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2023.07.27更新

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リファラル採用の5つの課題を解決し、ITエンジニアの紹介加速へ――日鉄ソリューションズの施策に迫る

製鉄業で培った本質を見抜く力と高度なIT力により、新しいビジネスを切り拓いてきた、日鉄ソリューションズ様。製造、流通、金融、社会公共、通信といった幅広いフィールドで、顧客のビジネスを支え続ける同社は、2017年にキャリア採用センター組織を設置し、多様なバックグラウンドを持つIT人材を積極的に採用していこうとされています。

リファラル採用についても、2021年4月より本格的に取り組みはじめ、トップコミットメントのもと様々な施策を打ち出し、社内への展開を推進中です。既に内定承諾を得るなど、成果が表れているそうです。日鉄ソリューションズ様が、どんな背景からリファラル採用に取り組み始め、実際にどのような工夫を凝らして施策を浸透させていらっしゃるのか、人事本部 キャリア採用センター エキスパート 石合弘幸様にお話を伺いました。

日鉄ソリューションズ株式会社
従業員数: 6,958名(連結)
事業:

経営及びシステムに関するコンサルテーション
情報システムに関する企画・設計・開発・構築・運用・保守及び管理
情報システムに関するソフトウェア及びハードウェアの開発・製造並びに販売及び賃貸
ITを用いたアウトソーシングサービスその他各種サービス

人事本部 キャリア採用センター
キャリア採用グループ エキスパート 石合 弘幸氏

その他企業様の導入事例をまとめています!
下記からダウンロードください。

リファラル採用導入・運用事例
『IT・SI 業界編』

幅広いIT人材に出会うための新チャネルとして、リファラル採用を導入

最初に、キャリア採用の目標や求める人材についてお聞かせいただけますか?

石合氏:
現在当社は、「ファーストDXパートナー」を目指すべき姿として事業を推進しています。これからDX推進や新たな事業の創出を行っていくためには、IT人材の存在が不可欠です。優秀なIT人材を増やし、事業を発展させるため、キャリア採用を積極化しています。具体的には、2017年にキャリア採用センターの組織を設置し、毎年採用数を拡大してきました。今期は過去最高である100名以上の採用目標を掲げています。

求める人物像は、技術に誇りを持ちながらも、顧客に寄り添うことができる人です。上流工程だけではなく、課題抽出から実装まで、顧客をフォローし貢献しようという意識を持つ方が活躍できると思います。

キャリア採用を積極化する中、どのような採用課題がありましたか。

石合氏:
企業の認知度が競合他社と比較して低く、エンジニアの方からのエントリーを集めることに苦戦していました。また、エントリーをしていただいても、20代~30代の若手は他社ブランドに惹かれて当社の選考を離脱してしまうこともあり、採用ブランディングに課題を抱えていたのです。

また、キャリア採用は紹介会社経由での採用が中心ですが、そうなると出会える人材に偏りが出てしまいます。当社の事業ポートフォリオには、多様な事業領域の顧客がいます。そうした顧客のニーズに応えるためには、異業種の知見が必要です。どんな顧客のニーズにも対応できるSIerを目指すべく、より多様な業界の幅広い人材を採用する必要がありました。

採用課題をふまえて、今期はどのような採用方針を掲げていらっしゃるのでしょうか。

石合氏:
2021年は、今後の事業環境の変化を見据え、当社の認知度向上と、採用増加に追従できる仕組みの構築を積極的に推進したいと考えて、4つの柱を立てています。

  1. 採用ブランディング
    特に、転職顕在層だけではなく、潜在層への認知度向上を目指しています。
  2. 新規チャネルの創出
    紹介会社経由以外での採用を増やしていきます。
  3. 選考プロセスの高度化
    優秀な方に来ていただくために、リードタイムの短縮化を図ります。そして各部門に採用担当をつける、リクルーター制度も拡充していこうと考えています。
  4. 入社受け入れフォロー
    キャリア採用の方に対しても、入社後すぐに活躍できるよう、受け入れ体制を整えていきます。

そんな中、リファラル採用を強化する理由をお聞かせください。

石合氏:
これまで当社は、紹介会社経由で転職顕在層に対してアプローチをしてきました。しかし、潜在層に対する認知度向上という施策には、積極的には取り組んできませんでした。リファラル採用によって、潜在層への認知向上、そして既存チャネルでは出会えなかった幅広い人材との出会いがあるのではないかと考えました。

また、当社は2017年度よりリファラル採用を行っていますが、内定承諾率が紹介会社経由よりもかなり高いという結果が出ています。会社や組織のことをよく知る社員からの紹介のため、マッチング率が高く非常に有効な手段です。特に、当社では70ポジション以上の多種多様な求人を募集しているため、人事だけの力では各ポジションの魅力訴求を行うことに限界があります。だからこそ、それぞれの現場を知る社員から、生の声を伝えてもらった方が、リアルな日鉄ソリューションズの姿を知ることができ、働くイメージが湧きやすいと思います。
そして、気心の知れた社員がいることによって、キャリア入社の際にも心理的安全性が保たれ、オンボーディングの効果も期待できます。

認知度の低さ、紹介ハードルの高さ、管理の煩雑さーすべて解決できるのがMyReferだった

リファラル採用制度は2017年度にスタートしたということですが、MyRefer導入前の課題をお聞かせください。

石合氏:
MyRefer導入前は、ポータルサイトの掲示やメール・表計算ソフトでの運用・管理を行っていたのですが、なかなか活性化しませんでした。その原因としては、5つ考えられます。

  1. 認知度が低い
    リファラル採用を行っていることを、ほとんどの社員が知りませんでした。社内のポータルサイトには掲載していたのですが、それだけでは目に留まらなかったと思います。
  2. リクルーターの背中を押す活動ができていない
    ただ「紹介してください」と伝えるだけで、動機付けをするようなキャンペーンや、簡単に紹介できる仕組みの構築もしていなかったため、なかなか動いてくれる社員がいませんでした。
  3. メール中心のフロー
    運用がメールベースだと、なかなか進捗も目に見えず、管理も煩雑になります。紹介者としても、メールでのやりとりにハードルがあり、運用がしにくいという問題がありました。
  4. 潜在層へ継続的なアプローチができない
    応募いただくタイミングで、その時はフィットするポジションがなかった場合も、後々その人に合うポジションが出てくる可能性があります。その時に、タレントプールがしっかりとできていれば、再度声を掛けることができるのですが、そこまで取り組みを進められておらず継続的なコミュニケーションを取れずにいました。
  5. PDCA管理が十分ではなかった
    データを分析して、課題や促進すべきポイントを特定できておらず、次に活かすことができていませんでした。

なぜ、MyReferの導入を決断されたのでしょうか。

石合氏:
先ほど挙げた5つの課題を、すべて解決できるツールだと確信したからです。

  1. 認知度が低いことについては、ギフトサービスなど社員に広く興味を持ってもらえるような機能があったところが魅力でした。
  2. 背中を押すという点では、MyRefer上に登録されている求人を、スマートフォンの共有リンク機能を使って、知人にSNSで簡単に紹介できることがポイントでした。
  3. フローがメール中心でコミュニケーションが限られていたことに対しては、MyReferのチャット機能でメッセージのやり取りができることで解決できます。知人とのオンライン懇親会などもMyReferから申請できるなど、手軽に使えるというメリットもあります。
  4. 潜在層に継続的にアプローチできないということについては、MyRefer上で常に候補者が管理できるため、転職活動中でなくとも当社に興味を持ってくれた方を、タレントプールができる機能が利点です。
  5. PDCAも、MyRefer上で管理できます。MyReferコンサルタントサービスも活用しながら、活動状況などのデータを分析することにより、PDCAを回すことが可能です。

これらのメリットから、リファラル採用に取り組む社員を増やしていくことができると考え、MyRefer導入に踏み切りました。

実際にMyReferを導入して、いかがでしたか?

石合氏:
前述の5つの課題を解決できました。それに加えて、メール運用と比べて誤送信のリスクがなくなったことも大きいですね。求人票も以前は表計算ソフトでの管理でしたが、MyReferを導入してからは更新が容易になり、効率化されています。
採用担当者として嬉しかったことは、採用時に関わったキャリア入社の社員が、早速友人・知人を紹介してくれていることです。MyReferから定期的にコンサルティングを受け、アドバイスをいただいていることもありがたいですね。

オンライン懇親会へ5000円支給など、気軽に参加してもらう工夫を

リファラル採用を、どのようにして展開していきましたか?取り組み内容を教えてください。

石合氏:
まず、経営層へ周知し、活動に対する協力をお願いしました。社長をはじめ経営陣は前向きに捉えていただき、トップダウンで社内に浸透させていくという動きをしています。また、各事業部の代表にも依頼し、事業部内で積極的にリファラル採用活動を推進してもらえるような取り組みも進めています。
個々の施策としては、社内のイントラ、掲示板での告知、全社員へのメール配信、社内ポスター掲示、中途採用向け社内ポータルサイトの掲載も始めました。ほかに、手元に残るようなツール(団扇や除菌シート等)の制作も検討しています。

MyRefer導入後、リファラル採用の成果はいかがでしょうか。

石合氏:
導入して1カ月で60名ほどのリクルーターが参加があり、現在も増え続けています。リクルーターも積極的に紹介をしてくれており、3カ月が経ついま、2名の内定承諾につながっています。キャリア入社した社員の前職の同僚など、スキルも経験も申し分のない、マッチした人材が採用できました。滑り出しとしてはまずまずの成果だととらえています。

リファラル採用を促進するために、どのような工夫をしていらっしゃいますか?

石合氏:
ポータルサイトの文言をリニューアルして分かりやすい内容にしたり、各種イベントやオンライン懇親会など、気軽に参加できるようハードルを下げるようなコミュニケーションを取っています。特にオンライン懇親会は、紹介者と友人・知人との親睦を深めてもらう場として、会社が5000円を負担してケータリングサービスも利用できるようにしています。
今後も、草の根的な取り組みを続け、リファラル採用を浸透させる予定です。全社員が見ることができるチャットで定期的に情報を発信したり、社内報で特集を組んでもらったりして、認知拡大・興味喚起をしていきます。

キャリア入社の人が安心して働ける環境をつくり、社員一人ひとりがエバンジェリストに

リファラル採用の今後の展望についてお聞かせください。

石合氏:
既存チャネルでは出会えなかった幅広い人材、特に異業種からの入社を増やしていきたいですね。そして、これまで取り組むことができていなかった転職潜在層への認知度向上という点で、リファラル採用には大きな期待を寄せています。今期、キャリア採用全体の目標としては100名以上ですが、そのうちリファラル採用では20名ほどを目指しています。さらに、中長期的にはリファラル採用の比率をどんどん上げていきたいです。

最後に、社員にとってどのような組織でありたいか、組織づくりについての目標についても教えてください。

石合氏:
キャリア入社の人が安心して働ける環境づくりにも取り組んでいきたいです。リファラル採用にはオンボーディングの効果も期待できると考えているため、これからも積極的に浸透させていきたいですね。

また、紹介する側もリファラル採用に関わることで、友人・知人に企業理念や社員としての原点を語ることになるでしょう。その活動自体が、自身のキャリアや会社の魅力を見つめ直すきっかけになるはずです。そうして、社員一人ひとりが日鉄ソリューションズのエバンジェリストとなり、リファラル採用活動が当たり前の風土となることを目指したいと考えています。だからこそ、それに見合う「働きがいがあり、働きやすい魅力的な会社」、そして「社員一人ひとりが幸せな会社生活を送ること」を実現させていきたいです。

編集後記

「キャリア採用の4つの柱」「リファラル採用における5つの課題」など、新たなツールを導入する前に、しっかりと問題を整理して目的を定めた上で、解決に取り組んでいらっしゃる姿が見て取れるインタビューでした。経営トップも巻き込んで、「リファラル採用とは何か」という初歩的なところから、気軽に利用できる懇親会など、着実に浸透させる工夫をしていらっしゃるため、今後さらにリファラル採用が活性化するのではないかと期待できます。
リファラル採用がなかなか浸透しないと悩んでいらっしゃる企業様は、ぜひMyReferにお声がけください。

リファラル採用導入事例 IT/SI業界編 バナー画像

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監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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