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2026.02.10更新

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【イベントレポート】“ファンを増やす採用”が成果を生む〜累計960名決定を生んだ、リファラル×ブランド発信の実践〜

人手不足や採用コスト増加が続くなかで、「どうすれば自社にフィットする人材を惹きつけられるのか」多くの企業がこの問いに直面しています。デニーズジャパンは、『デニーズが好きな人を集めたい』という想いを原点に、まだリファラル採用が一般的ではなかった2021年にMyReferを導入。アルバイト採用において紹介の仕組みを導入し、累計960名の採用決定を創出されています。(※2025年10月末時点)

現在では、人事や店長が声をかけなくても紹介が自然と生まれる状態を実現。店舗によっては採用目標数を応募が大きく上回り、採用してあげられないほどの充足状態にまで発展しています。さらに、2025年にリニューアルした採用サイトを通じて従業員のリアルな声や”デニーズらしさ”を発信されており、自社を紹介する文化と、社外へのブランド発信を両輪で進める採用ブランディングを推進しています。

本記事では、デニーズジャパンが「好き」を軸にリファラルと採用サイトを掛け合わせ、採用の質とブランド力を同時に高めてきた実践の裏側を語られた、好評のセミナー内容をご紹介します。リファラル採用を実施している企業様はもちろんのこと、『いずれは強化したい』と考えている企業様も、ぜひ最後までご覧ください。

※当日の講演をより詳しくご覧になりたい方は、下記より「動画視聴」「レポートダウンロード」が可能です。

目次

  • 登壇者紹介
  • デニーズジャパン様のリファラル採用
  • パネルディスカッション

登壇者紹介

株式会社デニーズジャパン
人事部 採用・教育
安藤 正則 氏

1998年 株式会社デニーズジャパンに入社。営業部で店舗運営、エリアマネジメント業務に従事。2017年より採用業務に関わる。新卒採用、アルバイト採用を経て、現在は新卒採用及び中途採用の領域で、アルムナイ採用、リファラル採用の強化に取り組む。

株式会社デニーズジャパン
デニーズ第4ゾーンマネジャー
尾上 貴昭 氏

2000年 株式会社デニーズジャパンに入社。営業部で店舗運営、エリアマネジメント業務に従事したのち、販売促進部副部長を経て、現在はデニーズ第4ゾーンマネジャー。神奈川〜大阪の計77店舗を統括。お客様にご満足いただけるお店づくりには「人財」が欠かせないとの考えのもと、営業部として採用促進に積極的に関わっている。

株式会社TalentX
HRソリューション本部 MyReferCS部 部長
原 英孝

パーソルキャリア株式会社にてサービス業・IT企業の中途採用支援の営業・営業マネジメントに従事した後、営業企画として転職サイト事業の営業戦略の立案・実行を実施。2021年にTalentX(旧・MyRefer)に入社し、製造業やIT領域の大手企業を中心としたセールス部長として新卒〜中途まで幅広くリファラル採用の導入を支援。その後、大企業〜中小企業まで、リファラル採用の促進・定着を支援するカスタマーサクセス部長を務める。

デニーズジャパン様のリファラル採用

本セミナーの見どころとサービス概要

原:
これからお話しいただくデニーズジャパン様は、弊社のクラウドサービス、「MyRefer」と「MyBrand」をご導入いただき、自社ならではの強みを採用に活かしながら、採用活動そのものを前進させてきました。「MyRefer」 と「MyBrand」を活用した具体施策のお話もありますので、ここで少し、弊社が提供するサービスについてご紹介させていただきます。

リファラル採用サービス「MyRefer」は、社員一人ひとりが自社のブランドアンバサダーとなり、採用と企業ブランディングを同時に加速させるクラウドサービスです。社員はスマートフォンアプリやWebを通じて、自社の求人情報や最新ニュースを確認し、SNSやメールを通じて知人に共有することができます。紹介は最短数十秒で完了し、日常業務の中でも無理なく取り組める点が特徴です。

また、採用ブランディングサービス「MyBrand」は、採用ブランディングを支援するサービスとして、ノーコードで採用サイト/採用オウンドメディアの制作が可能。また、データ分析、改善のPDCA、採用創出までを一気通貫でサポートしています。企業の強みや魅力を継続的に発信することで、社内外にファンを増やしていくことを目的としています。

二つのサービスを活用したリファラル採用促進と採用サイトのリニューアルによって、自社を紹介する文化と、社外へのブランド発信を両輪で進める採用ブランディング推進の全貌についてお話しいただきます。

安藤氏:
当社では、アルバイトやパートスタッフの方を従業員ではなく“パートナー”と呼び、会社の一員として大切にし、ともに成長し支え合う存在として考えています。お客様に直接サービスや料理を届ける”パートナー”あっての事業であり、実際にデニーズで働くパートナーは1万名を超えています。皆さんの活躍があってこそ店舗の運営ができています。

リファラル採用を強化するに至った背景には、大きく二つの理由(課題)がありました。
一つ目は、従来の採用手法におけるコストと定着の課題です。広告媒体への投資を増やしても、必ずしも期待通りに採用が充足するとは限らず、採用できたとしても、早期に退職してしまうケースもありました。
二つ目は、紹介制度は既にあったものの、十分に活用しきれていなかった点です。紹介フローが煩雑かつ店舗(店長)側の負担も大きく、ありがたいことに「デニーズ愛」を持った社員やパートナーは多くいる一方で、このポテンシャルを活かしきれていない状況がありました。

こうした状況を踏まえ、「デニーズ愛」のある社員やパートナーが多くいるという当社の強みを、採用に活かしていきたいと考え、リファラル採用の強化を決めました。取り組みを進めるにあたり、仕組み化のしやすさや運用の簡易性に加え、社員やパートナーに直接情報を届けられる点に魅力を感じ、リファラル採用サービス「MyRefer」の導入を決定しました。

リファラル採用は、店舗や社員、パートナー、そしてその先のお客様にもつながっていく価値のある採用手法だと考えており、今後も継続的に強化していきたいと考えております。

デニーズジャパン様におけるリファラル採用の歩みとこれから

安藤氏:
2021年度にリファラル採用サービスを導入して以降、リファラル採用による紹介数は年々増加し、着実に成果へとつながっています。2025年現在では、本部や店長が積極的に紹介促進を行わなくとも、年間約400名ペースで安定的に決定が生まれる状況となりました。

本セミナーのタイトルにもある通り、「累計960名の決定を生んだ」と紹介していますが、既に退職された方を含めると、これまでに1,500名近い方がリファラル採用経由で入社しています。この差分については、決して定着率が低いことを示すものではありません。たとえば、学生のパートナーが学校の卒業と同時にデニーズを卒業していくケースも多く、業態特性による背景があるといえます。

導入から4年目を迎えた現在では、採用全体のおよそ10%がMyReferを活用したリファラル採用経由での入社となっています。リファラル採用のみで採用を完結させることは難しいものの、媒体などを通じてご入社にいたった方へリファラル採用で入社した社員やパートナーさんがデニーズ愛を伝播することによって、新たな紹介につながるケースも生まれてきています。こうした好循環が、今後の採用のあり方そのものを変えていく可能性があるのではないかと考えています。

リファラル採用を強化する以前は、人材が不足すると、応募を増やすために『どの媒体を使うか』『新しい媒体はないか』といった検討を重ね、採用できたとしてもミスマッチが生じ退職、再び応募を増やす。そうしたサイクルを追い続けていました。一方で、デニーズには『デニーズが好きだ』という社員やパートナーが多くいます。そうした方をさらに増やしていくことで、採用に困らない企業を目指せるのではないかと考えたことが、リファラル採用に取り組むきっかけでした。

単純に労働力を確保して売上を上げるという発想ではなく、デニーズを好きな社員やパートナーが増えていくことで、その想いがお客様へと伝わり、結果としてお客様満足につながっていく。そうした状態が理想だと考えています。媒体を増やす手法には、再現性・確実性・継続性の面で課題があります。リファラル採用を通じてデニーズを好きな社員やパートナーを増やし、デニーズの魅力が伝わる採用サイトを通じて社外のファンを増やす。この二つの取り組みを軸に、弊社が目指す世界観を実現していきたいと考えています。

リファラル採用の全体像

安藤氏:
本部と店舗(店長)、パートナー(従業員)、そして紹介される方(被紹介者)の関係性についても少しお話しさせていただきます。どういったフローで紹介が生まれるのかについてですが、以下はアルバイト採用についてです。

MyReferを導入する以前、採用情報は本部から店舗(店長)を通してパートナーへ伝達されていました。また、紹介発生時においても申請などの手続きは店舗(店長)を通じて行っていた為、紹介フローが煩雑で現場の負担が多い構図でした。

MyReferを導入してからは、情報は本部から直接パートナーへ伝達することができるようになり、インセンティブなどの手続きも全てMyReferの中で完結できることができています。これにより、現場の負担を増やさずに成果を出す仕組みを構築することができたと考えています。

どの企業様も実施されていると思いますが、『お店にポスターを貼って、声をかけてね』とお願いをしても、なかなか優先順位が上がらなかったり、店舗としてもパートナーに紹介依頼をし続けるというのも心苦しい。というなかで、人事として何かサポートができないものかという思いがありました。フローを簡素化し、仕組み化をすることで、現場の負担を軽減でき、機会損失を防ぐことにもつながり、それが成果に結びついているのではないかと考えています。社員から社員を紹介するという仕組みもあるのですが、友人だけでなくご家族を紹介していただき、今では親子で店長同士という事例もあります。

社員登用制度について

安藤氏:
ここでもう一つ、MyReferを活用して促進している社員登用制度についてもお話しさせていただきます。
リファラル採用と社員登用の話がどうマッチしているのかという話ですが、MyReferでは、パートナーがアプリやブラウザ上から、直接募集中の(店舗の)求人をみることができ、その求人を簡単に友人・知人に送ることができます。その求人画面に“求人に自分で応募する”というボタンも設置したことで、パートナーが自分自身で応募することが可能になり、リファラルに加えて社員登用も加速することができるというわけです。

社員登用とは、アルバイトの方を社員に引き上げていくための制度になりますが、こちらのフローについても他薦ではなく自薦で社員になれる仕組みを再構築しました。これまでは店舗からの推薦(声掛け)があって、社員になっていくというフローでしたが、パートナーが自ら手を挙げて応募が出来るフローへと転換しました。これによりデニーズが好きだという方々が、経験に関わらず自ら手を挙げて『社員として働きたい』という声を人事(本部)へ届けていただくことが可能になりました。また、本部とパートナーが直接やりとりを行うため、店舗への負担も軽減することができています。フローが変わってからは、声がかからないから諦めるという機会損失を防ぐことができていると感じています。

尾上氏:
社員登用に関する取り組みの成果として、現在私が担当しているエリアでは、約70名いる店長のうち、およそ半数がパートナーからの社員登用となっています。

リファラル促進における苦労と解決策

原:
ここからはリファラル採用を促進していくにあたって、苦労した側面についてお話をお伺いできればと思います。

安藤氏:
現在では採用チャネルの一つとして定着しているリファラル採用ですが、決して最初から順調に進んでいたわけではありません。ここでは、導入初期に特に苦労した点についてお話しさせていただきます。

リファラル採用を進める上で最初に直面した課題は、MyReferに登録してくれる協力社員を増やすことでした。店舗では、目の前のお客様に喜んでいただくことであったり、パートナーさんの教育であったり、”いまやるべきこと”がたくさんある中で登録者数は伸び悩んでいました。また、導入当初は、『紹介する人がいないから登録する意味がない』と受け取られてしまう場面も多くありました。
※協力社員‥紹介に協力してくれる社員やパートナーを指す

しかし、本来MyReferへの登録の目的は、単に求人情報を共有することではありません。事業内容や求める人物像をイメージできる情報を、日常的なつながりの中で気軽に発信し、その中で共感した人が紹介や応募につながっていく状態を目指していました。こうした意図が十分に浸透していなかったことが、導入初期における大きな壁だったといいます。

サービス自体は導入していたものの、『単なる紹介促進ツールなのではないか』『アプリで紹介フローが自動化されただけではないか』と捉えられてしまい、協力社員はなかなか増えず、紹介促進のための活用フェーズへと移行できない状況が続いていました。加えて、当時リファラル採用自体がまだ一般的ではなく、人事としても十分な知見があるとは言えない中で、これは良い取り組みだと感じてもらうには時間がかかりました。人材は媒体を通じて集めるものだという考え方が根付いているなかで、リファラル採用に一定のメリットを感じつつも、『即効性があるのか』『本当に紹介が生まれるのか』といった考えを持つ者も多く、いつ成果が出るのか分からない取り組みに対してすぐに力を注ぐことは簡単ではありませんでした。

原:
これはデニーズジャパン様に限ったお話ではなく、制度やサービスを導入したからといって、すぐに大きな成果が生まれるケースばかりではありません。リファラル採用は、取り組みを進める中でさまざまな工夫や調整を重ねていくことが重要な採用手法だと考えています。だからこそ、そうしたプロセスをどのように乗り越えてきたのか、ぜひ皆さまにもご紹介いただければと思います。

安藤氏:
では、この課題についてどう対処してきたのか、についてお話しさせていただきます。

まず、社員やパートナーの皆さんに対して意識していたのは、トップダウンではなく、現場の共感を得ながら浸透させていくことでした。トップダウンは進めやすい側面もありますが、リファラル採用を押し付けられたものや強制されるものと受け取られてしまうと、かえってアレルギーが生まれてしまうと感じていました。そのため、エリアマネージャーの会議だけではなく、地区会議やパートナーリーダーが集まる会議など、さまざまな場で丁寧に伝えていきました。媒体に代わるもの、あるいは採用することだけを目的とした取り組みではなく、ファンを増やすための取り組みであること。採用だけで完結する話ではなく、デニーズのファンが増えることでお客様につながり、結果としてお店の売り上げにつながっていく—そうした「デニーズ好きが集まることのメリット」を繰り返し共有していました。この取り組みを続けていた頃は、店舗に出向くと『MyReferの人ですか?』と声をかけてもらうことも増え、とても嬉しかったことを覚えています。こうした草の根的な活動を通じて、徐々に理解を促してきました

そして、リファラル採用を“良い取り組み”と捉えてもらうために意識していたのが、支持者を増やしていく順番です。何よりも大切だと考えていたのは、リファラル採用のメリットを理解してくれる人を増やしていくことでした。そのため、まずはトップの理解を得るために、しっかりと時間を割く必要があると考えていました。これはトップダウンで進めるためではなく、会社全体としてこの方向に進んでいくという共通認識を持つためでもあります。

原:
トップの方々に理解をいただくという事はハードルの高いことだと思います。どのように理解を得たのか、
具体的にお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

安藤氏:
リファラル採用の促進を本格的に始めたのは、ちょうどコロナ禍の時期でした。当時は、それほど積極的に採用を行っていない状況でもありました。そうした中で、飲食業界全体が非常に厳しい環境に置かれ、この状況をどうやって乗り越えていくのかを考えなければならないタイミングでもあり、社長をはじめとした経営層と情報共有を行う場が多く設けられていました。コロナ禍で採用を一時的に抑えている状況ではありましたが、必ず状況が好転するタイミングは来る。そのときに人材面で苦労することは目に見えていました。だからこそ、今は単に採用を止めるのではなく、数を抑える分、採用の質を高め、自社の採用力そのものを強化していくことが、いざ必要になったときに大きな柱になるのではないか。そうした考えを経営層に伝えていました。

尾上氏:
こうした取り組みを経て、最近では経営層の言葉も変わってきました。これまでに蒔いてきた種が少しずつ実り始め、数字として変化が見えてきたことがが、本当の意味で経営層を動かしたのだと思います。たとえば、人手不足に悩んでいる店舗に対して、『MyReferの登録率ってどうなっているんだっけ?』『登録数が伸び悩んでいるから、採用数も伸びていないんじゃないか?』といった会話が自然と出るようになっています。

効果を数字で見ると、現在は契約段階、つまり入社のタイミングでMyReferへの登録を行うことがルーチン化されていますが、2024年度と2025年度を比較すると、1店舗あたりの在籍人数は約26%増加しています。また、コロナ禍での派遣社員への依存も解消されており、スポットワークの利用についても6〜7割の削減に成功しています。これらは、パートナーの定着率が向上していることを示しており、定着率が上がることで習熟度も高まるという、非常に良い循環が生まれていると感じています。被紹介者の定着率の高さからも、リファラル採用の効果が採用充足だけではないということが経営層にまで浸透していて、今の成功につながっていると思っています。

安藤氏:
現実的なKPIを設定したということもポイントだったと思います。導入当初は制度参加率100%を目標に掲げていましたが、現在は“ポジティブな70%で十分”という考え方に変わっています。もっとも、これは今だから言えることで、当時は100%の達成を本気で追いかけていました。ただ、そもそもリファラルが正解で媒体が間違い、という話ではありません。デニーズとしての採用課題もありますし、店舗ごとに置かれている状況も異なります。そうした中で、リファラル採用だけですべてが解決できるわけではない、というのが正直なところです。ですがその一方で、長期的に見ればリファラル採用は必ず大きな軸になっていくという考えもありました。だからこそ、強制的に100%を目指すのではなく、現場の状況に合わせて70%でも大丈夫という考え方に切り替えていきました

実際、当社のデータを見ると、登録者の約10%が、全体の約60%の紹介を生み出していることが分かっています。100%を目指さなくても「デニーズ愛」を持ち、積極的に紹介活動を行ってくれる方々と協力することができれば、成果につながるという手応えが得られています。また、100%という数字にこだわりすぎることで、リファラル採用に対するアレルギー反応を生んでしまうことも避けたいと考えていました。それよりも、一人でも多くのデニーズファンを増やし、その効果を実感してもらうことを大切にしています。こうした考えのもと取り組みを進めてきた結果、現在では参加率も70%から80%へと高まり、自然と紹介活動が促進される状況になってきたのではないかと感じています。

パネルディスカッション

リファラル採用において、直近で成果につながった具体施策

原:
ここからはパネルディスカッションに移っていきたいと思います。
まずは、リファラル採用において、直近で成果につながった具体施策について、取り組み内容を教えていただけますでしょうか。

安藤氏:
直近で成果につながっている取り組みとしては、実際にリファラル採用経由で入社事例を、できるだけリアルに社員に対して発信をしている点です。導入当初は、『まずは登録者数を増やさなければ』『紹介数を増やさなければ』と、どうしても目先の数字に意識が向いてしまう部分もありました。ただ、そうした中で改めて立ち返ったのが、リファラル採用を始めた本来の目的である「ファンを増やす」という考え方でした。そこで、どのような情報がファンづくりにつながるのかを改めて考え、実際にリファラル採用経由で入社した方を取り上げたニュースを継続的に発信しています。単に『紹介をお願いします』といったドライな情報発信ではなく、写真付きで『〇〇店の〇〇さんが入社しました』といった具体的なエピソードを紹介する形にしていますが、こうした発信はアクセス数も多く、反響を感じています

尾上氏:
いきなり応募を促すのではなく、先輩社員と気軽に話ができる場として、カジュアルな形式の説明会を設けています。その参加募集をMyReferで行っていく、という取り組みですが、これが非常に効果を感じている部分です。この取り組みは、パートナーの紹介に限らず、社員採用の面でも成果につながっています。

私が担当しているエリアでは、会社説明会に20名近くの方が参加してくれており、70店舗中およそ20店舗、割合にすると3割ほどの店舗で成果が出ています。担当エリアが地方なので、媒体を使って人材を獲得することが非常に難しい地域でもありますが、それでもこれだけの方に集まっていただけているのは、リファラル採用ならではの効果だと感じています。

MyReferを活用するメリット

原:
次に、MyReferを活用するメリットについてお聞かせください。

安藤氏:
一番大きいと感じているのは、「ファン化」につながっている点です。

人事から、社員やパートナー、一人ひとりに対してさまざまな情報を直接届けられること自体が大きなメリットだと感じています。情報を発信する中で、『これって本当に知りたい情報だったのかな?』と不安になることもありますが、MyReferではPV数など情報発信の反響を可視化することができます。

その結果、こちらの都合で情報を押し付けるのではなく、本当に知りたい情報を届けていくことができるようになりました。こうした発信を通じて得られた気づきは、新卒採用において就職活動中の学生に伝える内容のブラッシュアップにも活かしています。

見ている側にメリットのある情報発信とは

原:
発信されている内容についても、ぜひ具体的に教えていただけますか。
記事による発信の意図についても併せてお聞かせください。

安藤氏:
導入当初は『紹介してください』『紹介の仕方はこうです』といった、紹介促進を目的とした記事が中心でした。ただ、その結果、通知をオフにされてしまうケースもあり、『見ている側にとって本当にメリットのある情報なのか?』と考えるようになりました。そこで現在は、新メニューの紹介や、お得にデニーズを利用できるクーポン情報など、日常に役立つ内容を積極的に発信しています。また、持ち帰り用ボックスに関するサステナブルな取り組みを紹介した記事では、普段何気なく使っているものでも、自分がサステナブルな取り組みに関わっているという実感につながり、お客様との会話のきっかけにもなっているようです。

さらに、他部署の取り組みを直接届けられる点も大きなメリットだと感じています。たとえば、商品開発部のシェフやパティシエが直接料理を教えてくれるクッキングスクールといったイベントの告知にもMyReferを活用しており、社内報的な役割も担うようになってきました。こうした発信をきっかけに、他部署から『MyReferを使って告知してみたい』と声が上がるなど、社内コミュニケーションの活性化にもつながっています。紹介を促すためだけではなく、デニーズをもっと好きになってもらうことを意識して配信している点が、現在のスタイルです。

数値が導いた運用改善と、リファラル採用への認識の変化

原:
MyReferは、数値をもとに仮説を立てながら施策を検討できる点も特徴だと思っています。
実際の運用の中で、数値をどのように活用されているのか、ぜひお聞かせください。

安藤氏:
MyReferでは店舗ごとや年齢、在籍期間など、さまざまな切り口で数値を見ることができます。そうしたデータをもとに仮説を立て、必要な打ち手を検討してきました。

導入当初は一部の店舗での運用でしたが、全国へ展開していく中で、うまくいっている店舗とそうでない店舗が出てきました。そこで、既存のパートナーに登録を促すよりも、雇用契約の段階で直接説明し、その場で登録してもらうことが店舗の負担が少ないと分かり、契約書類の冒頭にMyRefer登録用のQRコードを記載するフローへと変更しました。また、当初は年齢によってはアプリでの申請が難しいのではないかと考え、紙とMyReferでの申請を併用していましたが、実際の数値を見ると、年齢に関係なくMyReferが利用されていることが分かり、思い切ってMyReferからの申請に一本化する判断ができました。これも、データをもとに意思決定できた事例の一つです。

尾上氏:
現場の感覚としても、登録率が50%を超えたあたりから、数値として効果が見え始めたと感じています。また、紙の情報がバックヤードに溢れていた状態から、MyReferというアプリに情報を集約できたことも、非常に良かった点だと思います。

原:
「MyRefer」導入前に想定していた使い方と、実際に運用してみて感じた点との違いについてもお聞かせください。

安藤氏:
導入当初は、アルバイト採用での活用を主な目的としていましたが、実際に運用していく中で、社員登用やアルムナイ採用などにも活用できていることが分かってきました。当初想定していた以上に、さまざまな使い方ができている点が、一番のギャップだと感じています

また、リファラル採用について深く知らなかった頃は、『リファラルとは何だろう』『昔ながらの縁故採用とどう違うのか』『グローバルな時代に、むしろ逆行しているのではないか』と感じていた部分もありました。しかし、実際に取り組んでみると、これからさらに変化していく採用環境の中で、ファンをつくり、そこから採用につなげていくリファラル採用は、確実性が高く、継続性のある採用手法だと実感しています

リファラル採用における今後の展望

原:
リファラル採用における今後の展望についてもお聞かせください。

安藤氏:
ここまでのお話の中でも触れてきましたが、今後は働く人がブランドを愛し、ブランドが人を育てるという循環を、より強く作っていけたらと考えています。採用・定着・情報発信を一体で捉えながら、各地域に根ざしたデニーズファンのコミュニティを広げていきたいという思いがあります。

また、MyReferの活用という点では、これまでのように人事部からの情報発信にとどまらず、今後は各部門からも直接情報を発信していける形を目指しています。たとえば、テレビ放映などについても、パートナーが知らないうちに自分の職場がテレビに出ている、というケースは意外と多くあります。ただ、自分の働いている職場がテレビに出るという体験は、ファン化にとって非常にインパクトのあるものだと感じています。そうした情報を広報部門などから直接発信し、その反応やデータをもとに、次の発信の質を高めていく。MyReferを通じて、情報発信とデータ活用を循環させながら、より良い取り組みにつなげていけたらと考えています

採用サイトのリニューアル秘話 -「育てる採用サイト」への刷新

原:
2025年にリニューアルされた採用サイトについてもぜひお聞かせいただけますでしょうか。

安藤氏:
採用サイトについては、以前から課題を感じていました。というのも、アルバイト採用のページと正社員採用のページを、それぞれ別の制作会社に依頼していたこともあり、デザインや構成が統一されていないサイトが複数存在している状態でした。そこで、採用サイトを一つに集約することで、更新にかかるハードルや工数、コストを下げたいと考えました。従来は買い切り型のサイトだったため、作った瞬間が最新で、時間が経つにつれてどうしても情報が古くなってしまうという課題もありました。そうではなく、完成して終わりではなく、育てていく「生きたホームページ」にしていきたいという思いがありました。企業ページ、ブランドページ、複数の採用ページが分散していたものを一つにまとめたことで、訪れる方にとっても、より使いやすいサイトになったのではないかと感じています。

また、これまではアルバイトか正社員かという比較的シンプルな雇用形態が中心でしたが、現在は働く方の国籍や働き方も多様化しています。今後は、リファラル採用やアルムナイ採用、社員登用など、さまざまな採用の形がさらに増えていくと考えています。そうした変化に合わせて、柔軟かつ簡単に更新できる点も、今回のリニューアルで重視したポイントです。また、採用サイトでは、MyReferと連携させることで実際に活躍している社員による口コミや評判を簡単に掲載できるようになりました。働く社員のリアルな声を通じて、デニーズの社風をより身近に感じていただけたけるのではないかと考えています。

社風を一つの言葉で表現したり、誰にでも刺さるメッセージを打ち出すことは簡単ではありません。だからこそ、さまざまな立場の社員が感じているデニーズの良さを散りばめることで、その中のどこかに、それぞれの人にとって響く魅力が見つかるのではないかと思っています。

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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