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2024.10.10更新

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デロイト トーマツが啓蒙するキャリア観とタレントプール構想──MyTalentを導入し、キャリアについて考える双方向対話型プラットフォームの構築を目指す

「Deloitte makes an impact that matters.」をパーパスに掲げ、ビジネスコンサルティング・会計・監査・税務などの幅広い領域で、アドバイスと戦略立案から実行まで一貫して支援するプロフェッショナルファームであるデロイト トーマツ グループ様。

デロイト トーマツ グループ様はOne of a kind(唯一無二)を目指して「People First経営」を推進しており、個々の人財が内発的な成長意欲に動機づけられ、才能を磨き、発揮すると共に、それが集合的に起こる状態をつくるために、さまざまな取り組みをされています。

今回は、その一環としてスタートした、MyTalentを活用して「デロイト トーマツとともに個々人のキャリアを考察する」キャリア啓蒙の取り組みを取材しました。

デロイト トーマツ グループ

・グループ人員数 :約2万人(2023年5月末日現在)
・取材対象者:デロイト トーマツ グループ CTaO(Chief Talent Officer)神山 友佑 氏

クライアントの課題が多様で複雑化するなか、統合的な価値を提供するために、デロイト トーマツ グループが推進する事業変革と戦略

まず、貴社の事業内容を教えてください。

神山氏:

デロイト トーマツ グループは、世界に46万人を超えるプロフェッショナルを抱えている世界最大級のプロフェッショナルファームです。日本では2万数千名のプロフェッショナルが所属していますが、監査の社会的信頼と責任を中核に、さまざまな事業を通して社会に還元していくことを誇りにしている会社です。

クライアントサービスの事業区分としては、監査・保証業務、コンサルテイティブ、税務・法務の3カテゴリーとしています。

今年6月までに組織再編を進められていましたが、どういった背景から行われていたのでしょうか。

神山氏:

これまでビジネス単位で組織体制の見直しは定期的に行っていましたが、より大規模でドラスティックな事業の生き残りをかけた変革を社会から求められています。こうした社会からの要請を踏まえて、課題解決の構想から実装・運用まで統合的なサービス提供を目指す「コンサルテイティブビジネス」を設けることにしました。

組織の壁を越えた多様なプロフェッショナルの相互連携をシームレスに行い、より効果的にデロイトの有する長所をクライアントへの提供価値に変換させる上で、今回の組織再編を進めました。

直近では戦略だけでなく、実行・運用にも注力されている印象ですが、領域の幅を広げてご支援している背景をお伺いできますか。

神山氏:

本質的な問いだと思います。私が20年以上従事しているビジネスコンサルティングでは、お客さまから特に戦略領域の支援を評価いただいて成長してきたという背景もあり「戦略に強い会社」というイメージをお持ちの方も一定数いらっしゃると思います。

ただ、この四半世紀の間にクライアントからデロイト トーマツ グループに対する期待が大きく変わっており、部分的な改善ではなく、複雑で大規模な変革を求められるようになりました。そうなると大きな絵を描くだけではなく、その先のエグゼキューションにおける困難・挑戦も知り尽くした上でご支援する必要があります。

単純にアドバイスの領域から実装の領域まで裾野を広げてビジネスサイズを大きくしたということではなく、経営者と対話して期待に応えるためには、実行・実装の経験値も十分に積んだプロフェッショナルが求められており、そうしたシームレスな支援と人財育成の必要があると考えた結果です。

デロイト トーマツ グループの人財戦略と育成──多様なチャンスと機会を設けることで、創意工夫次第で自分らしいキャリアを選んで進んでいくことができる

次に、人財戦略や大切にしていることについてお伺いできますでしょうか。

神山氏:

大きく二つ考えていることがあります。一つは高いパフォーマンスを出す前に、誠実で一流のビジネスパーソンであるべきと考えています。その所作や立ち居振る舞い、考え方が社会・クライアントから信頼を得るに足るものかということを大切にしています。

もう一つは経営者の対話の相手としてふさわしいプロフェッショナルであることです。最終的にクライアントの経営層から「あなたに相談したい」「あなたがいてくれて良かった」と思ってもらえることが重要だと考えています。

デロイト トーマツ グループにおいて特に重要な資本である「人財」について、どのような育成や教育をされていますか。

神山氏:

前提として育成に関する諸制度は非常に手厚いですが、デロイト トーマツ グループの人財教育の特長は、諸先輩方がしっかりと見てくれることに帰結すると思います。

人間が最も能力を発揮できる場面は萎縮している時ではなく「あなたのことを信頼しているし、何があっても大丈夫だから思いっきりやって良いよ」と言われた時だと考えています。デロイト トーマツ グループは制度の充足だけではなく、パートナー陣が中心となって高頻度でフィードバックし、背中を押す文化が受け継がれていると感じています。

また、画一的なレールを設けず、多様なチャンスと機会をつくることで、自身の発意と工夫、挑戦によって自分らしいキャリアを選んで進んでいくことができる環境整備を非常に重視しています。

デロイト トーマツ グループでは幅広い人財が活躍されていますが、求める人物像や採用方針についてお伺いできますか。

神山氏:

第一線で活躍するクライアントのリーダー層や自分よりも何十歳も年上の先輩方と日々仕事をすることになりますが、絶対的な正解やマニュアルはありません。そのなかで自分がどのように振る舞い、どのような価値を発揮していくかということを常に考えて行動できる人財にぜひ来ていただきたいです。

自分はこうありたいというビジョンがあり、それを日々意識・実践することができて初めて、経営者と対話できるプロフェッショナルな人財に成長することができます。仕事一つ一つ、ミーティング一つ一つで自分を律していかに研鑽を積めるか。そういうことを考えている方は成長が早く、高い専門性を身につけることができるのではないかと思います。

プロフェッショナルとして生きるとはどういうことなのか──MyTalentを活用した対話を通じて、一人一人とキャリアを考えるプラットフォームを創る

今回の取り組みの内容を教えてください。

神山氏:

今回の取り組みは、単に潜在候補者をプールして自社独自のデータベースを構築し、スピーディーに選考につなげるというものではありません。

コンサルティング業界のプロフェッショナルとして生きるとは、どういうことなのか。デロイトが考えるキャリア観を継続的に情報発信することで、キャリアについて考える多くの方々に対して、一つの学びや示唆を届けたいと考えています。

その結果として、デロイト トーマツ グループが考えるキャリアに共感していただけるようであれば、キャリアを通した「ありたい自分」を実現する場として当社を選んでいただく選択肢も提供できます。

今回の取り組みをスタートされた背景を教えてください。

神山氏:

まず、コンサルティング業界が直近10年間で大きく成長し、多様な人財が集まるようになりました。それはとても誇るべきことだと思いますが、私たちは社会からの期待にしっかりと応えられているのだろうかという疑問を持っています。コンサルティング業界のプロフェッショナルがどのような価値を発揮するべきなのか、今一度問いかけなければならないタイミングにあると考えています。

コンサルティング業界を目指す方々のなかには「いち早く成長できること」と「高い報酬を得られること」に期待をされている方もいらっしゃいます。実際にそうかもしれませんが、この業界を強くしていくためには、もう一段上の「キャリア」や「ありたい自分」を深く考えるべきだと考えており、人財市場に問いかけていきたいです。

日本では自身のキャリアについて深く考えている人はそれほど多くない印象ですが、個人がどのようにキャリアに向き合い、考えることが理想だとお考えでしょうか?

神山氏:

絶対的な解がないからこそ、自分に常に問い続けることが重要だと思います。平時から自分の「キャリア」や「ありたい自分」を考え続けている人は、転職を決断した時に迷いがないので、思う存分力を発揮して伸びていきます。

もちろん何が正解とは言えませんが、キャリアに満足して「ありたい自分」を実現されている諸先輩方は、自身のキャリアを深く考えている人が多いと感じます。

そのなかで「MyTalent」を導入いただいた理由を教えてください。

神山氏:

MyTalentの本来の使い方とは異なることは承知していますが、我々が意図したコミュニケーションを実現できる機能と柔軟性を持ち合わせていたためです。

デロイト トーマツ グループと皆さまがキャリアについて考える場を創るうえで、一方的に情報発信をするだけではなく、詳細な分析機能により、登録者の方々が何を考えて何に悩み何に対しての学びや示唆を求めているのかを知ることができるという点が一番の魅力でした。

最後に、今後の展望を教えてください。

神山氏:

デロイト トーマツ グループが皆さまとキャリアについて考えていくプラットフォームとしてMyTalentを育てていきたいと考えています。皆さまと双方向で、また皆さま同士で、キャリアを通した「ありたい自分」について考えていくことのできる場を目指し、真剣に語り合え、刺激を与え合えるコミュニティにしたいですね。

今回の取り組みは単に良い人財を獲得するというものではなく、対話を通して日本を元気にし、その人の人生が豊かになる一助になれば良いと考えています。日本にいる一人一人がキャリアを考えて、自発的に活躍できる場を作ってまいります。

編集後記

MyTalentを活用して、個人とキャリアについて考える双方向対話型プラットフォームを創るプロジェクトを始めたデロイト トーマツ グループ様のインタビューをお届けしました。人的資本経営時代においては、社外の人的資本を最大化するため、双方向型のコミュニケーションを通じた良好で持続可能な関係づくりも求められています。

つながりを”資産”にするタレントプール構築に興味のある採用担当者様は、ぜひTalentXまでお声がけください。

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