今回は、全国に約70の保育園を展開し、年間10程度の新規開園も進めながらビジネスを拡大している、株式会社スクルドアンドカンパニー様の導入事例をご紹介します。
人手不足が叫ばれて久しい保育業界においてコンスタントに事業を成長させている同社は、並行して人材強化も進めています。そのための次の一手としてリファラル採用に着目し、MyReferを導入。これからの採用活動や会社の展望について、人事部を代表して多田氏と西尾氏にお話を伺いました。
株式会社スクルドアンドカンパニー | |
---|---|
従業員数: | 従業員数650名(本部スタッフ35名、保育スタッフ559名、管理栄養士・栄養士・調理師56名) |
事業概要: |
認可保育事業/病院内事業所内保育事業 等 |
社長室室長 兼 人事部 採用ユニット長 多田友樹 氏(右) 人事部 採用ユニット 西尾 雅輝 氏(左) |
その他企業様の導入事例をまとめています!
下記からダウンロードください。
「質の高い保育」を実現させるため、採用・人材開発を強化
採用の目標と方針を教えてください。
多田氏:
当社は全国に70ほどの保育園を運営しており、おかげさまで新規開園も毎年10程度と順調に進めることができています。その中で、採用の年間目標を400名前後に定め、さらに拡大していくために採用・人材開発を強化しています。
“「質の高い保育」を通じて社会に貢献する”が、当社の理念です。そのためには、保育を提供する当社の社員(保育士)の質が非常に大切です。しかし、保育業界は人材難であるため、最初から質を問える状況ではありません。まずは採用を継続しておこないながら、採用後の研修・育成にも力を入れてレベルを上げ、質の高い保育を実現できるよう取り組んでいます。
現在の採用課題、そしてリファラル採用に取り組む理由を教えてください。
西尾氏:
現在の主な採用チャネルは、求人サイト6割、人材紹介4割です。最初は主婦の方が見るような一般的な求人サイトを使っていましたが、保育士は早番や遅番など働き方が多様なため細かいターゲットの人が集まりませんでした。そこで保育の専門求人サイトや応募課金・採用課金型のサービスを使っています。さらに、求人サイトで集まりにくい地域については、積極的に人材紹介も依頼しています。
多田氏:
保育業界は人材紹介に頼らないと人材を確保できない業界のため、平均的な採用単価は60~100万円と高くなっています。当社の場合は、求人サイトでもしっかりと仕事の魅力を伝えることで、採用単価をおよそ半分にまで抑えられるようになりましたが、より研修・育成に力を入れるためにも採用コストを下げていく必要があります。
また、保育士の有資格者は全国で約119万人いますが、勤務者数は約43万人となっています。つまり、有資格者として働いているのは4割にすぎず、その中でも転職活動をしている人はごく一部です。そこで、業界的に保育士が不足するなか、資格を持っているけれど保育士として働いていない6割の転職潜在層へアプローチするためにも、リファラル採用が有効だと考えています。
そして、もしリファラルで採用できたとしたら、その人に対して紹介者もサポートしてくれるでしょう。保育業界で働く人にとっては人間関係も重要なので、紹介者のサポートがあれば離職率を下げることもできると考えました。
そして何より、私がこの会社に入ったのもリファラル採用を導入するためといっても過言ではありません。
私の中で理想の職場の定義があって、それは「今働いている職場は最高だから、おいでよ」と社員が口にできる職場です。それができれば、イキイキと働くことができて、リファラル採用も自然に起こっていきます。そのために職場環境を整え、社員が仕事に誇りを持ち、エンゲージメントを高めていくことに全社として取り組みたいと思っています。
実は、前職(介護業界)でもリファラル採用の導入にチャレンジしたのですが、実現できませんでした。リファラル採用は、コストを抑えながらいい人材を採用でき、社員のエンゲージメントも高めていける取り組みだと私は考えています。だからこそ、当社でそれを実現させたかったのです。
選定理由:社内報で社員のエンゲージメントを高め、リファラル採用を定着させる
MyReferを選定した理由を教えてください。
多田氏:
リファラル採用を実施していくためには、「きっかけ、周知、継続、運用」が重要だと思っています。我々の最終目標はリファラル採用の定着なので、これを実現するためにMyReferを導入しました。
全社プロジェクトとして始めるきっかけにもなりますし、MyReferの社内報や求人機能で本社から社員一人ひとりへ周知ができます。たくさんの保育園で継続・運用していくためにも、紹介活動の見える化や応募者管理など運用側がマネジメントしやすい機能が多数あるので積極的に活用していきたいですね。
また、なかでも特に魅力を感じたのは、社員のエンゲージメントを高めていくための社内報です。これまでは社内報がなかったので、現場と本部がお互いのことを理解するための効果的なツールになるのではと期待しています。
社内報を活用することで会社やそれぞれの園が取り組んでいることを知ってもらうきっかけになりますよね。例えば、新型コロナウイルスの感染拡大に対しても、当社は賃金保証をして外部相談窓口、PCR検査を用意しました。このような「あたりまえのことを、当たり前に」する取り組みを含めて、リファラル採用において当社の良い部分も課題もしっかり語ってもらえるように、社内報を通じて様々な情報を伝えていきたいですね。
今後の展望:リクルーターチーム結成し、SNSを活用した採用活動にも着手したい
今後の展望を教えてください。
西尾氏:
リファラル採用を進めていくために、まずは保育園の園長にリファラル採用の制度を伝え、現場に浸透していくように着手していきます。そして、社内報でどういった内容を発信していくかを検討しながら、社員の参加人数や紹介数を増やしていきます。
MyReferに親しみをもってもらうために、エンターテインメント性もあるコンテンツを現場と一緒に考えていきたいと思っています。例えば、「手遊び」のレパートリーといった現場の保育士が喜ぶ知識や、調理師に向けた役立つ献立表などです。各保育園での良い取り組みも取り上げて、他の保育園が「私たちも頑張ろう!」と思えるような情報も伝えていく予定です。
いろいろ試しながら徐々にリファラル採用を広げて、今から4~5カ月後には社員の半数には参加してもらえるようにしたいですね。さらに、たくさん紹介してくれる人でリクルーターチームを結成できたらいいなと思っています。例えば、SNSを活用して「この保育士さんがいるからこの園に入りたい」と思ってもらえるような、社員に発信してもらう採用の形にもチャレンジしたいです。
多田氏:
自分が一緒に働きたいと思う人を紹介したくなる「理想の職場」になるために、当社はまだまだ制度も環境も変えていくべき部分がたくさんあります。会社は今いる人の集合体なので、現場や本部など立場を問わずに、社員みんなで当事者意識を持って変えていかなければならないと思っています。みんなが働きたいと思う環境を一緒に作っていきたいんです。MyReferを活用しながらそれを実現し、一人でも多くの社員に「保育士の仕事っていいな」と自分の仕事に誇りを持ってもらえるようにしていきたいですね。
編集後記
今回は、全国に保育園を展開し、数多くの新規開園を進めている株式会社スクルドアンドカンパニー様の事例をご紹介しました。
人材不足に悩む保育業界において、質の高い保育士を集められるように、社内報を積極的に活用しながら自社の取り組みを紹介。全国に多くいる潜在保育士に対してアプローチしてリファラル採用ができるように、制度設計も行っている最中です。また、保育士が自分たちの仕事に誇りを持てるように、社内改革にも着手しています。
保育や介護業界など人材不足でお困りの企業様、専門職採用をしたい企業様、ぜひMyReferにお気軽にご相談ください。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。