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2026.03.23更新

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116年の歴史を誇る林テレンプが挑む、人的資本経営を加速させる「採用の内製化」 ―リファラル採用とタレントプール採用で実現する、自律型人材の育成と組織変革

創業100年を超え、自動車内装部品の独立系システムサプライヤーとして業界をけん引する林テレンプ株式会社様(以下、「林テレンプ」)。「100年に一度の大変革期」といわれる自動車業界において、林テレンプは今、事業成長の源泉である「人材」の価値を最大化させるための抜本的な改革を推進しています。

その変革の中心にあるのが「自律型人材の育成を通じた企業価値の向上」を目指す人的資本経営です。この実現に向け、「採用の内製化」と「現場を巻き込んだ採用活動」の推進が重要なテーマとなっています。

今回は、常務理事 人事総括の両角 隆太郎 氏と人材開発部の白山 陸哉 氏に、リファラル採用とタレントプール採用を戦略的な人的資本投資として位置づけて推進する背景と、今後の展望について詳しく伺いました。

林テレンプ株式会社

・従業員  :3,777名(連結)
・事業   :自動車内外装部品の開発、設計、製造および販売
・取材対象者:常務理事 人事総括 両角 隆太郎 氏
      人材開発部 リソースマネジメント課 白山 陸哉 氏

事業変革をドライブする人材”の獲得と育成─人的資本経営を支える5カ年の人事改革

貴社の事業内容について「過去・現在・未来」という三つの観点で教えてください。
白山氏:
当社は100年以上の歴史を持つ自動車内装の総合企業です。

創業当初は布の卸売業からスタートしましたが、1950年代の自動車メーカーとの取引をきっかけに自動車業界に参入。内装の企画・デザインから物流までを一手に引き受ける「システムサプライヤー」をはじめとした事業の拡大を着々と進め、現在では国内全ての自動車メーカー様と取引をしており、海外にも積極的に展開しています。

現在は、自動運転やEV化によって車のあり方が大きく変わり、それに伴い自動車内装にも大きな変化が求められています。今後は、提供している各事業を「バリューチェーン」としてつなぎ、自動車のライフサイクル全体で価値を生み出すことに注力していきます。当社の強みであるインライン部品(自動車の製造段階で搭載される部品)からアフターマーケットまでをカバーする幅広い製品群を活かし、世界各地へ我々の価値を届けていきたいと考えています。

事業変革に合わせて、人事制度も大きく刷新されていると思います。変革の背景や、人的資本経営に対する考えを教えてください。

両角氏:
従来の延長線上では競争力を維持できない今、事業面はもちろん、それを支える人的資本に対して、果敢にチャレンジし続ける会社へ変わらなければならないという強い危機感がありました。

そうした背景のもと、この5年間私たちは「人事改革」を人的資本経営の要として推進してきました。

1年目のビジョン構築から始まり、2年目には幹部人事制度の刷新、3年目には「人材公募制度」や「部課長クラスの抜擢任用」をスタート。4年目は、IT投資による働き方改革や対話の充実化を図り、現在は整備した枠組みを現場で使いこなす「運用強化」に取り組んでいます。

直近3年間でエンゲージメントの向上を着実に実感しており、方向性は間違っていなかったと確信しています。また、こうした変革をドライブしていくためには、内部の人材だけでなく、社外の多様な知見を持った人材を迎え入れ、ともに変革を主導することが必要です。そのため、私たちは人事制度の刷新と採用戦略を常に「セット」で進めてきました。キャリア採用によって新たな活力を取り込み、その資本を最大限に活かすことが事業推進の鍵だと考えています。

これまでの採用手法において、どのような課題を感じていたのでしょうか。

白山氏:
当社は数年前からキャリア採用に本格的に取り組み始め、エージェント経由の採用がほとんどでした。しかし、激しい獲得競争の中で、転職顕在層にアプローチするだけでは候補者一人ひとりにマッチした当社の魅力を十分に伝えることが難しく、辞退につながってしまうケースも少なくありませんでした。また、最大の課題は「採用は人事の仕事」という意識が現場に根付いていたことです。人的資本を最大化するためには、人材を受け入れる現場が主体となって見極め、職場の魅力を言語化して惹きつける「採用の内製化」が不可欠であると判断しました。

「人事任せ」からの脱却、転職潜在層への直接アプローチで独自の「人材資産」を構築

「内製化」の具体的な一手として、なぜリファラル採用とタレントプール採用に注目されたのでしょうか。

白山氏:
いずれも転職潜在層を含めた多様な人材にアプローチでき、当社に対してマッチ度の高い人材の情報を独自のデータベースとして構築できる点に大きな魅力を感じました。 

特にリファラル採用は、社員が自らの言葉で会社や職場の魅力を語り、仲間づくりをする活動です。社員が採用や職場のことを自分事として捉えることで、従来の「人事任せ」の考え方から脱却し、より当社にマッチした人材の獲得につながります。

その結果、現場から生まれる持続的な「採用力」こそが、内製化における大きな鍵になると考えています。

「MyTalent CRM」によるタレントプール採用の狙いと導入の決め手を教えてください。

両角氏:
アルムナイ(退職者)や内定辞退者といった、当社の良さを理解していただいている方々と継続的に接点を持つことが狙いです。彼らのライフステージやキャリア観が変化した際に、改めて当社を選択肢に入れていただくための「受け皿」をつくりたいと考えました。

また、今まで接点が持てていなかった「潜在層」に対しても継続的にアプローチし、競合がいない状態で当社を認知いただき、採用につなげることも期待しています。

白山氏:
これまでは退職や辞退の段階で関係が切れていましたが、昨今のように転職がスタンダードな時代において、接点を持ち続ける意義は非常に大きいと感じています。

 「MyTalent CRM」は、メールへの反応などを自動スコアリングして可視化できるため、どのようなスキルや志向を持つ方が、当社の何に興味を持っているのかを数値で把握し、システマチックにアプローチできる点が導入の決め手となりました。

採用サイト内に最新情報が受け取れる登録フォームを設置
(参考:https://www.hayashi-telempu.com/jp/

「MyTalent Refer(MyRefer)」については、どのような効果を期待されていますか。

両角氏:
リファラル活動を通して社員が自社の魅力を伝える過程で、「自社の良さ」を再発見し、エンゲージメントが高まる副次的な効果に期待しています。「この人と一緒に働きたい」という主体的・自主的なマインドで人材を紹介することは、現場に「組織は自分たちで作るんだ」という強い当事者意識を芽生えさせます。

人事施策の仕組みを人事のためだけではなく、「経営にとって何が必要か」という観点で整えることが、より強い組織づくりにつながると考えています。

白山氏:
「MyTalent Refer(MyRefer)」は紹介しやすい環境を構築できる点が導入の決め手となりました。求人情報や社内ニュースを気軽にシェアできる仕組みは、リファラルを全社に浸透させる上で不可欠だと感じています。また、豊富な支援実績を持つTalentXさんの伴走があれば、現場を巻き込む新しい挑戦も推進できるという安心感がありました。

自分たちで仲間を集めることが、結果的に事業の成長や職場の活性化につながり、いきいきと働けるようになるという意識が社内で浸透していくことを期待します。さらに、これまで当社を知らなかった層や異業界でも「変革を進める会社でチャレンジしたい」というマインドを持つ方に、アプローチできる機会になると考えています。

今後どのような採用活動を目指していますか。

白山氏:
人材獲得競争が激化しているからこそ、当社とマッチ度の高い独自の人材プールの構築が重要だと考えています。そこに登録している方々とコミュニケーションを重ねていく中で、その人の志向に合った当社独自の魅力を発信し、それらのプロセスを通じて他社との比較対象にならない「オンリーワンの会社」と認識いただけるような活動にしていきたいです。

また、リファラル採用が将来的に当社における「当たり前」の採用手法となるくらい、社員一人ひとりが自ら仲間づくりを主体的に行うような風土を醸成したいと考えています。

両角氏:
採用は目的ではなく手段であって、事業戦略を実現する人と組織づくりのための重要なプロセスです。社員エンゲージメントを継続的に高めながら、多様な人材により多く集っていただき、組織のレベルアップを図る。その積み重ねが、事業戦略の実現をより力強く後押しするものだと思います。

今後も新たな人材獲得手法を取り入れながら、採用活動に取り組んでいきたいと考えています。

編集後記

116年の歴史を持つ林テレンプ様の挑戦は、採用を内製化し、現場に当事者意識を芽生えさせることで、人的資本の価値を最大化しようとする先進的な事例だと感じました。

社員が自信をもって自社の魅力を語り、外部の知見や過去の縁を自ら引き寄せる組織の構築は、採用力の強化にとどまらず、組織への信頼や企業ブランドそのものの向上に直結します。同社のアプローチは、人材を「資本」と捉え、持続的な成長を目指すすべての企業にとって、人的資本経営を進める上での貴重な示唆となるのではないでしょうか。

▼自動車・自動車部品メーカーにおける、リファラル採用の成果を最大化するための考え方と実践方法についてのお役立ち記事はこちらから。
記事URL:https://mytalent.jp/lab/resource_397/

▼タレントプールとは何か、タレントプール採用を導入するために何から始めればいいか気になる方は、以下の「タレントプール採用の教科書」も併せてご覧ください。

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