今回は、「誰もが価値創造に夢中になれる世界」をビジョンに掲げる株式会社Sun Asterisk(サンアスタリスク)様の事例をご紹介します。同社は、2012年に創業し、現在4ヶ国、6都市にて1,500名以上のクリエイターやエンジニアが在籍するデジタル・クリエイティブスタジオを運営。クライアントの新たなサービスの創出やプロダクト開発、デジタルトランフォーメーションの支援を手がけています。
創業以来、Sun Asterisk様の日本法人ではリファラル採用を重視。2019年には採用した36名のおよそ6割がリファラル採用経由だったといいます。その裏側には、社員一人ひとりが当事者意識をもって採用にコミットする文化形成と様々な施策がありました。
わずか8年で急成長を遂げたSun Asterisk様の採用の現状、そして具体的な取り組み内容とは?取締役・平井様と人事採用担当・野村様に話をお聞きしました。
株式会社Sun Asterisk(英語社名 Sun* Inc.) | |
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従業員数: | 120名(単体)、1,500名(グループ全体) |
事業概要: |
デジタル・クリエイティブスタジオ事業、タレントプラットフォーム事業 |
取締役 平井 誠人 氏 人事リーダー 野村 有希 氏 |
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リファラル採用を駆使し、採用難易度の高いIT人材を獲得
取締役 平井 誠人 氏
まずは、創業者の一人であり、取締役として採用全般を管掌されている平井さんにお聞きします。御社の事業概要についてお聞かせいただけますか?
平井氏:
当社の事業は大きく2つあります。1つ目は、メイン事業となっている、デジタル・クリエイティブスタジオの運営です。これは、クライアントのDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するために新しいサービスやプロダクト開発を手がけるサービスです。そして2つ目は、ベトナムで大学と連携するなど、国内外でのIT人材の育成や人材紹介を行うタレントプラットフォーム事業です。
現在、御社はグループ従業員数が1,500名を超えており、急成長を遂げていますね。今後、さらなる成長を見据えていらっしゃいますが、採用の方針についてお聞かせください。
平井氏:
先ほどお話しした2つの事業を伸ばしていく上で必要となるIT系人材をメインに、クリエイティブ人材・エンジニアリング人材の採用活動を進めています。具体的には、クライアントと一緒に新しいプロダクトや新規事業を作っていく、UI/UXデザイナーなどクリエイティブ系の人材。また実際にモノを作るエンジニアリングとして、ITコンサルタントやプロジェクトマネジャー、実際に開発業務を行うエンジニア、そしてベトナム側の1000人以上のエンジニアを動かす人材など。
ただ、このような人材はデジタル化が急速に進む今の世の中において、とても採用ニーズが高い。そんな中でも当社が採用難易度の高いIT人材を当社に迎え入れることができている理由の一つが、リファラル採用です。
野村氏:
2019年に、当社に入社したのは36名。そのうち21名がリファラル採用となっています。およそ6割がリファラル採用によって入社したことになりますね。今後、さらに社員が増えて組織が拡大していくなかでも、リファラル採用の比率を6割程度に保っていきたいと考えています。
リファラル採用が6割。とても高い数値だと思いますが、御社がリファラル採用を重視している理由について教えてください。
平井氏:
当社の創業メンバーは私を含めて4名いますが、基本的には元々一緒に仕事をしてきた仲間です。創業後に採用したメンバーも同じように、以前の職場で一緒に働いていたり、知り合いだったりという人たちばかり。つまり、これまでずっとリファラル採用を続けてきたんです。
というのも、リファラル採用であれば人となりや能力、企業文化との相性が分かるのでマッチングの精度が極めて高い。さらに、リクルーターとなってくれる社員は、会社への理解が深くエンゲージメントも高い。そのような社員が紹介してくれる人材だからこそ、入社後に活躍してもらう確率も非常に高いと感じています。
みんながリファラル採用に参加しやすくするため、MyReferの「社内報」をフル活用
リファラル採用を強化するにあたり、2019年12月からMyReferを導入していただきました。その決め手は何だったのでしょうか。
野村氏:
当社では創業期から社員が当事者意識をもって仲間を紹介してくれる文化があります。人事としては、組織が拡大するなかでもリファラル採用の文化を継承するため、多くの社員に気軽に参加してもらう“環境づくり”をしていきたいと思っていました。
その一つとしてサービス導入をいくつか検討していて、最終的にMyReferを導入したのは、社内報の機能があったからです。
そうなんですね!
野村氏:
はい。リファラル採用に積極的に参加していなかった社員が、参加してくれるようにするためにはどうすればいいか――このような私たち人事の悩みに対して、MyReferの社内報という機能が解決策になると感じたんです。社内報を活用すれば、社員インタビューを掲載して様々な部署で働く人や仕事内容を発信したり、新しく入社した方のプロフィールを掲載したりと、当社の良さや人材を深く知ってもらうことができます。友人と飲んでいるときにMyReferのアプリを見せて「うちの会社こんなことやっているんだよ」と自慢できるような社内報にできたらと思っているんです。結果としてリファラル採用の浸透につなげられたらといいですね。
そのほかに、MyReferに期待した点はありましたか?
野村氏:
これまでリファラル採用の運用はアナログかつ属人的でした。組織が拡大するなかでMyReferを使ってより効率的に進捗管理や採用候補者のデータベースを作りながら、データ分析をして仕組み化をしていけたらと思いました。
“社員が思い切り楽しむ“リファラル採用イベント、オープンオフィス
オープンオフィスの様子/人事リーダー 野村 有希 氏
リファラル採用を強化するために、MyReferの活用に加えて様々な環境づくりをされていると伺いました。具体的には、どのような施策をされているのでしょうか?
野村氏:
特徴的なところで言うと、「オープンオフィス」と「ストックオプション型インセンティブ」の2つの施策があります。まず、オープンオフィスですが、当社に興味を持ってくれた方と社員がお酒を飲みながら、カジュアルにお話するという採用イベントです。社員が気軽に紹介できるように、ご友人と当社の“接点”を作る方法の一つとして始めました。
特に大々的なコンテンツは用意していないにも関わらず、毎回15〜25人ほどの集客があります。それに対して、当社社員も20〜30人ほどが参加しています。
社員の皆さんの参加率も高いですね!
野村氏:
そうですね。オープンオフィスという施策にはKPIを設けておらず、「社員に思いっきり楽しんでもらう」という点を重視しています。実際に、社員は楽しく食べたり飲んだりしていて、それを見た参加者が自然に当社に入りたいと思ってもらえる良いサイクルが生まれていますね。また、経営陣にも極力参加してもらっており、トップの考えや人となりに触れることができる交流の場にもなっています。
毎回、社外から15〜25人ほどが参加しているとのことですが、本選考に進むのは何人程度なのでしょうか?
野村氏:
だいたい3〜7人程度は本選考に進んでいます。オープンオフィスの参加者は転職潜在層の方が多く、他に選考を受けていないこともあって、採用確度は高いですね。
では次に「ストックオプション型インセンティブ」について教えてください。
平井氏:
リファラル採用が決定したインセンティブとして、紹介してくれた社員にストックオプションを付与しています。
それは珍しいですね。この制度にはどのような思いが込められているのでしょうか?
平井氏:
創業者や経営者だけが株式を持っているのではなく、社員全員が「自分の会社」だと思ってほしい。つまり、社員みんなで会社をつくっていきたいという思いから、社員に配るために信託型のストックオプションを用意していました。
社員に還元していくために、このストックオプションを渡しています。しかし上場して株価が確定するまでは、ストックオプションを手にしてもあまり実感が湧いていないかもしれませんね(笑)。
野村氏:
そうですね。インセンティブはあくまで会社からのオマケ程度で、インセンティブを目当てに紹介しているというわけではないです。「みんなで面白いことをやっていこう」という文化が浸透しているので、自然と友人・知人を誘ってくれていますね。
仲間と共に、価値創造に夢中になれる組織へ
MyRefer導入後の3ヶ月で自社の求人を見た友人が1,150名と大きな数値になっています。実際にリファラル採用が強化されている実感がありますか?
野村氏:
今のところ、リファラル採用による決定が爆発的に増えたわけではありません。しかし、社内報の機能を使うことで、「他の部署はどんな仕事をしていて、どんな人を求めているんだろう?」と、会社のことに興味を持ってくれる社員が増えていると実感しています。リファラル採用を広めるための第一歩は、会社への理解度を深めてもらうこと。それに対して少しずつ効果が出始めていると思います。
人事業務としても属人的だったことがシステムを導入してからは、進捗漏れがなくなったりと、効率よく運用することができるようになったと感じています。さらに、MyReferでは採用状況が可視化されるので、リファラル採用で決定したときに、社員同士がそれを褒め讃えるような文化が醸成されてきました。
それでは最後に、リファラル採用を活用しながら今後どのような組織づくりをしていきたいのかお聞かせください。
野村氏:
Sun Asterisk日本法人の社員数は、現在120名程度。「みんなで会社をつくっていく」という文化は、少数精鋭の規模だからこそ成立しています。一般的には社員数が増えれば増えるほどこの文化が薄まってしまう傾向がありますが、そうならないように、独自の文化を引き継ぎながら組織拡大を実現させていきたいと思います。
平井氏:
当社は、「誰もが価値創造に夢中になれる世界へ」というビジョンを掲げています。やりたいことを実現したいと思ったときに、仲間がいない、お金や技術がない、といったことに悩むことなく、当社に来れば必要なものが全部手に入って新しい価値創造や課題解決そのものに夢中になれる。私たちがインフラとなって、チャレンジする人を後押ししたいという思いは、創業当初から一貫しています。
仲間たちと一緒になって、会社を使って楽しんで仕事ができる。そして、ここで働けば人生が少し豊かになる。社員がやりたいことに夢中になって面白がれるような仕組みをこれからも作っていきたいですね。
編集後記
今回は、創業からわずか8年でグループ従業員数1,500名となったSun Asterisk様の事例をご紹介しました。
同社にとってリファラル採用は創業期から根付いている文化でしたが、さらなる組織拡大を実現するべくMyReferを活用。またオープンオフィスやストックオプションのインセンティブなどの施策を浸透させることによって、社員が当事者意識を持って採用に取り組む環境づくりを推進していたことが印象的でした。
急成長を目指すスタートアップで、リファラル採用を活用しながら難易度の高いIT系人材を獲得したいとお考えの企業様は、ぜひMyReferにお声がけください。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
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