「求人広告を掲載しているのに応募が集まらない」「閲覧数はあるのに応募につながらない」「応募は来るものの、求めている人材とは合わない」。求人広告の効果が出ないとき、このような悩みを抱える採用担当者は少なくありません。
求人広告の効果を改善するには、まず「露出(PV)」「クリック(CTR)」「応募(CVR)」「選考通過(歩留まり)」のどこに課題があるのかを切り分けることが重要です。そのうえで、タイトル・求人票(JD)・写真などを見直すことで、応募率や選考通過率の改善につなげられます。
応募が少ないからといって、すぐに求人票を書き直せばよいとは限りません。求人が十分に見られていないのか、タイトルを見てもクリックされていないのか、求人票を読んでも応募する理由が伝わっていないのかによって、改善すべきポイントは異なります。
本記事では、求人広告の効果が出ない原因をPV・CTR・CVR・選考歩留まりの観点から整理し、タイトル・求人票・写真を改善する具体的な方法を解説します。さらに、求人広告で得た候補者との接点を一度きりで終わらせず、将来の採用につなげるタレントプールの考え方も紹介します。
目次|求人広告の効果を最大化する
- なぜ求人広告の効果が出ないのか?成果を阻む「3つのボトルネック」
- 求人広告の応募率を高めるには「閲覧から応募まで」の導線設計が重要
- 応募率を高める「求人タイトル」の最適化
- 読者を離脱させない「求人票(JD)」の書き方
- クリック率と応募率を高める「写真・画像」の選び方
- 求人広告の改善だけでは限界がある理由
- 求人広告の応募者を「資産」に変えるタレントプールという発想
- 求人広告の効果を最大化し、採用CXを高めるプラットフォーム「MyTalent」
- まとめ
なぜ求人広告の効果が出ないのか?成果を阻む「3つのボトルネック」
求人広告を出しても応募が集まらないとき、すぐに原稿を書き換えるのではなく、まず応募までの導線を確認することが重要です。どこで離脱が起きているかによって、必要な対策が異なるためです。まずは「見られていない」「応募されていない」「選考につながっていない」のどこに課題があるのかを、PV・CVR・歩留まりの3つの切り口から整理しましょう。
【PV】そもそも求職者に見られていない
求人広告の効果を改善するとき、最初に確認したいのがPVです。どれだけ求人票の内容を丁寧に作り込んでも、求職者の目に触れなければ応募にはつながりません。PVが伸びていない場合は、求人原稿の細かな表現よりも、まず露出そのものを確認する必要があります。原因として考えられるのは、次のような点です。
- 求める人材が利用している媒体と掲載先が合っていない
- 求人が検索される条件と職種名がずれている
- 掲載枠や露出機会(オプション・上位表示)が不足している
- 募集対象を狭く設定しすぎている
- 求人タイトルから仕事内容が伝わりにくい
特に注意したいのが、「求人広告の効果が低い」ことと「求人票の内容を改善すること」を、同じ問題として扱わないことです。PVが少ない段階では、求人票をどれだけ改善しても、その内容を見てもらえる機会そのものは増えません。まずは自社の求人がどの程度表示されているのかを確認し、そのうえで露出やタイトル、ターゲット設定を見直すことが優先されます。
【CVR】見られているのに応募されない
求人が一定数閲覧されているにもかかわらず応募につながらない場合は、詳細ページを読んだ求職者が離脱している可能性があります。この段階で起こりやすいのが、「求人情報は書いてあるものの、応募する理由が伝わっていない」という状態です。
例えば「法人営業を担当していただきます」「チームで業務を進めます」「経験に応じて業務をお任せします」といった表現だけでは、仕事内容の概要は分かっても、「自分が入社したら何をするのか」までは想像しにくいでしょう。また、給与や勤務条件が曖昧だったり、必須条件が過度に多かったりすると、応募前に候補者が「自分には難しそう」と判断することもあります。写真も同様で、職場の雰囲気を伝えたいからといって実際の職場とはかけ離れたイメージ写真を掲載すると、候補者が知りたい情報との間にギャップを生む原因となります。
なお、PVは一定数あるのにクリック率が低い場合は、一覧画面の時点で興味を引けていない可能性が高く、詳細ページの改善よりも先にタイトルや訴求ポイントの見直しを優先したほうが効率的なケースもあります。「何が書いてあるか」だけでなく、「候補者が応募を判断するために必要な情報が揃っているか」という視点で求人票を見直すことが重要です。
【歩留まり】応募は来るが選考が進まない
応募数が増えても、採用につながらなければ求人広告の成果が十分に出ているとはいえません。応募後の書類選考や面接で対象外となる人が多い場合は、求人広告の訴求と求める人物像がずれている可能性があります。例えば「未経験歓迎」と大きく打ち出している一方で、実際には専門的な経験を重視している場合、応募数は増えてもミスマッチが起きやすくなります。
また、応募後の初動も重要です。応募した後に長期間連絡がない、次の選考について十分な説明がないといった状態では、候補者が別企業の選考へ進んでしまう可能性があります。求人広告の改善では応募数だけを見るのではなく、「応募→書類選考→面接→内定→承諾」という一連の流れを確認することが欠かせません。こうした課題の切り分けには、PV・CVRを段階ごとに可視化する管理シートを活用すると、原因の特定がスムーズになります。
求人広告の応募率を高めるには「閲覧から応募まで」の導線設計が重要
求人広告では、求人票を開く前に「自分に合いそうか」「読んでみたいか」を判断されます。そのため、応募率を改善するには本文だけでなく、一覧画面で目に入るタイトルやキャッチコピー、写真まで一体として設計することが重要です。候補者が求人を認知してから応募を決めるまでの流れを理解し、各段階に応じて改善していきましょう。
求職者の閲覧行動を前提に求人広告を設計する
スマートフォンでの求人閲覧が一般的になったことで、求職者が1件あたりの求人に費やす時間は短くなる傾向にあります。特に複数の求人を比較している場合、候補者は一覧画面に表示された情報を見ながら、自分に合いそうな求人を絞り込んでいきます。そのため、最初に確認される情報(一覧画面)と、詳細ページで確認される情報を分けて考える必要があります。
一覧画面では、職種名や勤務地、給与などの基本条件に加えて、「自分に関係がありそうか」を判断できる情報が重要になります。詳細ページを開いた後は、仕事内容や条件、職場環境、応募要件などを確認し、「実際に応募してもよさそうか」を判断します。求人広告の改善では、目に留まる→詳細を見る→内容を理解する→不安が解消される→応募するという心理的な流れを意識し、どこか一つだけでなく前後の導線までつなげて設計することが重要です。
タイトル・キャッチ・写真は「1つの意思決定材料」として機能する
タイトル・キャッチコピー・写真は、それぞれ独立した要素ではなく、求職者が「この求人を詳しく見てみよう」と判断するための1つの意思決定の材料として機能しています。例えばタイトルで「法人営業」とだけ書かれているのに、写真ではエンジニアが働いている様子が掲載されていると、候補者は情報を整理しづらくなります。一方、「法人営業|既存顧客中心・提案型営業」というタイトルに対して、実際の営業メンバーが顧客と打ち合わせしている写真を掲載すれば、仕事内容をイメージしやすくなります。
ここで大切なのは情報量を増やすことではなく、候補者が短時間で「これは自分向けの求人だ」と判断できる一貫性をつくることです。そのためには、原稿を作成する段階で「誰に、何を、どの順番で伝えるか」を先に決めておくことが有効です。個別の要素から作り始めるのではなく、全体の設計図を先に描くことで、ちぐはぐな印象を防ぎやすくなります。次章からは、この3要素をそれぞれどのように最適化すべきかを具体的に解説します。
【即効性】応募率を高める「求人タイトル」の最適化
求人タイトルは、候補者が求人をクリックする前に確認する重要な情報です。同じ職種を募集していても、職種名や仕事内容の伝え方によって、求人の内容が伝わる速さは変わります。ここでは「具体性」と「ベネフィット」を両立させるタイトルの作り方と、クリックにつながりにくいタイトルの特徴を解説します。
「職種名×ベネフィット」で記載する
求人タイトルの基本は、まず「何の仕事なのか」が明確に分かることです。奇をてらった表現よりも、一般的に使われる職種名を軸にしたほうが、候補者が仕事内容を理解しやすくなります。
有効なのは、職種名に加えて「働き方」「対象顧客」「特徴的な条件」など、求職者が知りたい情報を1つ添えることです。例えば「法人営業(既存顧客中心・土日休み)」のように、業務の特徴と働きやすさを示す情報を組み合わせることで、条件面から求人を探している求職者との接点が生まれやすくなります。ただし詰め込みすぎるとかえって読みづらくなるため、「誰向けの、どのような仕事なのか」を最初に理解できるようにし、その後に差別化要素を加えると整理しやすくなります。
ターゲットの心を掴むキャッチコピーの黄金パターン
職種名だけでは伝えきれない魅力は、キャッチコピーで補うことが有効です。効果的なキャッチコピーには、いくつか共通するパターンがあります。1つは「数字による具体化」で、平均残業時間や有給取得率など、定量的な情報を示すことで説得力が増します。もう1つは「悩みへの共感」で、求職者が抱えていそうな不安や希望に触れることで、自分ごととして受け止めてもらいやすくなります。
企業側が伝えたい魅力ではなく、ターゲットが仕事を選ぶ際に重視するポイントを考えることも重要です。同じ営業職でも、裁量を持って働きたい人、安定した顧客基盤を求める人、キャリアアップを重視する人では、反応しやすい情報が異なります。「働きやすい職場です」といった抽象的な表現より、「既存顧客への提案が中心。新規開拓より顧客との関係構築を重視」のように仕事の特徴が分かる表現に変えるほうが、ターゲットとの接点を作りやすくなります。キャッチコピーを考えるときは、ターゲットの特徴→求人の魅力→具体的な事実という順番で整理すると、抽象的な表現を減らせます。
スマホ表示(ファーストビュー)を意識した文字数と配置
求人媒体の多くは、スマートフォンでの一覧表示においてタイトルが途中で見切れてしまう仕様になっています。重要な情報を後半に配置してしまうと、求職者の目に触れる前に切れてしまう可能性があります。伝えたい情報の優先順位を、次のように整理しておきましょう。
- 職種名
- 仕事内容の特徴
- ターゲットにとって重要な魅力
- 条件面の特徴
特に最初に置く言葉は、「何の求人なのか」が分かる内容にすることが基本です。また、記号や絵文字を過剰に使用すると、かえって視認性が下がったり媒体の審査で修正が必要になったりする場合があるため、必要最小限にとどめます。なお、タイトルに含める言葉は実際の求人内容と一致している必要があります。クリックを増やすことだけを目的に、仕事内容と関係のない強い訴求を入れると、クリック後の離脱やミスマッチにつながる可能性があります。
読者を離脱させない「求人票(JD)」の書き方
求人タイトルで興味を持ってもらえても、求人票を読んだ段階で仕事内容や条件が分からなければ、応募にはつながりにくくなります。求人票で重要なのは情報を増やすことではなく、候補者が応募を判断するために必要な情報を具体的に伝えることです。
働く姿が目に浮かぶ「仕事内容」
仕事内容は、「入社後にどのように仕事を進めるのか」まで具体化すると伝わりやすくなります。例えば「法人顧客への営業活動を担当」と記載するだけでは具体的なイメージが湧きにくいところを、「既存顧客を中心に定期訪問し、採用課題をヒアリングしたうえで自社サービスを提案します。入社後は既存顧客の引き継ぎからスタートし、先輩社員との同行を通じて業務を習得します」と表現すると、仕事内容だけでなく顧客との関わり方や入社後の立ち上がりまで想像できます。
仕事内容を書くときは、「何をするか」に加えて、誰と仕事をするのか、どのような顧客を担当するのか、入社後は何から始めるのか、どのような成果を期待されるのかまで整理すると、候補者が働く姿を想像しやすくなります。さらに、独り立ちまでにどの程度の期間を要するのかといった情報を添えることで、未経験からの転職を検討している求職者にとっても応募のハードルが下がりやすくなります。
応募のハードルを下げる「必須条件」と「歓迎条件」の切り分け
応募条件は採用したい人物像を明確にするために重要ですが、条件を増やしすぎると「自分は対象外かもしれない」と判断される可能性があります。本当に選考上必要な条件は必須条件として明示し、それがなくても選考対象になり得る経験は歓迎条件として分けます。例えば次のように整理すると、候補者は自分が応募条件を満たしているか判断しやすくなります。
- 必須条件:法人営業の経験/基本的なPC操作
- 歓迎条件:SaaS業界での営業経験/採用・人事領域への知識
ただし、単純に必須条件を減らせばよいわけではありません。採用後に必要なスキルまで曖昧にすると、応募者と企業双方の認識にずれが生じる可能性があります。「採用上本当に必要な条件は何か」を採用現場と確認したうえで整理することが重要です。
給与・待遇・働き方の「透明性」によって信頼を生む
給与や働き方に関する情報は、候補者が応募を判断する重要な材料です。「経験・能力を考慮して決定」とだけ書くのではなく、提示できる範囲や評価の考え方を説明できると、応募前の不安を減らしやすくなります。同様に、勤務時間・休日・リモートワークの可否・残業の考え方・福利厚生・評価制度・入社後の研修なども、実際の働き方をイメージするための情報です。
求人票で重要なのは、自社をよく見せるために都合のよい情報だけを掲載することではなく、候補者が入社後の働き方を具体的に想像できるよう判断材料を揃えることです。特に、面接段階になって初めて条件の詳細を伝える形にすると、求職者が「事前に聞いていた話と違う」と感じ、内定辞退につながる可能性もあるため、求人票の時点でできる限り具体的に記載しておくことが望ましいといえます。こうした透明性は、結果的にミスマッチの抑制にもつながります。
クリック率と応募率を高める「写真・画像」の選び方
求人広告では、文章だけでなく写真も候補者の判断材料になります。特に職場の雰囲気や社員同士の関係性など、文章だけでは伝えにくい情報を補足できる点が写真の役割です。大切なのは、見栄えのよい写真を選ぶことではなく、候補者が実際に働く姿を具体的にイメージできる写真を選ぶことです。
素材サイトのストック写真は会社の実態に近いものを選定する
ストック写真がすべて悪いわけではありません。ただし、実際の職場とは異なる人物や環境を使った写真では、候補者が知りたい「この会社のリアル」が伝わりにくくなります。オフィスワークの求人なのに、実際には存在しない会議室やモデル社員の写真を使っていると、写真と求人票の内容に一貫性がなくなる可能性があります。
採用広告では、写真そのものの美しさよりも「求人内容との一致」が重要です。可能であれば、実際に働く社員やオフィス、業務風景、チームで仕事をしている様子、使用している設備などを掲載し、候補者が入社後の働き方を具体的にイメージできる情報を増やしましょう。
求職者が最も見たい「一緒に働くメンバー」と「作業環境」
写真を選ぶときは、「会社を紹介する写真」ではなく「働く人が判断するための写真」と考えると選びやすくなります。会社の外観だけでは職場の雰囲気までは分かりませんが、実際のメンバーが仕事をしている様子や、日常的に使っているスペースを掲載すれば、働く環境を想像するための材料になります。
社員の写真を掲載する場合も、実際の業務風景を取り入れることで、仕事内容とのつながりが生まれます。単に「会社の雰囲気」を伝えるだけでなく、「ここでどのように働くのか」をイメージできる情報を盛り込むことがポイントです。撮影が難しい場合は、社員の1日のスケジュールをイラストや図で示すなど、写真以外の手段で職場の雰囲気や働き方を補足する方法も選択肢になります。
モバイル端末での見やすさを踏まえた構図選び
求人閲覧の多くがスマートフォン経由で行われる現状を踏まえると、写真は小さい画面でも情報が伝わる構図にすることが重要です。人物が小さく写りすぎている、背景情報が多すぎて視線が分散するといった写真は、限られた画面サイズの中では意図が伝わりにくくなります。写真を掲載する前に、次の点を確認しましょう。
- スマートフォンで見たときに人物が小さくなりすぎていないか
- 重要な対象が端に寄っていないか
- 暗すぎたり情報量が多すぎたりしないか
- 求人タイトルや本文と内容が一致しているか
求人広告の改善だけでは限界がある理由
ここまでの改善策を実行すれば、短期的な応募率の向上が期待できます。一方で、求人広告という手法には、原稿を改善するだけでは解決しにくい課題もあります。
採用競合の激化により「広告費をかけ続ける採用」は持続しにくい
採用競合が激化する中、求人広告の掲載枠やオプションを利用する企業は増加しており、一部の職種や地域では掲載費用が上昇する傾向にあります。原稿の改善によって一定の効果が得られたとしても、露出を維持するためには継続的な広告出稿が前提となるため、採用人数が増えるほど広告費への依存度が高まりやすくなります。特に採用予算が限られる中小・ベンチャー企業では、応募単価の上昇がそのまま採用計画の遅延に直結しやすく、原稿の改善だけで対応し続けるには限界があると考えられます。求人広告の原稿を改善することは重要ですが、それだけでは「採用のたびに母集団をゼロから作り直す」という構造そのものは変わりません。
掲載終了後に候補者との接点を活かしにくい求人広告の課題
求人広告には掲載期間があり、その期間が終了すれば同じ広告から新しい候補者を獲得することはできません。もちろん広告そのものに価値がないわけではなく、問題は広告によって得られた候補者情報や接点を、その後の採用活動に活かせているかという点です。年間を通じて複数回の採用を行う企業の場合、この「掛け捨て」が繰り返されることで、採用活動全体で見た総コストが積み上がりやすくなります。1回あたりの原稿改善に注力するだけでなく、採用活動を年単位・複数ポジション単位で捉え、接点をどう継続的に活用するかという視点を持つことが、コスト構造そのものを見直すきっかけになります。
応募者を採用につなげきれない「歩留まり」の課題
求人広告経由の応募者のうち、実際に採用に至るのは一部にとどまることが一般的です。書類選考や面接で見送りとなった候補者、あるいは選考の途中で辞退した候補者は、その時点で企業との接点を失ってしまいます。しかし、こうした候補者が「自社に興味がなかった」とは限りません。現時点では経験が足りなかった、希望する入社時期が合わなかった、募集ポジションと経験が合わなかったなど、タイミングや条件が合わなかっただけで、将来的には自社に合う人材である可能性も十分に考えられます。
実際に、選考時点ではポジションに合わなかった候補者が、半年後・1年後に別のポジションであれば適性が高いというケースも珍しくありません。しかし、こうした候補者情報が担当者の記憶やメールボックスに埋もれてしまうと、再びアプローチする機会そのものが失われてしまいます。もちろん、候補者の意向や個人情報の取り扱いには十分な配慮が必要です。この接点を活かせるかどうかが、次章で解説する採用資産化の考え方につながります。
求人広告の応募者を「資産」に変えるタレントプールという発想
辞退となった候補者の中には、タイミングや条件が合わず、今回の採用には至らなかったものの、将来的に自社とマッチする人材もいます。こうした候補者との接点を途切れさせず、将来の採用につなげる「タレントプール」という考え方を紹介します。
広告で出会った「辞退・意向形成期」の人材をストックする
タレントプールとは、過去に応募した人、選考を受けた人、辞退した人、採用イベントなどで接点を持った人を、適切な情報とともに管理していく仕組みです。一度辞退した候補者であっても、数か月から数年後に状況が変化し、転職を検討するタイミングが訪れることがあります。
こうした発想は、新規の応募者を集め続ける「フロー型」の採用に対して、「ストック型」の採用と呼ばれることもあります。求人広告で新たな母集団を形成しながら、選考で採用に至らなかった候補者との接点も蓄積していくことで、中長期的な採用力の向上につなげられます。
優秀層と中長期でつながる「採用CX(候補者体験)」の高め方
タレントプールを機能させるうえで重要なのは、候補者体験(CX)を高め、選考結果にかかわらず良好な関係を維持することです。すぐに求人へ応募してもらうことだけを目的にするのではなく、会社や事業について知ってもらう、働き方や社員の情報を届ける、新しいポジションを知らせる、キャリアに役立つ情報を提供するなど、候補者にとって意味のある情報を継続的に届けます。
必要な時に追加の広告出稿なしでアプローチできる自社専用データベースの構築
タレントプールが十分に構築されていれば、新たな採用ニーズが発生した際に、まずは自社が保有する候補者データベースへアプローチすることが選択肢に加わります。過去に接点を持った候補者の中から募集ポジションに合いそうな人材を探し、適切なタイミングで再度アプローチできれば、求人広告への依存度を下げ、採用コスト全体を最適化する有効な手段の1つとして期待できます。これは求人広告を否定する考え方ではなく、求人広告で新しい接点をつくり、その接点をタレントプールに蓄積し、将来の採用にも活用するという組み合わせによって、求人広告の価値を一度きりで終わらせない採用を目指す発想です。
求人広告の効果を最大化し、採用CXを高めるプラットフォーム「MyTalent」
タレントプールは、候補者データを蓄積するだけでは十分に機能しません。候補者情報を一元管理し、興味関心や過去の接点を把握しながら、適切なタイミングでコミュニケーションを行う仕組みが必要です。株式会社TalentXが提供する「MyTalent CRM」は、求人広告など複数の採用チャネルで生まれた候補者との接点を、継続的な採用活動につなげる採用CRMです。
求人広告経由の応募者データを一元管理し、候補者をタレントプールに蓄積
採用活動では、求人広告、採用サイト、エージェント、スカウトなど複数のチャネルから候補者が集まりますが、それぞれのチャネルに情報が分散していると、過去にどのような接点があった人なのかを確認しにくくなります。MyTalent CRMでは、ATSやCSVなどにある候補者データを登録し、採用チャネルをまたいで候補者を一元的に管理できます。担当者の異動や退職が発生した場合でも、候補者情報が個人に紐づいたまま失われることを防ぎ、組織としてノウハウと接点を引き継いでいける点も、一元管理の意義といえます。
候補者の興味関心に合わせたパーソナライズドアプローチ
候補者との関係を継続するうえでは、それぞれの状況に応じたコミュニケーションを設計することが重要です。過去の応募ポジション、経験、選考状況などをもとに候補者を整理できれば、求人との関連性が高い人材への優先的なアプローチにつながります。MyTalent CRMでは、選考直後の候補者には自社の近況を伝えるコンテンツを、意向形成期にある候補者には現場社員のインタビューを届けるなど、フェーズに応じて発信内容を出し分ける仕組みを構築できます。重要なのは配信数を増やすことではなく、必要性の高い情報を適切なタイミングで届けることです。
求人広告とタレントプールを組み合わせて採用コストを最適化
求人広告とタレントプールは、どちらか一方を選ぶものではありません。求人広告は新しい候補者との接点を作るための重要なチャネルであり、タレントプールはそこで生まれた候補者との関係を継続し、将来の採用にも活用するための仕組みです。この2つを組み合わせることで、広告で候補者と接点を持つ→候補者情報を蓄積する→候補者との関係を維持する→新しい求人が発生したときに再アプローチするというサイクルを作ることができます。
まとめ
本記事では、求人広告の効果が出ない原因をPV・CVR・歩留まりの3つの切り口から整理したうえで、応募率を高めるタイトル・求人票・写真の具体的な改善手法を解説してきました。改善に着手する際は、次の順番で自社の求人を確認すると整理しやすくなります。
- 求人は十分な候補者に届いているか(PV)
- タイトルを見て仕事内容が伝わっているか(CTR)
- 求人票を読んで働く姿をイメージできるか(CVR)
- 写真から職場や仕事のリアルが伝わっているか
- 必須条件と歓迎条件が適切に整理されているか
- 応募後の選考プロセスで離脱が起きていないか
- 求人広告で接点を持った候補者を、その後も活用できているか
あらためて課題を捉え直すと、応募が集まらない、あるいは採用につながらないという状態は、原稿の内容だけで説明できるものではありません。求人広告には掲載期間という制約があるため、選考に至らなかった候補者との接点をどう活用するかという視点も重要です。こうした接点を蓄積できなければ、採用のたびに一から候補者を探し続けることになり、採用コストが高止まりしやすくなります。
こうした課題に対する解決の方向性は、原稿改善によって足元の応募率を高めつつ、辞退となった候補者との接点を、将来の採用資産として継続的に活用していくことにあります。タイミングやポジションが変われば、自社にとって有力な候補者になる人材は少なくありません。
ただし、候補者データを蓄積し、適切なタイミングで情報を届け、採用につなげる仕組みを自社だけで構築・運用するには、一定の工数やノウハウが必要になる場合があります。そのため、求人広告の原稿改善だけでなく、候補者との接点を継続的に活用する採用基盤まで整えたい場合は、外部のサービスや支援を取り入れることも有効な選択肢の1つといえるでしょう。次に、求人広告の効果を最大化しながら、こうした採用資産化までを一体で支援するプラットフォームについてご紹介します。
AIネイティブ・統合型タレントアクイジションプラットフォーム
「MyTalent Platform」
TalentXでは、自社の採用をDX化し、データを可視化・分析して未来のタレント獲得につなげられるサービスを提供しています。採用マーケティング、採用ブランディング、リファラル採用、採用管理システムなど、トータルでご支援することが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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採用CRMサービス「MyTalent CRM」
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監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。





