1939年の設立以来、日本の素材産業を牽引してきた総合アルミニウムメーカーの日本軽金属株式会社様(以下、「日本軽金属」)。激変する市場環境において幾多の変革を遂げてきた同社は、新たなシナジーを生み出し、長期的な価値創造を牽引できる人財の採用・育成に注力しています。その一環として、全社のエンゲージメント向上と自律的な組織づくりを実現するリファラル採用を強化すべく、リファラル採用サービス「MyRefer(MyTalent Refer)」を導入されました。
今回は人事部 課長の八甫谷 喬秋 氏に、同社におけるリファラル採用の位置づけや導入背景、今後の展望について、詳しく伺いました。

日本軽金属株式会社
・従業員 :2,194名(2026年8月時点)
・事業内容 :アルミナ、水酸化アルミニウム、各種化学品、
アルミ地金・合金の製造・販売、アルミ板製品、
輸送関連製品、電子材料等の製造・販売
・取材対象者:人事部 課長 八甫谷 喬秋 氏
自発的な文化と事業成長を支える人財戦略

はじめに、事業内容について教えてください。
八甫谷氏:
当社は1939年の設立以来、アルミニウムの総合メーカーとして歩んできました。現在ではグループ全体で約16,000名の従業員を抱え、グループ企業は80社近くに達しています。
創業当初は海外から輸入した原料をもとに、自社の水力発電やダムによる電力を活用してアルミ精錬を行う事業が中核でした。しかし、1970年代のオイルショックや急速なグローバル化の進展に伴い、国内の精錬事業は国際競争力を失い、当社も大きな転換期を迎えました。
その後、アルミをベースにした加工品分野へと事業を拡大し、現在は自動車部品や電子材料、産業資材など、多種多様なアルミ加工製品を展開しています。独自の技術に強みを持つビジネスの集合体であることが、当社の特徴です。
多種多様なビジネスを展開される中で、人財戦略はどのように連動しているのでしょうか。八甫谷氏:
当社では、多種多様な事業を展開するなかで、それぞれの現場に適した人財像を定義してきました。また、常に新しいビジネスを生み出す必要があったため、若手のうちから大きな裁量を与え、挑戦を後押しする組織風土が自然と培われてきました。
新卒採用ホームページにも「上手に好き勝手できる大人に。」というメッセージを掲げています。主体性を持った自由な発想で挑戦することを何よりも大切にしており、この方針は今後も揺らぐことのない当社の軸です。
さらに、この10年間で財務基盤が大幅に改善されたことにより、当社は今、大きな変革期を迎えています。これまでは、個々の現場で新たな事業を立ち上げるための自律性やスキルが重視されてきましたが、これからは異なる事業間の垣根を越えて相乗効果を生み出し、中長期的な価値創造を牽引できる人財の採用と育成が急務となっています。
リファラル採用は、自律的な組織を形成しリアルな魅力を届ける施策
そうした変革期における人財獲得の手段として、リファラル採用をどのように位置づけていますか。
八甫谷氏:
リファラル採用は、現場主導の自律的な組織をつくり、社員一人ひとりが組織に対する当事者意識を持って働くための「戦略的施策」として位置づけています。リファラル採用の本質は、採用活動を人事に委ねるのではなく、「社員自身がともに働きたい仲間を自発的に集める」意識を持つことだと考えています。
リファラル採用を推進する最大の理由は、求人票などのテキスト情報だけでは伝えきれない「フランクで穏やかな風土」や「現場の活気」、「人と人との距離の近さ」などの当社の強みを、社員自身の言葉で直接届けるためです。現場を熟知し、カルチャーを体現している社員の言葉こそが、当社にマッチする優秀な人財を引き寄せる最も有効なアプローチだと考えています。
リファラル採用を推進するなかで自社運用で直面した課題や、「MyRefer(MyTalent Refer)」の導入に至った背景を教えてください。
八甫谷氏:
当社では2024年4月からリファラル採用制度を開始し、自社で運用するなかでも年間10名ほどの入社決定につながっていました。しかし、システムを使わずに運用していたため、「どの現場で、どのような紹介活動が行われているのか」を可視化・分析することが難しく、次の施策を検討するための客観的な根拠が不足していることが課題でした。また、工場勤務の社員は業務中にパソコンを使用する機会が限られているため、社内情報の伝達手段が掲示板などに限られることも課題の一つでした。
このような課題を解決すべく、今回「MyRefer(MyTalent Refer)」の導入に至りました。また、同ツールを「社内広報のプラットフォーム」としても活用したいというねらいもありました。
社員のスマートフォンにアプリを入れてもらえれば、会社の最新ニュースや経営トップからのメッセージを直接届けることができます。リファラル採用の成果につなげることはもちろん、現場と本社をつなぐ社内広報を活性化し、組織全体のエンゲージメントを高められる点にも大きな期待を寄せています。
社員一人ひとりが主体的に組織づくりに参加できる基盤づくりを

今後、「MyRefer(MyTalent Refer)」を活用して、リファラル採用をどのように全社へ浸透させていきたいですか。
八甫谷氏:
将来的には、リファラル採用が当社の「当たり前の文化」として定着している状態を目指しています。そのためにも、本社からの一方通行な情報発信ではなく、現場からも「こういう情報を届けてほしい」という声が上がるような双方向のコミュニケーションを、「MyRefer(MyTalent Refer)」を通じて活性化させていきたいです。
リファラル採用では、一般的に紹介者にインセンティブを支給するケースが多いですが、当社では紹介してくれた社員だけでなく、紹介を通じて入社した社員にも、それぞれインセンティブを支給しています。
これは単に紹介を増やすことだけが目的ではなく、紹介者と入社者の双方に、そのご縁を今後も大切にしてほしいという想いもあります。二人でおいしいものを食べに行くのもいいですし、ぜひ楽しい時間を過ごしてほしいと思っています。そうしたつながりも大切にしながら、社員自身が「自分たちの職場をより良くしたい」と考え、主体的に仲間集めに関わる文化をつくっていきたいです。
現場に新たな仲間が一人加わることで、職場の活気が生まれ、チーム全体の力が劇的に高まることはよくあります。こうした自発的な仲間集めが成功体験となり、組織への愛着も深まっていく。このサイクルを生み出すことが、ひいては組織全体の発展につながると期待しています。
最後に、社員の皆さまにはどのような想いでリファラル採用に取り組んでほしいとお考えですか。八甫谷氏:
当社の強みは、フランクで寛容な風土と活気あふれる現場です。新しいメンバーを温かく迎え入れ、積極的にコミュニケーションを図れる環境が整備されています。社員の皆さんには、ともに働きたいと思う仲間を主体的に見つけてきてほしいと考えています。
決して無理に紹介してもらう必要はありません。自分たちの職場を今よりもっと良くしていくために、楽しみながら仲間集めに携わっていただけると嬉しいです。「MyRefer(MyTalent Refer)」の活用を通じて、お互いのコミュニケーションをより深めていけることを心より楽しみにしています。
<編集後記>
日本軽金属様にとってのリファラル採用は、単なる人材獲得の手段にとどまりません。現場の社員が自ら仲間を集めることを通じて、組織への当事者意識を高め、自律的な組織風土を育むための戦略的な取り組みといえます。
「MyRefer(MyTalent Refer)」を社内広報の基盤として活かし、現場の推進力を起点とした自発的な「仲間集め」を広げる取り組みは、組織づくりに悩む多くの企業様にとって非常に参考になるのではないでしょうか。
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