「スカパー!」で広く知られるスカパーJSAT株式会社(以下、「スカパーJSAT」)様。実は、利益の約7割を「宇宙事業」が占めていることをご存じでしょうか。アジア最大級の衛星通信事業者として、5年後、10年後を見据えた事業変革期にある同社は、2026年卒採用より「ジョブ型雇用」の要素を取り入れるなど、大きな舵を切っています。 事業の偏った知名度や理解度によるミスマッチを防ぎ、自社のリアルな姿と熱量を届けるために導入したのが、採用ブランディングサービス「MyBrand」です。今回は、人財開発チームの若井氏と山本氏に、オウンドメディアを通じた「ファンづくり」と、ミスマッチをなくすための本質的な情報発信についてお話を伺いました。

スカパーJSAT株式会社
・従業員 :783名
・事業 :宇宙事業、メディア事業
・取材対象者:経営管理部門 人事総務部 人財開発チーム長 若井 三紗子 氏
経営管理部門 人事総務部 人財開発チーム 兼 採用PJ 山本 悠輔 氏
メディアと宇宙、2つの顔を持つアジア最大級の衛星通信事業者。さらなる成長に向けて「就“社”」から「就“職”」へ―ジョブ型要素を取り入れた採用変革
まずは、貴社の事業内容についてお聞かせください
山本氏:
当社は宇宙空間にある「衛星」というアセットを活用し、「メディア事業」と「宇宙事業」の2軸でビジネスを展開しています。一般的には有料チャンネル放送「スカパー!」を手掛けるメディア事業のイメージが強いかと思いますが、実は利益の約7割を占めているのは「宇宙事業」です。アジアでトップクラスの売上を誇るこの宇宙事業の認知を広げ、さらに拡大させていきたいと考えています。
非常にスケールの大きな事業を展開されているのですね。採用においては、どのような人材を求めているのでしょうか。
若井氏:
現在は2030年やその先の2035年を見据え、既存事業の枠を超えた事業変革・成長を目指しています。そのため、私たちが求めるのは「挑戦心」や「共創心」、「タフネス」、そして何よりも当社事業への「共感」を抱く人材です。オウンドメディア発信や採用イベントなどを通じて、当社の社風や人の良さに触れてもらいたいと考えています。
採用手法についても、変化があったと伺いました。
若井氏:
昨今の学生の「就社(会社に所属する)」ではなく「就職(職務やポジションに就く)」という意識の高まりを受け、2026年卒採用からは「ジョブ型」の要素を強く取り入れました。 以前は入社まで配属が不明確でしたが、現在は「宇宙事業」「メディア事業」「経営管理」といったコース別採用を導入し、入社前からキャリアパスをイメージできるようにしました。メディア事業と宇宙事業は、似ているようで非常に異なる領域です。「宇宙事業がやりたいのにメディア配属だったらどうしよう」という入社前の不安を払拭し、専門性を持って活躍したいという学生の意欲に応えたいと考えました。
事業毎の知名度や事業理解度のばらつき―企業成長に必要な人材に正しい理解を得てもらうために、採用ブランディングサービス「MyBrand」を導入
採用ブランディングを強化するにあたり、どのような課題があったのでしょうか。
若井氏:
「スカパーJSAT=テレビの会社」というイメージが強く、宇宙事業の認知が不十分であり、事業によっては業務内容の理解度にばらつきがあることが課題でした。例えば、「衛星データとは何か」がわかる方はなかなかいませんし、会社説明会でもその説明だけで15分を費やしてしまいます。これでは、肝心の「自社の魅力」や「求める人物像」を伝える時間が足りません。
既存事業の知名度があるからこそ、企業全体の正しい理解を得るのが難しいということですね。
若井氏:
また、入社後のミスマッチも課題として挙げられます。入社前の企業理解が不十分な結果、「思っていた仕事と違う」「社風が合わない」という不幸なすれ違いを生むことは絶対に避けたいです。だからこそ、限られた接点の中で、いかに効率よく、かつ深く「正しい事業の姿」と「社員のリアル」を伝えられるかが重要でした。そのため、ワークショップなど現場社員と交流する機会を積極的に設けるようにしていました。
山本氏:
私も新卒1年目でしたが、就活当時はワークショップなどで社員の皆さんと深く話せていたため、ネガティブなギャップや不安点がない状態で入社できました。ミスマッチを防ぐために直接的なコミュニケーションは重要です。その一方で、イベントへの参加が物理的に不可能な方がいたり、対応した現場社員によって伝える情報のばらつきが生じることもあると思います。オウンドメディア発信を通じて候補者の皆さん全員に正しい理解を導き、お互いのためにミスマッチのない状態をつくりたいと考えました。
その中で採用ブランディングサービス「MyBrand」を導入された決め手は何だったのでしょうか。
若井氏:
TalentXさんからのご提案にあった「採用候補者を企業のファンにしていきましょう」という言葉が心に響いたことが大きな決め手でした。先ほどの求める人材像でもお伝えしましたが、私たちが求めているのは、当社の事業や未来に共感してくれる「ファン」です。企業のありのままを伝え、ファンを生み出すという「MyBrand」のコンセプトが、我々の目指す姿と完全にフィットしました。
シンプルなUIが「MyBrand」の魅力―自分たちの手でリアルな温度感を届けることで、採用オウンドメディアによる接点が“ファンづくり”の第一歩に

実際に運用されてみて、いかがですか。
山本氏:
まず、UI(ユーザーインターフェース)がシンプルで非常に使いやすく、迷いなく記事作成ができます。私は大学時代にWebサイト運営の経験があるのですが、その時と比べても記事作成や動線設計が驚くほど簡単で感動しました。PV数や流入経路などのデータも可視化されるので、どれくらいの学生にアプローチできているかが一目でわかり、戦略が立てやすいですね。
「MyBrand」を活用したコンテンツ制作において、こだわりのポイントがあれば教えてください。
山本氏:
一番こだわっているのは、サムネイルや記事内の「写真」です。プロのカメラマンが撮る写真は綺麗ですが、どうしても採用向けの「よそ行き」の表情になりがちです。そこで、私自らカメラマンとなり、社員の自然な笑顔やちょっとはにかんだ表情、そうした「素の魅力」を伝えていきたいと考えています。実際に写真によってPV数が伸びる傾向も実感していますし、学生に「会ってみたい」と思ってもらい、ファンづくりの第一歩になるような写真を撮影しています。
若井氏:
かつての採用活動では、エージェント経由の伝言ゲームによって伝えたい情報が歪んでしまうこともありましたが、今は自分たちの手で、リアルな温度感を届けられます。「MyBrand」を活用したオウンドメディア発信が、学生との最初の、そして最も深い「接点」になると手応えを感じています。
▼スカパーJSATの採用オウンドメディア「My space, My story」はこちら
記事URL:https://sptvjsat.brandmedia.i-myrefer.jp/media
社員が家族に誇れる仕事へ。インナーブランディングへの波及

最後に、今後の展望をお聞かせください。
山本氏:
「MyBrand」を導入して驚いたのは、社外だけでなく社内の皆さんが記事をよく読んでくれていることです。これまでは部門が違うと互いの仕事が見えにくい環境でしたが、記事を通じて社員同士のコミュニケーションが活性化しています。 今後はさらに発信を強化し、入社後のミスマッチをなくすだけでなく、社員が生き生きと働ける環境作りにも貢献していきたいです。
若井氏:
まさに、インナーブランディングとしての効果を実感していますね。当社の行動指針には、「大切な人に自分の仕事を語れますか?」という問いがあります。社員が「MyBrand」の記事をご家族に見せて、「私はこんな仕事をしているんだよ」と胸を張って語れるようになる、それによってご家族もスカパーJSATのファンになり、ファン化の好循環を生む。そんな、組織全体のエンゲージメントを高めるブランドとして育てていきたいです。
編集後記
「知名度はあるが、本当に伝えたい強みが伝わっていない」。 これは、多くの企業が抱える悩みではないでしょうか。 ジョブ型雇用を推進するスカパーJSAT様の事例から見えたのは、採用オウンドメディアは単なる情報の受け皿ではなく、企業の「リアル」を伝え、共感を生み出すための戦略的ツールだということです。きれいに整えられた情報よりも、社員が自らの手で切り取った「ありのままの情報」こそが、様々な職務を検討する求職者の心を動かし、質の高いマッチングを生む鍵となる。採用マーケティングの本質を突く、示唆に富んだ取り組みでした。
採用候補者を惹きつける情報発信や、戦略的な採用活動に関心のある採用担当者様は、ぜひTalentXまでお問い合わせください。
▼採用オウンドメディアとタレントプール採用を掛け合わせ、候補者をファンにするネットワークを構築する、三井住友海上火災保険株式会社様のセミナーレポートはこちらから
記事URL:https://mytalent.jp/lab/report_ms-ins2/
▼採用オウンドメディア施策を進めるポイントやステップについて、詳しく知りたい方はこちら
記事URLはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_345/







