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2024.08.20更新

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トヨタ自動車東日本の採用ブランディングをコンサルティング&RPOサービス「RXO」で推進──社内外の多角的なリサーチで自社独自の魅力を整理し、採用ターゲットごとの訴求ポイントを言語化

トヨタ自動車東日本株式会社様は、2012年7月に関東自動車工業・セントラル自動車・トヨタ自動車東北の3社を統合して誕生したトヨタグループのコンパクトカーづくり専門集団で、トヨタ車の企画・研究開発・生産をしている会社です。

変化の大きい環境のなかで、この先も東北の地でクルマをつくり続けていくためには、すべての基盤となる「人づくり」を大切にし、高い競争力を維持し続ける必要があります。

同社では現在、競争力維持や事業成長につながる優秀な人材を獲得するために、TalentXの採用コンサルティング&RPOサービス「RXO」を活用して、人的資本経営時代に適した採用変革に取り組んでいます。

今回、トヨタ自動車東日本様の採用ブランディングの取り組みと今後の展望について、人材開発部 事技リソーセスグループ グループ長 石川氏と同グループ 千葉氏に伺いました。

トヨタ自動車東日本株式会社

・従業員数 :約7,000名 (2024年4月1日現在)
・事業概要 :トヨタ車の企画・研究開発・生産
・取材対象者:人材開発部 事技リソーセスグループ グループ長 石川氏(右)
      人材開発部 事技リソーセスグループ 千葉氏(左)

コンパクトカーづくりの専門集団として2012年に誕生したトヨタ自動車東日本──DXやカーボンニュートラルなどの変革期に適した人材戦略への変革を推進

まず、貴社の事業概要と方針を教えてください。

石川氏:

トヨタ自動車東日本は、2012年7月に関東自動車工業・セントラル自動車・トヨタ自動車東北の3社を統合して誕生した会社で、トヨタ車の企画・研究開発・生産を行っています。

トヨタグループ内におけるコンパクトカーづくりの専門集団として、「ものづくりを通じて、豊かな社会づくりに貢献する」というトヨタ創業以来の理念のもと、東北を基盤に地域と一体になりながら、高い技能と技術力をもってより環境にやさしい、より安全なクルマを目指して、日々ものづくりに取り組んでいます。

クルマづくりの現場も、DXやカーボンニュートラルなどの変革期にあると言われていますが、人材戦略もお伺いできますか。

石川氏:

カーボンニュートラルの実現に向けて変化の大きい環境の中で、この先も東北の地でクルマをつくり続けていくためには、高い競争力を維持し続けなければなりません。

そのために、トヨタ自動車東日本がこれからも大切にしていくことは、すべての基盤となる人づくりとつながりです。「ものづくりは人づくり」という考えのもと、一人ひとりの多様性を大切にし、つなげることで組織の機動力が高まるような企業風土の醸成に努めています。

客観的な視点で自社の魅力を棚卸して採用ブランディングに取り組むため、コンサルティング&RPOサービス「RXO」を導入

次に、現在取り組んでいる採用と課題をお伺いできますか。

千葉氏:

主な領域としては、新卒・キャリア・期間従業員の3つです。全体に共通する課題は、正しい認知が取れていないことです。トヨタ自動車のディーラーと間違われたりしていました。

どのような背景から「RXO」を活用しようと思いましたか?

石川氏:

これまで会社のHPや資料ではトヨタ自動車東日本が伝えたいことを発信していました。発信している強みや魅力も私たちが思っていることに限られていたのですが、求職者が本当に欲しい情報を発信できていないような気がしていました。そのため、外部のプロフェッショナルに依頼して、客観的な目線でトヨタ自動車東日本の魅力や強みを整理してもらおうと思ったことがきっかけです。

魅力の棚卸しや採用ブランディングを推進するうえで、TalentXの「RXO」を活用いただいた理由は何ですか。

石川氏:

大きくふたつあります。ひとつは提案段階で捉えている課題や仮説の質が高く納得できたことです。商談の時点で課題や仮説を私たちと同じ視座で捉えてくださっていたので、オリエンテーションやインプットに工数がかからず「何をするべきか」という建設的な議論に時間を割くことができました。

もうひとつは多くの企業の採用支援をされていて、豊富なナレッジを持っていることです。自動車部品メーカーや地方企業など、自社にも近しい属性の企業事例も紹介していただき、そうした企業と比較した上での強みなどもフィードバックいただけると考えました。

社内外の多角的なリサーチにより、インサイトの特定・自社独自の魅力の棚卸し・訴求ポイントの言語化を遂行

続きまして、「RXO」を導入してからの取り組みをお伺いできますか。

石川氏:

全体3ヶ月のプロジェクトで、自社の課題やインサイトを特定するフェーズ、多角的なインタビューにより自社独自の魅力を洗い出すフェーズ、それらをもとに採用ターゲットごとの訴求ポイントを言語化するフェーズの3段階で推進しました。

まずは、データ分析をして、課題の特定や施策の検討・優先度づけを行いました。ATSなどのローデータを提供して、TalentX社にはさまざまな切り口で分析していただきました。データ分析を通じて、私たちがなんとなく感じている課題の解像度が上がりました。例えば、選考や内定辞退率は他社と比べて低いので、やはり母集団形成に着手するべきといった施策の方針が明確になりました。また、社内に説明する際も調査結果をもとにお伝えすることができるので、共通認識を持ちやすくなりました。

千葉氏:

次に、採用ターゲットやステークホルダーを対象に社外サーベイを行いました。インターネットの調査パネルを活用して、文系大学生・理系大学生・若手社会人(東北出身/東北以外在住)・高校生の子供がいる親御さんの5つの属性に分けて、弊社の認知率やイメージなどを調査しました。TalentX社には汎用的なサーベイではなく、自社の課題・仮説に即したオリジナルな調査を設計して、分析までシームレスに推進いただきました。

良かった点は、トヨタ自動車東日本とつながりのない人を対象にアンケートを取ることができ、課題やインサイトの“答え合わせ”ができたことです。また、年代や属性で回答結果に大きな違いがあることや意外な回答結果が多くあり、記憶に残っています。

石川氏:

加えて、さまざまな切り口から自社の魅力を棚卸しするため、社員・内定者へのディープインタビューを行いました。内定者・直近1年以内の入社者・中堅社員・管理職などに対して、入社理由やトヨタ自動車東日本の強みなどを約60名にインタビューしました。

良かったことは、外部のプロフェッショナルがインタビューすることで、率直なコメントを上手く引き出していただけたことです。私たちが社内インタビューするとなかなか言いにくいことや、わかっていると思ってあえて口に出さないこともあると思いますが、普段聞かないようなコメントもあって新たな気づきになりました。

例えば、事業の強みであるコンパクトカーづくりに関して、生産台数などは伝えていたものの、小さな世界にあらゆる機能を詰め込む難しさと面白さといった定性的な魅力は伝えきれていませんでした。さまざまな社員の声をもとに「どのようにすれば本質的な魅力を伝えられるのか」ということを多角的に考え、言語化するきっかけになりました。

「ものづくりは人づくり」の考えのもと、一人ひとりの多様性を活かして、高い企業競争力を実現する

「RXO」でその他に良かった点や印象に残っていることなどがありましたら教えてください。

千葉氏:

追加検証として、高校教員向けアンケートを実施したことです。ディスカッションを進めるなかで、高校生は就活時に教員からの影響を大きく受けるので、教員がトヨタ自動車東日本に対してどのようなイメージを持っているのか調査しようとなり、企画から分析まで推進いただきました。

その結果、合格基準が高そうと思われていることや私たちが想定していた採用競合がアンケートでわかった実際の競合とズレがあることがわかり、合格基準の透明化や実際の採用競合を念頭に置いた魅力を訴求するなどの改善アクションにつながりました。

石川氏:

今回のプロジェクトはデータ分析からはじまり、社外サーベイ・社内インタビューと、さまざまな観点からトヨタ自動車東日本の採用に関する課題や魅力を洗い出して整理するものでした。これらを通して、各ターゲットに対する訴求ポイントなど採用戦略の骨子を作ることができ、採用における羅針盤を創るプロジェクトになったと感じています。

最後に採用や組織づくりにおける今後の展望を教えてください。

千葉氏:

まずは、今回のプロジェクトで明確になった各ターゲットに対する採用戦略や訴求ポイントなどを具体的なアクションに落とし込んでいきます。既に少しずつ動き出していますが、各部の業務内容の説明やホームページなどにエッセンスを盛り込んで、トヨタ自動車東日本の強みや魅力をしっかりとアピールできるようにブラッシュアップします。

石川氏:

組織づくりの観点では、働く人を大切にすることをより意識したいと思います。人事という仕事をしていると、働く理由や仕事・会社に求めるものは人によって全然違うことを実感するので、それぞれに寄り添った組織のあり方を実現していきたいです。「入社して良かった」「この会社で働いて良かった」と思える会社にしていきたいですね。

編集後記

高い競争力を維持し続けるために、すべての基盤となる「人づくり」を大切にして、採用を変革するトヨタ自動車東日本様のインタビューをお届けしました。TalentXの採用コンサルティング&RPOサービス「RXO」を活用し、外部のプロフェッショナルとともにオリジナルのサーベイやインタビューを通じて自社独自の魅力の棚卸しや訴求ポイントの言語化に取り組んでいます。

自社の魅力や強みを客観的な視点で整理して採用ブランディングに取り組みたい企業や、採用ターゲットごとに解像度の高い戦略策定をしたいという採用担当者様は、ぜひTalentXにご相談ください。

また、採用コンサルティング&RPOサービス「RXO」の支援内容をまとめた事例集をご用意しておりますので、ご興味をお持ちの方は下記よりお気軽にご覧ください。

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