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2026.07.03更新

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採用マーケティング|応募を待つ採用から、関係を育てる採用へ

労働人口の減少と有効求人倍率の高止まりが続く中、企業の採用活動はこれまでの「求人を出して応募を待つ」というスタイルだけでは立ち行かなくなりつつあります。転職顕在層は限られたパイの奪い合いとなり、本当に採用したい人材ほど市場に出てこないという状況が常態化しています。

こうした環境変化を踏まえ、候補者との関係を中長期的に育てていく「採用マーケティング(Nurture)」という考え方が、これからの採用活動における重要なテーマになりつつあります。本記事では、なぜ今この発想が必要とされているのか、従来の採用との違い、そして実践に向けた設計の考え方までを整理していきます。

目次|

  • 採用市場とタレントアクイジション|Nurtureが必要とされる構造変化-
  • 採用マーケティング(Nurture)とは何か|従来の採用との根本的な違い-
  • ナーチャリングを実現する3つの設計 |資産化・最適タイミング・応募創出-
  • 実践のメリットと5つの実装ステップ |短期成果と長期資産を両立するロードマップ-
  • MyTalent Platformと伴走型ソリューション

採用市場とタレントアクイジション|Nurtureが必要とされる構造変化

労働人口の減少、求人数の増加、転職顕在層の飽和という3つの変化が同時に進行しており、「人を待てば採れる」という従来の前提そのものが崩れつつあります。まずはこの構造変化を数字で押さえていきます。

パーソル総合研究所の推計によれば、2030年には644万人規模の労働力不足が生じるとされています。加えて、総務省統計局の調査では2023年の転職等希望者数が1,000万人を超え過去最高を記録した一方、マイナビの調査では2024年の中途採用有効求人倍率が3.0倍を超えているとされています。母集団は減り、求人は増え、競合はより強くなる―こうした状況下では、候補者と中長期的に関係を築いていく設計が不可欠になっているといえるでしょう。

この構造変化は、日本企業の採用現場に具体的な課題として現れています。整理すると、大きく4つに分類できます。

1つ目は、転職顕在層が飽和し他社と同じ人材を取り合う「母集団の質的劣化」です。本当に採用したい人材ほど、転職市場そのものに出てこない傾向があるとされています。

2つ目は、選考途中での辞退や連絡途絶といった「応募から内定までの離脱率」の高さです。中途採用において約8割の企業が計画人数を充足できていないという調査結果も報告されています。

3つ目は、エージェント手数料や媒体掲載費が年々上昇する「採用コストの構造的高騰」です。人材会社への投資を止めた瞬間に採用力がゼロになってしまう、いわば「掛け捨て構造」がここで問題になります。

4つ目は、過去の応募者や選考辞退者、イベント参加者といった貴重な接点が、データとして活用されないまま消えていく「候補者データの使い捨て」です。

これら4つの課題は個別に発生しているように見えますが、根底には「毎年ゼロから母集団を作り直す」という掛け捨て型の採用構造があるといえます。単発の施策で個々の課題に対処するのではなく、採用活動全体の構造そのものを見直す視点が求められる段階に入っていると考えられます。

採用マーケティング(Nurture)とは何か|従来の採用との根本的な違い

タレントアクイジションは、中長期的な組織成長のために転職潜在層へマーケティング思考でアプローチし、競合とのバッティングを避けながら人材を獲得していく考え方です。タレントアクイジションの循環モデルは「Attract(惹きつける)」「Nurture(関係を築く)」「Engage(信頼でつなぐ)」という3つの段階で構成され、採用マーケティングはこのうち、認知はされたものの応募には至っていない候補者との関係を育てる「Nurture」の領域に位置づけられます。

採用マーケティング(Nurture)とは、CRMを中核としながらコンテンツとタイミングを設計し、継続的な接点を重ねることで「検討→興味→応募」へと候補者の意向度を引き上げていく、関係構築型の採用活動だといえます。従来の採用(Recruiting)との違いを整理すると、対象は転職顕在層のみから転職潜在層を含む全候補者へ、アプローチは受動的な「待ち」から能動的な「関心育成」へ、関係性は応募〜内定までの一過性から中長期の双方向へと変化します。手段も求人広告やエージェント依存から、CRMやメルマガ、イベント、コンテンツへと広がり、コスト構造も投資を止めれば採用がゼロになる掛け捨て型から、データや関係性が資産として積み上がるストック型へと転換していきます。KPIについても、応募数・採用数といった短期指標に加えて、意向スコアや再応募率、LTV(生涯価値)といった中長期の指標が重視されるようになります。

この比較から見えてくるのは、Nurtureが単なる採用手法の一つではなく、営業領域におけるマーケティングオートメーションやCRM活用の発想を、採用活動に応用した考え方だという点です。海外では2010年代から「Recruiting is Marketing」という概念が提唱され、CRM機能を標準装備する採用ツールが普及してきた一方、日本ではリファラル採用や採用オウンドメディアの浸透に一定の時間を要しており、ナーチャリング設計の定着はこれからの論点だと考えられます。

ナーチャリングを実現する3つの設計|資産化・最適タイミング・応募創出

営業組織がCRMを活用して顧客を資産化していくように、採用活動もまた同じ構造で設計することができるといえます。ナーチャリングを機能させるためには、「資産化」「最適タイミングの捕捉」「応募創出」という3つの要素がそれぞれ欠かせません。

1つ目の「候補者データの資産化」は、過去の応募者やイベント参加者、キャリア登録者、アルムナイなど、これまで掛け捨てにされてきた接点データをCRMに一元化し、再活用可能な資産へと変えていく取り組みです。

2つ目の「最適タイミングの捕捉」は、メール開封やサイトの再訪といった行動シグナルを継続的に検知し、転職意向が高まった瞬間を捉えてアプローチにつなげる考え方です。

3つ目の「自律的な応募創出」は、蓄積された候補者データと募集中の求人とを掛け合わせ、最適なポジションへとつなげていくことで、機会損失を防ぐアプローチだといえます。

このうち「資産化」の重要性を裏づけるデータとして、当社が実施した調査では、過去に最終選考まで進んだ企業から再度スカウトの連絡があった場合、86.6%が好意的な反応を示すという結果が報告されています。また、同じく最終選考まで進んだ企業への再応募についても、81.2%が前向きな意向を示しているといいます。

これらの数値が示唆しているのは、一度接点を持った候補者の多くが、再アプローチそのものに拒否感を持っているわけではないという点です。むしろ「もう一度声をかけてもらえるなら検討したい」という潜在的な意向を持つ候補者が一定数存在すると考えられ、過去の接点を資産として活用する発想の重要性を裏づける結果だといえるでしょう。

実践のメリットと5つの実装ステップ|短期成果と長期資産を両立するロードマップ

ナーチャリングを実践することで得られる価値は、短期的な応募数の増加だけにとどまりません。中長期的に経営へインパクトを与える「採用資産」が積み上がっていく点にこそ、本質的な意義があるといえます。

具体的なメリットとしては、大きく4つが挙げられます。

1つ目は「持続可能な採用基盤の構築」です。候補者データが資産化されることで年次ごとに採用効率が改善し、掛け捨て構造からの脱却が期待できます。

2つ目は「競合とバッティングしない経路」の確保です。市場に出てこない潜在層と直接つながることで、エージェント経由の競合状態に巻き込まれにくくなります。

3つ目は「マッチング精度と歩留りの改善」です。応募前に企業を深く理解した候補者が応募するため、選考通過率や内定承諾率、定着率の向上が見込めます。

4つ目は「再応募・再アプローチの再現性」です。選考辞退者や内定辞退者に対しても再接点を持てるようになり、一度の縁で終わらせない長期視点の採用が可能になります。

これらのメリットを実現するための実装ステップとしては、次のような流れが考えられます。

まず、過去応募者や選考辞退者、イベント参加者、キャリア登録者など散在する接点データを棚卸しし、資産の規模を把握することから始まります。

次に、誰に・何を・いつ届けるかを設計し、再応募率やカジュアル面談数といったナーチャリング独自のKPIを定義します。

続いて、セグメントや意向段階に応じたコンテンツを整備し、記事や動画、イベントなど配信できる素材を揃えていきます。そのうえで、候補者データを一元管理するCRMを導入し、配信やスコアリング、アプローチのフローを構築することで属人化を避けます。

最後に、月次でKPIをレビューしながらコンテンツや配信タイミングを改善し、経営や現場を巻き込みながら組織文化として定着させていくことが求められます。

MyTalent Platformと伴走型ソリューション

ここまで整理してきたナーチャリングの考え方を実務に落とし込む際には、ツールの導入だけでなく、運用を支える体制づくりが課題になりやすいといえます。データ統合の壁、ノウハウの壁、リソースの壁という3つの壁を越えるためには、テクノロジーと伴走支援を組み合わせたアプローチが有効だと考えられます。

タレントアクイジションの循環モデルにおける「Attract」「Nurture」「Engage」を一気通貫で支援する統合型プラットフォームとして、当社は「MyTalent Platform」を提供しています。本記事のテーマである「Nurture」の領域を担うのが、AIネイティブ採用CRM「MyTalent CRM」です。自社の候補者データをもとにスカウトデータベースを構築し、戦略的な人材獲得を支援する機能が備わっています。

採用を「コストの掛け捨て」から「企業資産の蓄積」へと転換していくことは、これからの労働市場において重要な競争優位の源泉になっていくと考えられます。自社の採用活動がどの程度ナーチャリングの発想を取り入れられているか、まずは候補者データの管理状況やセグメント設計の有無から振り返ってみるとよいでしょう。

より詳しく知りたい方は資料をご覧ください。

AIネイティブ・統合型タレントアクイジションプラットフォーム
「MyTalent Platform」

TalentXでは、外部チャネルに依存し、応募データを「使い捨て」にする採用から脱却し、自社で人材獲得(タレントアクイジション)を完結させるための統合サービスを提供しています。
「作業はAIに、意志決定は人に。」日本の採用を、管理からマーケティングへ変革し持続可能に人材が獲得できる、最もROIの高い価値を提供します。
採用マーケティング、採用ブランディング、タレントプール採用、採用管理システム、リファラル採用、アルムナイ採用など、トータルでご支援することが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
MyTalent Platformへのお問い合わせはこちら

採用CRMサービス「MyTalent CRM」

「候補者リストを資産に変える」採用CRMサービス。過去の応募者や潜在層をタレントプール化し、AIが自動で最適な候補者をレコメンド。エージェントに依存せず、自社の資産で採用を完結し戦わない採用を実現します。

サービス詳細:https://mytalent.jp/crm/
資料ダウンロード:https://i-myrefer.jp/corp/download/221/input

採用ブランディングサービス「MyTalent Brand」

候補者をファンにする採用ブランディングCMS。採用サイトや社員ストーリーを作成し、独自のノウハウで「自社のファンづくり」を自動化します。認知から獲得までを一気通貫でデータ化し、採用広報のROIを劇的に改善します。

サービス詳細:https://mytalent.jp/brand/
資料ダウンロード:https://i-myrefer.jp/corp/download/338/input

リファラル採用サービス「MyTalent Refer(MyRefer)」

国内初のリファラル採用サービス。社員のエンゲージメントを可視化し、自発的な紹介を促進。AIが紹介されやすい候補者を特定し、マッチングを支援することで、入社後の定着率向上と採用単価の大幅削減を同時に実現します。

サービス詳細:https://mytalent.jp/refer/
資料ダウンロード:https://i-myrefer.jp/corp/support/download/input/

AIネイティブ採用管理システム(ATS)「MyTalent Hire」

MyTalent Hireは、AIネイティブな採用管理システム(ATS)です。従来のATSでは解決できなかった工数削減と採用力強化を同時に実現します。企業の人材獲得活動を「管理」から「マーケティング」へと変革します。

サービス詳細:https://mytalent.jp/hire/
資料ダウンロード:https://i-myrefer.jp/corp/download/403/input

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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