近年の会社経営においては、労働人口の減少や人材採用難が進む中、優秀な人材の確保だけでなく従業員の生産性向上が非常に重要になっています。それにより、従業員の働く意欲という点からワークモチベーションに注目が集まっています。
ワークモチベーションとは、従業員が自分の職務に積極的で意欲的に行動すること、また目標達成に向け行動し続ける意欲や気持ちのことを意味しています。
この記事では、ワークモチベーションの定義と理論、構成する要素とともに、ワークモチベーション向上のメリットと要因についてわかりやすく解説していきます。
目次<ワークモチベーションとは?定義や理論、構成要素、向上によるメリットをご紹介>
- ワークモチベーションとは
- ワークモチベーションの理論
- ワークモチベーションの3つの構成要素
- ワークモチベーション向上のメリットと施策
- まとめ<ワークモチベーションとは?定義や理論、構成要素、向上によるメリットをご紹介>
ワークモチベーションとは
ワークモチベーション(work motivation)とは、従業員が与えられた職務に積極的かつ意欲的に行動すること、目標達成するために行動し続ける意欲や気持ちを指しています。
組織やチームの運営は、従業員の行動にかかっているといっても過言ではありません。企業経営インおいては、ワークモチベーションをどう高めるかが、目標達成に重要なポイントとなっています。そういった視点から、ワークモチベーションは、従業員の働く意欲を高める動機づけや方法論としても捉えられています。
ワークモチベーションの定義
ワークモチベーション(work motivation)は、1997年にワシントン大学のミッチェル教授によって「目標に向けて行動を方向づけ、活性化し、そして維持する心理的プロセス」と定義されました。近年ではこの定義が広く受け入れられ、経営学においても定着しています。
ワークモチベーションの理論
ワークモチベーションに関係する理論には多くのものが知られています。ここでは、代表的な5つのワークモチベーションに関する理論をご紹介します。
ワークモチベーションの代表的な5つの理論
ワークモチベーションに関する理論の名称と概要をご紹介します。
マズローの欲求5段階説
人間は低次元の欲求が満たされると、高次の欲求を求めて行動
ハーズバーグの二要因理論
仕事へのモチベーションを決めるは動機付け要因と衛生要因
クレガーのX理論・Y理論
人間観・動機付けにかかわる2つの対立的な理論
目標設定理論
モチベーションの違いは目標設定の違いによってもたらされる
ホーソン研究
外部環境ではなく、人間関係が生産性に影響する
ワークモチベーションの3つの構成要素
ワークモチベーションを定義したミッチェル教授によると、ワークモチベーションには3つの構成要素があるとされています。 ここでは、ワークモチベーションを構成する3つの要素についてわかりやすく解説します。
- 方向性
- 強度
- 持続性
方向性
方向性とは、組織やチームの目標を定め、その目標を達成するための目標や方法に関する明確性を指します。
強度
強度とは、定めた目標の達成に向けた、熱意や意識の高さを表す要素です。
持続性
持続性は、定めた目標を実現するために費やされる時間的な長さや継続性を表す要素です.。
ワークモチベーション向上のメリットと施策
ワークモチベーションが向上することによるメリットとしては、生産性の向上、離職率の低下、会社へのエンゲージメント向上などが知られています。
ここでは、社員のモチベーションを向上するために多くの企業で実践されている6つの施策をご紹介します。
- 職場環境を整える
- ワークライフバランスを整える
- 人事評価制度を整備する
- 社内で成長の機会を提供する
- 組織内のコミュニケーションを活性化する
- 企業のパーパスを明確にする
① 職場環境を整える
従業員が働く職場内の人間関係や室内環境の両方を指すものであり、仕事量、裁量権など、仕事に関わるすべての要素を指しています。これらが、従業員にとって働きやすい状態に整えていきます。
②ワークライフバランスを整える
仕事とともに家族や趣味などのプライベートな時間も充実した人生を送るといったように、仕事と生活を両立させバランス良く充実している状態の実現に向けて、フレックスタイム制度、産休・育休、リモートワーク、時短勤務などが可能な体制を整えます。
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③ 人事評価制度を整備する
従業員の成果や実績、企業への貢献度について正しく評価し、報酬制度や等級制度の処遇・待遇に反映されるよう人事評価制度を整備するとともに、公平かつ適正に運用します。
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④ 社内で成長の機会を提供する
インターナルモビリティは企業内の人事異動制度のひとつであり、社員の希望に沿って異動が行われることにより、成長やチャレンジすることが可能になります。
グローバルな人材と企業を育てる!インターナルモビリティの重要性
⑤ 組織内のコミュニケーションを活性化する
組織内のコミュニケーションが活性化すると、意思疎通がスムーズに進みます。さまざまな人間関係も円滑になりストレスが生じにくくなるとともに、企業への帰属意識が高まります。
⑥ 企業のパーパスを明確にする
自社の存在意義を明確にし、社会の中でどのような役割を果たし貢献するのかといった「パーパス」を掲げ、自社の存在意義を明確にすることで、企業と従業員が信頼し合い、互いに貢献し合うといった状況が生まれます。
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まとめ<ワークモチベーションとは?定義や理論、構成要素、向上によるメリットをご紹介>
企業の事業運営や成長には、その中で働く従業員が全ての鍵を握っているといっても過言ではありません。DX、グローバル化、ダイバーシティ、人手不足など労働環境が大きく変化を続ける状況において、従業員の働く意欲であるワークモチベーションをどう高めるかが非常に重要です。
ワークモチベーションは、、従業員の働く意欲を表わすとともに、働く意欲を高める動機づけや方法論としても捉えられています。この、ワークモチベーション向上に取り組むことは、人事部門における課題を解決するための1つの手法になるといえるでしょう。
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監修 | TalentX Lab.編集部
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