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2023.12.15更新

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三菱UFJ信託銀行の持続可能な採用マーケティング──新卒内定辞退者とつながり続け、第二新卒でのキャリア採用を推進

三菱UFJ信託銀行様のMyTalent導入事例

三菱UFJフィナンシャル・グループの中核を担う信託銀行として、プライベートバンキング業務や不動産の売買仲介業務、株式の名義書換業務などの事業を展開する三菱UFJ信託銀行株式会社様。近年は「信託×デジタル」による新規ビジネスにも積極的に取り組んでいらっしゃいます。

同社が現在進めているのは、新卒内定辞退者と継続的に関係性を築き、第二新卒などの転職タイミングでの採用を図るといった先進的な採用マーケティングです。採用マーケティングをより推進するために、MyTalentを導入いただいています。

今回、人事部 採用・キャリアグループ 課長(※取材当時) 赤堀 文彦様と、上級調査役( ※取材当時) 金子 怜子様に、同社の採用方針と、MyTalent導入の背景や期待、そして採用マーケティングについてお話を伺いました。

三菱UFJ信託銀行株式会社

従業員数:6,190人(2022年3月末現在)
事業概要:リテール業務、不動産業務、資産金融業務、証券代行業務、受託財産業務、市場業務、システム業務
人事部 採用・キャリアグループ 課長 赤堀 文彦 氏
人事部 採用・キャリアグループ 上級調査役 金子 怜子 氏
※取材当時

変革期の金融業界で、信託×デジタルにより新たなソリューションを創造する

まずは、貴社の事業内容についてお聞かせください。

赤堀氏:

三菱UFJ信託銀行は「『安心・豊かな社会』を創り出す信託銀行」をコーポレートメッセージとしています。事業セグメントは7つで、リテール、不動産、資産金融、証券代行、受託財産、市場、システムです。一般的な銀行業務では主にお金を扱いますが、信託銀行の場合はお金を含めた財産権のあるものをすべて取り扱うことができます。たとえば、土地や建物などの不動産、株式などの有価証券等です。また、個人のデータ(パーソナルデータ)を管理し、個人の意思に基づいてデータを利活用する事業も行っています。

金子氏:

当社の強みは社会課題に対してコンサルティングとソリューションを提供できることです。最近では、信託機能とデジタルを掛け合わせて、新たなソリューションを提供する取り組みを進めています。これまで個人で投資できるのは株式や債券でしたが、旅館などの大型不動産や航空機などにも広げています。いずれはロケットや人工衛星などにも個人投資家が投資できるようにしていきたいですね。変革期を迎える金融業界の中で、世の中の変化への感度を高く持ち、新たなことに挑戦する姿勢も当社の特徴です。

続いて、新卒採用の目標と方針をお伺いできますか。

赤堀氏:

年度により変わりますが、だいたい新卒採用は200名前後です。

採用方針としては、当社の経営理念「Fiduciary Duty」に合致した人材を求めています。「Fiduciary」とは相手から信頼を託され、その人のために専門性の高いサービスを提供する人のことです。私たちはお客さまの大切な資産をお預かりしますので、専門性・人間性・考えて行動する力を兼ね備えた人材であることが求められます。この理念に共感できる方と、一緒に働きたいと考えています。

今回、過去の新卒内定辞退者にアプローチして、第二新卒としての採用を促進する取り組みをスタートしました。第二新卒においても、求める人物像は同じですね。第二新卒の方には、社会人として得られた気付きや経験を活かして活躍していただきたいと思います。新卒で入社した会社がイメージと違ったという方にも、ぜひ応募いただきたいですね。当社では7つの事業がありますが業務内容がそれぞれ異なるため、キャリアアップの意識を持つ方にもさまざまな機会を提供できるはずです。

金子さんは第二新卒で三菱UFJ信託銀行に入社されていますよね。

金子氏:

はい。新卒では生命保険会社に入社して、法人と個人向けの営業を担当しており、入社3年目で当社に転職しました。新卒での就活時との違いは、自分にとって何が大事なのか、どのような軸で働いていきたいのかを明確にして転職活動ができたことです。実際に働いた経験から会社に求めることも見えてくるため、より自分が何を求めているのか、何を成し遂げたいのか明確になったという第二新卒の方は多いはずです。ぜひ、ご自身の経験を踏まえて新たな経験をしたい方にチャレンジしていただきたいですね。

内定辞退者と継続的にコミュニケーションを取り、第二新卒での採用を図る

これまでの採用手法やその課題、そして内定辞退者に対する取り組みを始めた背景を教えてください。

赤堀氏:

新卒は基本的に一括採用のため、人事部で採用イベントやインターンシップを通じて母集団形成を行い、そこから選考を進めていきます。今後は新卒でもスカウトや人材紹介会社の活用を検討しています。

キャリア採用では人材紹介会社がメインですが、課題は工数をかけて多くの方にお会いしても、本当にマッチする方は決して多くなく、費用対効果の観点から採用手法を再考する時期に来ているのではないかと思っています。

一方、新卒採用時に内定辞退をした方は、もともと当社に興味を持って選考を受けてくださった方です。そのため、マッチング度や費用対効果は高いと思います。そのような方々が第二新卒で転職を考えているのであれば、アプローチしない手はないと思います。

金子氏:

学生にとって信託銀行の仕事はイメージしにくく、内定辞退につながりやすいことも課題ですね。就活で金融業界を受ける中で「信託銀行」という存在を初めて知るものの、深く理解をしないうちに他社に決めてしまったという方も一定数いらっしゃると思います。そうした方々と「内定辞退になったから終わり」ではなく、継続的にコミュニケーションを取ることでつながりを持ち続ける必要があると考え、この取り組みを始めました。

採用マーケティングを推進するうえで、なぜMyTalentを導入したのでしょうか。

赤堀氏:

システム面と人的支援面の2つ理由があります。

まずシステム面では、私たちがもともと利用している採用管理システムとMyTalentで連携ができることが、大きな決め手となりました。また、新たなサービスを入れたとしても、私たちの工数が増大してしまうと本末転倒です。MyTalentには人的支援があり伴走してくださることから、信頼できると感じました。

金子氏:

私たちだけでは、過去内定辞退者の方をどのように惹きつけていくのか、ノウハウがありません。TalentXさんは採用マーケティングのナレッジをたくさんお持ちのため、頼りになると思いました。

前職の生命保険会社時代に感じていたことですが、保険商品って「今は不要かな」と思ったとしても、その方に合った有用な情報をご提供し続けてつながりを保つことで、ライフイベントなど大きな転機で加入いただくことが多いと感じました。過去の内定辞退者も同じだと思います。新卒では辞退したとしても、その後も関わりを持ち続けることで「転職したい」という時に真っ先に思い出してもらえるかもしれません。だからこそ、どのようにアプローチをすればマイナスの印象を与えず興味を持っていただけるか、ぜひノウハウを吸収したいです。

これまでの候補者と継続的な関係性を築くことで、効率的でマッチング度の高い採用を目指す

これから、MyTalentをどのように活用していきたいですか。

赤堀氏:

まずは、過去の内定辞退者に向けたアプローチの仕組みづくりを一緒に進めていきたいですね。私たちにとって初めての試みだからこそ、どのようなタイミング・発信する情報が効果的なのか、どんなイベントを開催すると良いのかなど、ぜひアドバイスをいただきながら考えていきたいと思います。

金子氏:

最近は、就職活動のトレンドも大きく変化しつつありますよね。大学独自に開催するセミナーにはそもそも参加しない学生も増えてきていますし、媒体に登録せずSNSやオープンチャット主体で情報収集をするなど、少し前には考えられなかったような状況に私たちも戸惑っています。とはいえ、現場で働く社員の声を聞きたいというニーズが多いことも事実です。TalentXさんには、そうした最近のトレンドや、リアルな姿をどのように伝えるといいのかも含めて、アドバイスをいただきたいと思います。

今後、タレントプール採用をキャリア採用全般に展開していくご予定ですか。

赤堀氏:

そうですね。当社ではキャリア採用もまだまだアナログな運営をしています。キャリア採用でも採用管理システムの導入を検討していますが、理想は1つのシステムで一元管理することです。

現在、新卒採用も変化しています。これまでのような一括採用ではなく、キャリア採用と同じように各部門・事業のニーズに基づいた採用になっていくでしょう。人事制度もこれまでのメンバーシップ型からジョブ型へ転換している企業が増えてきています。そうした潮流を踏まえると、新卒・キャリアと区切るものではなく、会社と働く人がシームレスにつながり続けることが理想だと考えています。長期的な関係を維持することにより、効率的かつマッチング度の高い採用が実現できるのではないでしょうか。

最後に、今後の採用マーケティングにおける展望を教えてください。

赤堀氏:

採用にはさまざまな手法があり、どんどん新しいものが出てきています。しかし使いこなせないと意味がありません。まずは採用において人事部だけではなく、各部門・事業を巻き込みながら全社で一緒に採用に向き合う必要があると感じています。人事部は採用のマスの話はできますが、業務の詳細やリアルな姿に関しては、やはり実際に業務に携わっている現場の人たちでなければ語ることができません。だからこそ現場と協力しながら、より多くの方に当社の魅力に気付き、選んでいただきたいと考えています。

また、過去の内定辞退者や元社員の方々との接点を継続して持ち続けることが、これからの時代に必要な採用の在り方だと感じています。タレントプールやアルムナイネットワークを通じて、持続可能な採用を目指していきたいですね。

編集後記

変革期にある金融業界において、優秀な人材の確保は重要な課題です。そうした中で、一度内定辞退となった人材と継続的な関係性を保ち、その人材が転職を検討した時に真っ先に想起される存在となることは、有効な採用マーケティングの手法です。「MyTalent」では、既存の採用管理システムとの連携機能はもちろん、豊富なノウハウにもとづく伴走支援も提供しています。

内定辞退者のナーチャリングや採用マーケティングの推進をお考えの方は、TalentXにぜひお声掛けください。

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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