自動車ユーザーの「安心・安全」を支えるロードサービスをはじめ、会員向けサービスやモータースポーツの統括など、多岐にわたる事業を展開する一般社団法人 日本自動車連盟(以下、JAF)。採用母集団の減少という構造的な課題に直面する中、同連盟は新たな採用チャネルとして「MyTalent」を導入し、過去のつながりを活かしたアルムナイ(退職者)採用を進めています。いかにしてアルムナイとの関係構築に踏み切ったのか、導入の背景から具体的な活用法、そして描く未来の組織像について、総務部 人材サポート戦略課の安井氏にお話を伺いました。

一般社団法人 日本自動車連盟
・従業員 :3,496名
・事業 :ロードサービス、会員優待関連事業など
・取材対象者:総務部 人材サポート戦略課 課長 安井 章員 氏
安心・安全で移動価値の高い社会の実現に向けて、求めるのは貢献意欲の強い仲間
まず、JAF様の事業内容を教えてください。
安井氏:
一般的に広く知られているのは、故障したクルマを助けに行く「ロードサービス」です。また、私たちは会員組織という形態をとっており、割引制度などの「会員優待サービス」の拡充も、もう一つの大きな柱です。他にも、交通安全活動や社会貢献活動、国内モータースポーツの統括団体としてルールやガイドライン作成などの基盤を支える役割も担っています。安心・安全なクルマ社会を支えるための事業を、多岐にわたって展開しているのが特長です。
多岐にわたる事業の中で、どのような方を求めていますか。
安井氏:
採用において特に重視しているのは、スキルよりもマインドです。 当連盟は「安全と安心の支えとなるサービスを提供し、移動価値が高い社会の実現を目指す」ことをテーマに事業を進めています。クルマが好きであること以上に「困っている人を助けたい」「社会や地域の役に立ちたい」という貢献意識がベースラインとして非常に重要です。人との関わりを大切にし、誰かの役に立ちたいという想いを持っている方が当連盟にフィットすると思います。
ロードサービス領域の母集団難に対し「MyTalent」を活用したアルムナイ採用を推進

採用活動において、現在どのような課題を感じていらっしゃいますか。
安井氏:
最大の課題は、ロードサービス職の応募者不足です。かつては自動車業界自体が人気で多くの若者が整備士を目指しましたが、現在は「若者のクルマ離れ」のためか、整備専門学校への入学者自体が減少しています。求人広告等の従来の採用手法だけでは限界を迎えているのが現状で、経営層もロードサービス事業の維持に関わる深刻な課題として捉えています。
そうした背景の中で、今回「MyTalent」を導入された経緯をお聞かせください。
安井氏:
以前から経営層の中で「アルムナイ(退職者)とのつながりをつくったほうがいい」という議論はあり、退職者へのヒアリングなども行っていました。退職後3年以内なら元の職位・給与で戻れる「退職者再雇用制度」も数年前から存在していましたが、採用構造として確立されておらず、「戻りたい」という退職者の声を偶発的に、あるいは人力で拾い上げている状況でした。もう少し仕組み化したいと考えた矢先に出会ったのが、「MyTalent」でした。導入の決め手は、機能面が非常に直感的で分かりやすかったこと、そしてコストパフォーマンスの良さです。TalentX担当者の説明も明確で「これなら手間もかからずに安心して始められる」と手応えを感じました。
情報の可視化で感じられた採用活動の前進感、企業の状況にあわせた柔軟なサポートも安心材料に
「MyTalent」を導入して良かったと思えるポイントを教えてください。
安井氏:
当連盟は採用機能を8つの地方本部に分けて運営しているため、退職者の状況把握や情報共有の難しさも課題の一つでした。退職者の基本情報は職員台帳で管理していますが、退職当時の状況や人柄などの定性的な情報は残せておらず、採用担当者個人で把握しているのみで情報の蓄積がされていない状況でした。「MyTalent」があるとさまざまなデータを蓄積・管理ができ、採用担当者の記憶に依存されない正確な情報を活用できる点は、大きな安心材料になっています。また、当連盟はソーシング(伴走支援)のサービスも契約しています。担当者のレスポンスが非常に迅速で、メール文面の作成依頼などもすぐに対応していただけるので助かっています。
また、「MyTalent」を通じて、アルムナイ採用の前進感を感じられたことも大きいです。退職者が新たにタレントプールに登録されると自動でお知らせメールが届くのですが、「あ、この人が登録してくれたんだ」とリアルタイムで採用メンバーと会話や相談が生まれます。アルムナイの動きが常時可視化されていることで、透明性高く前向きに採用活動を進められています。
実際の運用において、工夫されている点はありますか。
安井氏:
実は、過去の退職者へのアプローチとして「手紙」を送りました。個人のメールアドレスを把握していない方が多かったのですが、「MyTalent」の担当者に相談した結果、タレントプールの登録案内状を郵送することになりました。どのような反応があるか不安もありましたが、結果として約3割の方から登録があり、非常に嬉しく思っています。今回のように、タレントプール採用ではイレギュラーケースも発生しますが、柔軟に対応いただけたのはありがたかったです。今後もTalentXさんには、様々な業界のサポートを通じて得たノウハウを活用いただきながら、多様な提案をしていただけると嬉しいです。
人材が「循環」する社会の実現に向けて
今後、アルムナイ採用を通じてどのような組織を作っていきたいですか。
安井氏:
人材の流動性が高まる現代において、「辞めたら終わり」ではなく「つながり続ける」ことが重要です。 一度JAFを離れて他社で経験し、レベルアップして戻ってくる。もし戻らなくても「JAFと一緒にプロジェクトを始めたい」とビジネスパートナーとして協業する。そうした「つながりの循環」を作っていきたいです。
アルムナイ採用を進めるうえで特に大切だと思うのが、単なる採用手法として進めるのではなく、「社会的に価値があり、人を大切にしている企業」としての組織づくりです。人が足りないから無理やり引き止めるのではなく、その人の未来をちゃんと応援してあげられるような「別れの道筋」をつくることが重要です。退職をポジティブに受け入れてしまうと、さらに退職が増えてしまうのではないかというジレンマを抱く現場職員もいるかもしれません。しかし、人材の流動性が高い現状を受け入れなければいけません。一度はお別れするけれど、また戻ってくるかもしれないし、別の形で協業するかもしれない。そういう「つながり」が当たり前の社会になることを願っています。
編集後記
多くの企業でアルムナイ採用が導入されていますが、その推進や管理を人力で進めている企業も少なくありません。その中で、「見えない資産」になりがちな退職者の情報を、「MyTalent」で「見える化」し、全国の拠点で共有可能な「組織の資産」へと転換させたJAF様のお取り組みをお届けしました。過去のつながりがデータベースとして常にアクティブな状態にある。この「情報の透明性」こそが、アルムナイ採用を偶発的な出来事から、再現性のある戦略的な採用チャネルへと進化させる鍵となります。
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記事URLはこちら:https://mytalent.jp/lab/report_nichiigakkan/
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