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2024.04.16更新

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アルムナイとは?アルムナイ採用が注目される背景から導入事例までを解説

アルムナイとはTOPイメージ

アルムナイ(alumni)は、「卒業生」「同窓生」という意味の英語です。企業の人事用語として使用される場合には、自社の元社員で退職者(OG、OG)のことを指し、元社員を再度雇用することをアルムナイ採用といいます。この記事では元社員を再度採用するアルムナイ採用が導入される背景や目的、導入事例までを解説します。

「アルムナイ」目次

  • アルムナイ・アルムナイ採用とは?
  • アルムナイ・アルムナイ採用が注目されている理由
  • アルムナイ・アルムナイ採用を導入するメリット
  • アルムナイ・アルムナイ採用の上手な活用方法
  • アルムナイ・アルムナイ採用に取り組んでいる企業事例
  • アルムナイ・アルムナイ採用を導入して、優秀な人材を再雇用しよう!

企業にとって即戦力になる人材は、喉から手が出るほどほしいもの。しかし、「具体的にどのような方法で確保すればいいか分からない」という人事担当者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、自社の退職者を再雇用する「アルムナイ採用」に焦点を当て、概要や特徴、メリットなどについてご紹介します。

下記リンクからダウンロードいただける資料では、アルムナイ採用が注目される背景、アルムナイ採用の意義、運用時のポイントだけでなく、企業の採用課題や目的に合わせたアルムナイ採用のためのソリューションを紹介しています。
アルムナイとの関係構築には複雑な要素が関係し、企業によって最適解は様々です。「人材データベース」としての管理運用が有効なケースもあれば、「人のつながり」を活用した取り組みが有効な場合もあり、本資料によって採用課題や目的に応じた施策を検討することが可能です。

アルムナイのすすめ

ダウンロードはこちら

アルムナイ・アルムナイ採用とは?

そもそも「アルムナイ」という言葉の意味をご存じでしょうか。

アルムナイ(alumni)とは、卒業生や同窓生、校友という意味を持つ言葉で、転じて企業の退職者を指します。人的資本経営の考えにもとづき退職者を自社の資産として捉える企業が増加する中で、アルムナイの活用も盛んに行われるようになりました。

アルムナイ人材を活用する目的は「採用」「自社のブランド確立」「ビジネス連携」と様々です。元社員であるアルムナイを再度雇用するアルムナイ採用は、人事戦略のひとつとして多くの企業で重宝されています。

アルムナイ採用の概要・特徴

アルムナイ採用とは、何らかの理由で自社を退職した人を再雇用する採用手法のことです。

アルムナイ採用の特徴は、過去自社で活躍していた人材や、自社の文化や理念を理解した人材が戻ってくることです。即戦力人材をミスマッチなく採用することが期待できる採用チャネルとして注目されています。

そんなアルムナイ制度の要素を取り入れている企業は多く、そのきっかけは、退職者本人から直接応募があったり、在籍中の社員による推薦だったりとさまざま。

実際に退職者を再雇用した理由には、「即戦力を求めていた」「人となりが分かっているから安心」といった声が多いことから、企業がアルムナイ採用に寄せる期待は極めて高いことが分かります。

アルムナイ採用と似た制度に「カムバック制度」「出戻り制度」「ジョブ・リターン」がありますが、これらは意味合いが異なります。

アルムナイ採用が家庭の事情だけでなく、他社への転職、起業など、さまざまな理由で退職した人を再雇用する制度であるのに対し、既存の制度は結婚や出産、育児、介護など、個人的な事情で退職した人を再雇用することが主な目的であり、転職の意味合いで使われることはあまりありません。アルムナイ採用の場合、自社を退職した後もビジネスシーンで活躍していた人材を再雇用できる可能性が高いため、即戦力の確保という点においては非常に有効といえます。

アルムナイ・アルムナイ採用が注目されている理由

アルムナイ採用が注目されている理由は、「採用市場」「人材に対する考え方の変化」が関係しています。

採用市場トレンド

総務省「労働力調査年報」および国立社会保障・人口問題研究所が発表している「日本の将来推計人口」によると、2020年には6,404万人いた労働人口は減少を続け、2065年には4,000万人を切ることが予想されています。

出典:「少子高齢化で労働力人口は4割減」図表2労働力人口と労働力率の見通し/みずほインサイト
https://www.mizuho-rt.co.jp/publication/mhri/research/pdf/insight/pl170531.pdf

その一方で、企業による採用熱は高まっています。コロナ禍で一時的に低下したものの、近年では求人数は増加の一途をたどり、有効求人倍率は右肩上がりの状態となっています。
そうした中で、実際に人材紹介会社などに登録して転職活動をおこなう「転職顕在層」のみでは採用目標を満たすことが難しくなっており、「転職潜在層」であるアルムナイに目を向ける企業が増加しています。

人的資本経営

前記した通り、近年では人材を資本と捉えて企業価値の向上につなげる、人的資本経営の考え方が広まっています。その一環として、アルムナイも自社の資産だと捉える価値観も普及しています。

例えば人的資本経営の指針として経済産業省が作成した「伊藤レポート2.0」でも、アルムナイ人材を「自律的なキャリア意識を持つ人材」「目的意識が明確な人材」として取り上げています。

アルムナイ・アルムナイ採用を導入するメリット

では、アルムナイ採用を導入した場合どのようなメリットを得られるのでしょうか。アルムナイ採用によって得られる4つのメリットをご紹介します。

転職潜在層から人材を獲得できる

アルムナイ人材と適切につながり続けることで、その人材がいざ転職活動をおこなう際には、自社を転職候補先として第一想起してくれることが期待できます。

人材の採用や育成コストを削減できる

アルムナイ採用を導入した場合、基本的に退職者本人から応募があったり、アルムナイ社員と繋がっている在籍中の社員から推薦があったりするので、求人媒体を活用するなどして募集をかける必要がありません。また、アルムナイで採用した人材は既に自社のカルチャーや働き方を把握し、短期的に成果の創出を見込める人材がほとんどです。それによりアルムナイ採用の場合には、採用や育成にかけるコストを大幅に削減することができます。

自社にマッチした即戦力を確保できる

厚生労働省による「平成30年雇用動向調査結果」によると日本企業の平均離職率は11.3%で離職者数は約415万人に上ります。(一般労働者)
従業員規模が大きければ大きい企業ほど、アルムナイは無視できない数値になっているのではないでしょうか。また、かつて自社で活躍していた人材のうち、他社でスキルや経験を積んできた人材となればマッチング率も非常に高く、即戦力の人材採用手法として、このアルムナイ採用を採用チャネルとして活用しない手はありません。

従業員体験(EX)の向上につながる

社内の雰囲気がよくなることを期待できる、という点もアルムナイ採用を導入するメリットのひとつ。「一度退職してもまた戻りたいと思える会社」と在籍中の社員に印象づけることができるため、従業員エンゲージメントの向上にも作用するのです。

さらに一度外の組織に出た経験や知識を取り込み、再就職した社員が自社にその知見を持ち帰ってきてくれたり、社内に新しい風を巻き起こしてくれることでさらに組織が活性化するかもしれません。SNSなどを通じて拡散されれば、企業のイメージアップも期待できます。

アルムナイ・アルムナイ採用の上手な活用方法

それではどのようにアルムナイ採用を推進すればいいのでしょうか。こちらでは、アルムナイ採用制度を導入し活用するためのポイントをご紹介していきます。

定期的に交流をもてる仕組みを作る

離職した企業に対する出戻り意欲などのポジティブな意識(アルムナイ意識)を高めるためには、定期的な交流を重ねて関係を維持し続けることが重要です。
パーソル総合研究所「コーポレート・アルムナイ(企業同窓生)に関する定量調査」によると、離職から時間が経過してもアルムナイ意識が低下することはなく、それよりも「接点回数」がアルムナイ意識に関係するというデータが出ています。

イグジットマネジメントに目を向ける

アルムナイ採用を上手に活用するためには、「イグジットマネジメント(雇用における出口管理)」に注力することも大切です。イグジットマネジメントとは、その円満退職を実現するために役立てられる計画・管理法です。アルムナイ採用で退職者を再雇用し、その後活躍してもらうためには、そもそも円満退職をしていなければなりません。

アルムナイ採用を制度化し退職者を受け入れる体制を整える

アルムナイ採用を導入するうえで、企業の体制を整え、制度化することは重要なポイントです。

退職社員への連絡手段がなければ、退職後にコミュニケーションが取れなくなってしまうことは課題の一つでしょう。また退職者もそもそもアルムナイ制度の存在を知らない、興味があっても情報を受け取る手段がないといったことも想定されます。そのような機会損失を起こさないためにアルムナイの制度をきちんと設計し、退職者のためのコミュニケーションプラットフォームの整備や、退職時にはアルムナイ制度の存在を落とし込みプラットフォームに登録を促すなどフローを明確にしましょう。

雇用形態に多様性をもたせる

「後々、自分の会社を立ち上げたいと思っている」「フルタイムでは働けない」など、退職者一人ひとりに個性があるため、アルムナイ採用を導入する際は雇用形態のバリエーションを増やしておくことも大切です。自社にとってデメリットにならない程度にバリエーションを増やすことで、双方にとって満足度の高い人材採用を実現することができます。

アルムナイ・アルムナイ採用に取り組んでいる企業事例

実際にアルムナイ採用制度を導入し、アルムナイ採用の成果を上げている企業の成功事例をご紹介します

アルムナイ採用の成功事例① 株式会社日立製作所

日立製作所では現在、ジョブ型人財マネジメントへの転換を進めており、経験者採用を拡大しています。その中で採用競争の激化もあり、アルムナイ等を対象にしたタレントプールを活用した採用に力を入れています。
登録した方からの採用も生まれているという、日立製作所の採用マーケティング詳細はこちらからご覧いただけます。

人的資本を最大化する日立製作所の採用マーケティング──アルムナイ採用・キャリア登録で転職潜在層にアプローチ
https://mytalent.jp/lab/case_hitachi/

アルムナイ採用の成功事例② ほくほくフィナンシャルグループ

北陸銀行、北海道銀行を傘下に持つほくほくフィナンシャルグループは、中長期的な母集団形成という課題を解決する抜本的な採用方法の一つとして、アルムナイ採用を行っています。さらにアルムナイ採用制度や登録フォームの設置といったアルムナイネットワーク立ち上げだけに留まらず、首都圏近郊に住むアルムナイ人材と交流を図るため、東京でアルムナイイベントを実施しています。

ほくほくフィナンシャルグループ初のアルムナイイベントレポート──タレントプール構築でこれまでのつながりを“資産”にする
https://mytalent.jp/lab/case_hokuhoku-fg2/

アルムナイ・アルムナイ採用を導入して、優秀な人材を再雇用しよう!

アルムナイ採用は多くの企業から注目を集めています。

「即戦力になる人材がほしい」「採用コストを削減したい」と考えている企業や人事担当者は、ぜひこの機会に、アルムナイ採用の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

下記リンクからダウンロードいただける資料では、アルムナイ採用が注目される背景、アルムナイ採用の意義、運用時のポイントだけでなく、企業の採用課題や目的に合わせたアルムナイ採用のためのソリューションを紹介しています。
アルムナイとの関係構築には複雑な要素が関係し、企業によって最適解は様々です。「人材データベース」としての管理運用が有効なケースもあれば、「人のつながり」を活用した取り組みが有効な場合もあり、本資料によって採用課題や目的に応じた施策を検討することが可能です。

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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