日本初のレーヨンメーカーとして1918年に発足した帝人様。「マテリアル」「ヘルスケア」「IT」の3つの領域で事業を展開し、今や国内55社、海外117社の計172社のグループ企業を持ち、従業員は国内外合わせて2万人を超えます。「環境価値」「安心・安全・防災」「少子高齢化・健康志向」の3つのソリューションで、持続可能な社会の実現への貢献を志しています。
同社は創業以来、現状にとどまることを良しとせず、変革とチャレンジを繰り返してきました。現在も、中期経営計画で新たな成長基盤の確立を目指し、新ビジネスに注力しています。そこで必要になるのが、これまでにない知見と経験を持った人材の獲得です。同社では採用の可能性を高めるため、リファラル採用を本格的に導入。MyReferの選定にはギフト機能にも着目したと言います。今回、人財開発部採用グループ グループ長の遠山様と宮地様にMyReferの活用方法や今後の展開などについて伺いました。
帝人株式会社 | |
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従業員数: | 国内 9,552名、海外 11,507名、合計 21,059名(2021年3月31日現在) |
事業概要: | マテリアル事業、ヘルスケア事業 |
人財開発部採用グループ グループ長 遠山 卓氏(左) 人財開発部採用グループ 宮地 信孝氏(右) |
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新しい事業領域の成長を加速させるため、自社にない専門性を持つ人材が必要になった
まずは貴社の採用方針についてお聞かせいただければと思います。
遠山氏:
近年は毎年、100名前後の採用が続いています。新卒と中途を合わせた人数で、割合はおよそ半々です。経営方針としては、2020年に策定した中期経営計画のもと、将来の収益源を育成するため新たな事業領域への進出を試みています。「マテリアル」事業では素材メーカーから、自動車向け部材などの成形までを担うビジネスへ広がり、「ヘルスケア」事業では医薬品や在宅医療器だけでなく、機能性食品素材などの予防・健康増進までチャレンジしています。
このため、従来通りの人材に加え、当社にはない専門性や経験を持つ人材を獲得する必要が生じています。特にキャリア採用では、各事業部から要求される人材のスペックや経験がより細分化してきています。
人物面ではいかがでしょうか。
遠山氏:
当社の社員は、明るく真面目な性格で、周りと協力しながら仕事を進めることを得意とするタイプが多いと思います。ですが、だからといって同じようなタイプの方を求めているわけではなく、採用においてもダイバーシティが重要と考えております。さまざまな専門性を持った多様な人材が集まることで、事業を活性化させてイノベーションにもつなげていければ、これ以上のことはありません。
その中で、貴社がリファラル採用を開始した背景を教えてください。
宮地氏:
これまで当社では、キャリア採用で獲得する人材の多くが人材紹介会社を経由していました。採用コストがかかることも課題の一つですが、採用チャネルを広げて専門性の高い人材や多様な人材を採用するため、何かいい方法がないか模索していました。
今回、リファラル採用を始めることで、転職活動していない潜在層を含めた、これまでにない人材を採用できる可能性が広がるのではないかと思っています。
転職潜在層の採用のためにリファラル採用を導入されたのですね。他にはどんなことを期待していますか。
遠山氏:
自社の社員が、候補者に行ってほしい仕事や自らの会社を直接伝えるのですから、人材エージェントを間に挟むよりも、精度の高いマッチングが図れるはずです。事業部に応じて求める専門技術も経験も細分化していますが、その仕事を理解した社員が紹介することで、ある程度スクリーニングされているでしょう。
実際、あくまで肌感覚ですが、社員紹介で上がってきた候補者は、採用に結び付く確率が高いと思います。会社側がリファラル採用を本格的に始めたことが全社に周知され、社員紹介が増えていけば、非常に「強い」採用ができるのではないでしょうか。
現在コロナ禍が続いていますが、採用に与える影響はありましたか。
遠山氏:
面接がオンラインに切り替わりました。距離や時間の制限が取り払われ、高い利便性がある一方で、人物面でのミスマッチが生じることも考えられます。その意味でも、社員からの紹介に期待するところは大きくなっています。
社員をファンにして、MyReferのギフト機能でお礼を伝えていく
リファラル採用ツールの中で、MyReferを選定した理由を教えてください。
宮地氏:
利用している企業が多いことが、第一に挙げられます。それだけ評価されているということですから、信用がありました。また、当社の人事担当は新卒採用とキャリア採用両方を進めており、限られた工数の中で採用活動を進めなければいけません。そうした中で、MyReferツールで効率的に社内に求人告知やお知らせをしつつ、コンサルタントの手厚い運用サポートも受けられることが大きなメリットに感じました。率直に言うと、担当者の人柄も大きな決め手です。
リファラル採用の制度を導入するにあたって社内での壁はありましたか?
宮地氏:
リファラル採用を会社の制度として導入するに当たり、インセンティブをどうするかが議論の一つとなっていました。高額のインセンティブを支給する企業様もあるようですが、当社の風土にはあまり合いません。そこで、MyReferのギフト機能とコンサルティングにとても魅力を感じました。会社の制度を変えるのではなく、MyReferサービスからお礼のギフトを贈ることができる仕組みを活用できたらと思いました。
社員を会社の「ファン」にして、会社に対して進んで友人・知人を紹介したくなるような関係を構築する。その上で、入社が決まらなくても応募してもらったタイミングでお礼としてAmazonギフト券などのギフトを贈呈する。これなら当社の風土にもマッチしていると感じたのです。
リファラル採用の取り組みはまだ本格スタートを切ったばかりの段階ですが、具体的にはどのように展開していますか。
宮地氏:
まずは、スキルや人物面で精度の高いマッチングを実現するため、募集ポジションに近い仕事をしている社員からの紹介を受け付けています。どういう仕事なのか、どういう事業なのかを理解している人から、合っているなと思っている人を紹介してもらいたい。こうしたことを含め、具体的な進め方やフローについてはMyReferのコンサルタントに相談しながら構築しました。
リクルーターとしての活動が、エンゲージメント向上のきっかけにもなる
リファラル採用をいっそう推進していくにあたり、どのような取り組みをしていきますか。
遠山氏:
差し当たっては募集ポジションを増やす予定です。同時に採用がうまくいったら、社員にインタビューをして、入社理由や活躍振りなどをMyReferの社内ニュース機能で配信したいと考えています。そうすることで、今会社が求めている人材、あるいは会社の取り組みや今後の方向性などを知ってもらう機会になるからです。また新卒採用にも導入し、内定者に後輩を紹介してもらう形を進める予定です。
今後の展望を教えてください。
宮地氏:
現段階では、実績を一つでも多く作ることが何より重要です。リファラル採用が定着すれば、必然的に社員も採用に関わる機会が増えます。今は、採用は人事だけが行うものという認識ですが、少しずつ変えていけるのではないでしょうか。良い人材が入社して一番嬉しいのは、現場の社員だと思います。自分の働く場所に良い人材を迎え入れるために、何かアクションをしようと思ってもらう。そういった文化が浸透して採用に携わる社員が増えていくことで、企業全体としての採用力向上にも繋がると考えています。
遠山氏:
私も以前に営業をしていた際、採用に関わる機会がありました。新卒採用のリクルーターとして、学生に会社や仕事の魅力を伝えることで、自分自身もそれらを再確認できました。入社した当初のことを思い出したりしながら、気持ちも自然と前向きになり、多少疲れていてもポジティブな感情がわき起こってきます。採用には不思議な力がある、と感じたものです。こんな素晴らしい機会を、人事だけが独占するのはいかにももったいない。ぜひ多くの社員にリクルーターとして採用に関わってもらい、エンゲージメント向上のきっかけになればと思っています。
編集後記
幅広い人材との出会いの可能性を高めるため、リファラル採用に本格的に乗り出した帝人株式会社様の事例をお届けしました。MyReferの導入に関しては、既に多くの企業の利用実績があることと、ギフト機能に着目いただきました。MyReferを活用することで、工数削減も実現されます。
インセンティブの設計などに困っている企業様は、ぜひお気軽にお問い合せください。もちろん、導入・運用に際しては、弊社のコンサルタントがしっかりとサポートさせていただきます。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。