薬局で働いていた方をリファラルして入社に至った事例があります。以前の薬局を辞めた後も連絡を取り合っており、近況や職場の話をする中で「マツモトキヨシは働きやすいよ」という話になったそうです。それをきっかけに当グループに興味を持ち、実際に応募・入社となりました。薬剤師は友達関係が続く方が多く、「今何しているの?」「どこで働いているの?」と気軽な世間話から紹介につながるケースが少なからずあります。そうしたことも考慮して、リファラル採用をより強化したいとなったのです。
志望度が高く採用につながりやすいのが、リファラル採用の良さですね。
山森氏:
それ以外にも、リファラル採用を通じて、社員が自社に対する愛着を再確認する機会になると思っています。「この会社良いな」「友人と一緒に働きたいな」と漠然と感じているより、友人・知人に自社を紹介することで、自社の良さを改めて知り、なぜ自分がこの会社で働いているかが言語化されるでしょう。その結果、自社に対する愛着が再確認できるはずです。そうした「リファラルの輪」のようなものが広がり、愛着を持った社員が増えると、安定した採用人数が確保でき、かつ離職率の減少につながると思います。私自身、薬剤師の資格を持っており、かつて現場で働いていました。その時から一緒に働く仲間を増やしたいと考えていましたが、ただ思うのと実際に行動に移して紹介するのとでは、会社への想いに大きな差が出ることを実感していました。
リファラル採用を本格的に行うことで、エンゲージメントが向上したという話は多くあります。
山森氏:
会社への愛着が大きいと、自分の能力を100%にとどまらず120%発揮することもあるのではないでしょうか。リファラル採用は単に採用人数を確保するためだけに導入するのではありません。会社に対する帰属意識を高めることを期待しています。念頭にあるのが、社員には可能な限り長く働いてほしいという想いです。10年より20年、20年より40年働きたいと思える会社でありたい。そのための施策も多く行い、制度も整えています。
リファラル採用を推進するにあたり、ツールを導入した理由を教えてください。
山森氏:
先ほど言及したように、社員紹介制度そのものはあり年間10名程度の採用が決まっていました。ただ、制度の認知度が低く応募フローの周知もできていませんでした。年に1回、社員紹介制度のポスターのデータを店舗に送って、休憩室に貼るよう促すだけという非常にアナログな状態です。「社員紹介ってやっていますか?」と問い合わせが来ることもありました。このままでは紹介数が増えるどころか自然消滅してしまう。そうした危機感もあって、ツールを導入し本格的に取り組むことにしたのです。
数あるツールの中で、MyRefer導入の決め手は何でしょう。
山森氏:
大きく2つあります。1つはアプリが使いやすく見やすいことです。社員にとって採用は必ずしも業務上の義務ではありません。アプリは業務時間外にも使うことになるので、ストレスなく簡単に操作できることは大きなポイントになります。もう1つはちょっとしたギフトを送れることです。入社が決まった時のインセンティブだけですと、仮に大きな額を設定してもゼロかイチかで、入社には至らなかったけど紹介をした社員に報いることができません。ちょっとしたギフトで社員の労力に報い、謝意を表すことができれば、紹介の促進にもつながると考えました。他にも、紹介数を競える仕組みなどコンテンツが充実している点も優れていると感じました。
社員全員で会社を盛り上げる仲間を集め、アジアNo.1のドラッグストアを目指す
リファラル採用について、これからどんな取り組みを行う予定でしょうか。
山森氏:
2022年11月にMyReferを社内展開しました。まずはMyReferの登録者を増やすことが大切です。そのための草の根運動と言いますか、例えば採用についても責任を負っているエリアマネージャーと会話する機会があれば「MyReferに登録して活用してください」と愚直に伝えるなど、地道な活動を続けます。また、リファラル採用には社員が紹介を行う動機づけが必要不可欠です。当グループでは、新卒採用でリクルーター制度を活用していますので、まずは協力を仰ぎやすいリクルーターを巻き込みながら浸透させ、採用は全社員が行うものだと意識づけをできればと考えています。
紹介するにあたって、社員にどのような魅力を伝えてほしいですか。
山森氏:
マツキヨココカラ&カンパニーの魅力としてまず挙げられるのが、オンとオフを大切にしている点です。「仕事100%、休み100%」というキャッチフレーズを掲げ、ワークライフバランスが保てる環境を整備しています。残業は株式会社マツモトキヨシでは月に4.4時間、1日10~15分ですし、お子さまが小学校6年生の学年末まで育児短時間勤務が可能です。また、幅広いキャリアパスがあるのも当グループらしい魅力の一つだと捉えています。薬剤師の仕事というと、調剤をしたり医薬品などの商品を販売したりするイメージが強いでしょう。しかし、当グループでは、薬剤師でも化粧品の商品開発をはじめ、仕入れ、バイヤー、海外の店舗開発などに携わることができます。仕事に多様性があり、必ずしも免許に縛られる必要がないわけです。自分にとって理想のキャリアパスを自由に描くことができ、その点に魅力を感じ入社している薬剤師が多くいることも強調しお伝えしたいと思います。
リファラル採用の今後の展望をお聞かせください。
山森氏:
最終目標は中途採用をすべてリファラル経由にすることです。そのためには、社員が自社に愛着を持ち、一緒に働きたいと思う人を自ら誘いたくなるような環境を作り上げることが求められるでしょう。一般応募だとなかなか入れないが、社員紹介を通じてなら道が開ける、とまで言われるほどに採用ブランディングが確立できれば最高です。今回は株式会社マツモトキヨシの採用を対象にしていますが、株式会社ココカラファインヘルスケアをはじめグループ各社に展開して、リファラル採用をグループ全体で盛り上げていければと思っています。
最後に、採用全体や組織開発に関する目標や展望も教えていただければと思います。
山森氏:
統合して一年経ち、さらなるシナジーを生み出して大規模な母集団形成をすることで、多くの優秀な人材の獲得を目指します。当グループの目標は「アジアNo.1のドラッグストア」です。一朝一夕にはできないことで、達成のためには、より多くの仲間が必要になります。社員には、自分の好きな会社で、自分の好きな職場で、一緒に働く仲間を誘う。そうした動きを積極的に自発的に行ってほしい。管理側として、そのための制度設計や長く働きたいと思う会社作りにこれからも励んでいきます。
編集後記
意欲的に薬剤師の採用を進める、マツキヨココカラ&カンパニー様の事例をお送りしました。採用難とされる薬剤師や登録販売者の獲得・定着を図るには、自社への愛着が鍵を握ると考えているようでした。リファラル採用を通じてなら、理解度や志望度の高い人材の獲得につながると共に、社員が自社の魅力や自らが働く理由を再確認するきっかけも作れます。その意味でも、非常に効果的な採用手法と言えるでしょう。
同社ではこれからMyReferを活用しながら本格的にリファラル採用を進めていくとのこと。もちろん、私たちMyReferも全面的なバックアップを行い、共に採用の成功を目指します。MyReferでは、リファラル採用の導入から運用、社員の入社後の活躍まで、幅広いサポートを行っています。興味をお持ちであれば、ぜひお気軽にお問い合せください。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちら(問い合わせフォーム)よりご連絡ください。