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2026.08.24更新

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採用動画の作り方—スマートフォンで撮影できる会社・社員紹介動画制作ガイド

近年では、求人票や採用サイトの文章だけでは伝えにくい企業の雰囲気や社員の人柄、実際の仕事内容を候補者に届ける手段として、採用動画を活用する企業が増えています。動画なら、職場の様子や社員の働く姿を視覚的に伝えられるため、文章だけでは伝わりにくい「入社後のイメージ」を持ってもらいやすくなります。

一方で、「何を撮影すればよいのか分からない」「専門的な機材が必要なのではないか」「スマートフォンだけで採用に活用できる動画を作れるのか」といった不安を抱える採用担当者も少なくありません。しかし、採用動画は必ずしも高価なカメラや専門的な撮影技術を必要とするわけではありません。スマートフォンと必要最低限のアクセサリがあれば、採用活動に活用できる動画を制作できます。

本記事では、スマートフォンを使った採用動画の作り方について、企画設計から撮影準備、撮影時のポイント、編集方法、公開後の活用施策まで、実践的な手順を詳しく解説します。初めて採用動画を制作する企業でも進められるよう、必要な機材や撮影のコツ、動画の構成例なども紹介します。

目次|採用動画の作り方

  • 採用動画とは?今、採用動画が求められる理由
  • 採用動画の作り方|企画から公開までの5ステップ
  • スマホ1台で高品質に撮る方法|機材・設定・編集アプリ
  • そのまま使える会社・社員紹介動画の型3パターンと台本テンプレート
  • 自作と外注|費用相場と選び方の判断基準
  • 採用動画の制作で注意したいポイントと法務上の注意点
  • 動画の効果を最大化する配信・応募導線の設計
  • 採用動画の価値は「視聴した求職者との接点を資産化する」ことにある
  • まとめ

採用動画とは?今、採用動画が求められる理由

採用動画を活用する企業は年々増えています。その背景には、候補者の情報収集行動の変化や採用競争の激化など、企業を取り巻く環境の変化があります。ここでは、採用動画が求められるようになった3つの背景を押さえておきましょう。

テキスト・写真だけでは伝わらない「働くリアル」

求人票や採用サイトのテキスト情報だけでは、職場の雰囲気や社員同士の関係性、仕事に取り組む姿勢といった要素まで伝えるのは容易ではありません。たとえば「チームで協力して仕事を進めています」という一文だけでは、実際のコミュニケーションの様子までは伝わりにくいものです。動画であれば、社員同士が会話しながら仕事を進める場面や、会議で意見を交わす様子を見せることで、声のトーンや表情、オフィスの空気感といった非言語的な情報もあわせて届けられ、応募者が入社後の姿をイメージしやすくなる効果が期待できます。

内定辞退・入社後ミスマッチの一因は「情報の解像度不足」

内定辞退や早期離職の背景には、入社前に抱いていたイメージと実際の職場環境との間にギャップが生じるケースが少なくないとされています。採用動画は、こうした情報の解像度不足を補う役割を担います。動画との相性が良いテーマとしては、次のような内容が挙げられます。

  • 社員が日々どのような業務を行っているか
  • チーム内でどのような会話が生まれているか
  • 若手社員がどのように成長しているか
  • オフィスや働く環境の雰囲気

候補者が応募前にこうした情報に触れられれば、入社後の期待値とのズレを抑えることにつながり、ミスマッチの抑制が期待できます。

Z世代・SNSネイティブ層への接触チャネルとしての動画

就職活動を行う世代の多くはSNSや動画コンテンツに日常的に触れており、短時間で多くの情報を得ることに慣れています。テキスト中心の情報発信だけでは埋もれてしまいやすい中、動画は限られた時間で企業の魅力を印象づける接触チャネルとして注目されています。

採用動画の作り方|企画から公開までの5ステップ

採用動画を初めて制作する場合、何から着手すればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。企画立案から公開までの流れを5つのステップに分けて解説します。順を追って進めることで、動画制作の経験がない人事担当者でも、迷わず着手できる設計になっています。

Step1 ターゲット(ペルソナ)と制作目的の設定

動画制作に着手する前に、まず「誰に」「何を伝え」「どのような行動を促したいか」を言語化しておくことが重要です。ターゲットが新卒学生なのか中途の即戦力人材なのかによって、伝えるべきメッセージや動画のトーンは大きく変わります。新卒学生向けであれば成長環境や同期とのつながりといった要素への関心が高い傾向があり、中途人材向けであれば裁量の大きさやキャリアパスの具体性が響きやすいとされています。

ターゲットを定義する際は、「どのような人材に見てもらいたいか」「その人材が抱えている不安や疑問は何か」「動画を見た後にどのような行動を期待するか」という3点を整理すると、企画の方向性が定まりやすくなります。目的が曖昧なまま撮影を始めてしまうと、完成後に「結局何を伝えたい動画なのか分かりにくい」という状態に陥りやすくなるため、企画の最初の段階で目的とターゲットをセットで定義しておくことが、後工程の手戻りを防ぐ重要なステップの一つといえます。

Step2 動画タイプの選定と台本・絵コンテ作成

ターゲットと目的が固まったら、後ほど紹介する3つの動画パターン(社員インタビュー型・密着型・メッセージ型)の中から自社に合うものを選び、台本や絵コンテに落とし込みます。台本は出演者の発言を一字一句決める必要はありませんが、「冒頭:企業や社員の紹介」「中盤:仕事内容や働く魅力」「後半:応募者へのメッセージ」という大まかな型を用意しておくと、撮影当日に迷いにくくなります。この段階で、伝えたい要素の優先順位や、避けたい表現(過度に抽象的な言い回しなど)を洗い出しておくことも有効です。

Step3 撮影準備(ロケーション選定・キャスティング・日程調整)

撮影に協力してくれる社員の選定と日程調整、撮影場所の下見や使用許可の確認を進めます。出演者を選ぶ際は、役職や知名度よりも、ターゲットとなる候補者が共感しやすい人物かどうかを意識することが重要です。たとえば若手採用向けの動画であれば、同年代の社員が自身の経験を語ることで、候補者が入社後の姿を想像しやすくなります。オフィス内で撮影する場合は、他の社員の業務に配慮したスケジュール設計に加えて、掲示物や社内資料など公開に適さない情報が背景に映り込まないよう事前確認しておくことも欠かせません。

Step4 撮影本番の進め方(機材セッティング・インタビュー実施)

撮影当日は、出演者の緊張をほぐすための雑談や、答えやすい質問から始める工夫が有効とされています。また、インタビューの受け答えだけでなく、パソコンでの作業風景や会議の様子、社員同士の会話といった補足映像(いわゆるBロール)もあわせて撮影しておくと、編集時の表現の幅が広がります。

Step5 編集・テロップ・BGM選定から公開まで

撮影した素材は、不要な間や言い淀みをカットし、要点を絞り込んで編集します。近年は音声をオフにした状態で視聴されるケースも多いため、テロップの挿入は欠かせない工程です。BGMを使用する場合は、著作権がクリアになっている音源を選ぶことが求められます。編集が完了したら、採用サイトやSNSなど、目的に応じた場所へ公開します。動画制作は完成がゴールではなく、候補者との接点をつくるための出発点として捉えることが大切です。

スマホ1台で高品質に撮る方法|機材・設定・編集アプリ

高価な撮影機材を用意しなくても、スマートフォンと数千円程度のアクセサリがあれば、採用活動に活用できる動画を十分に制作できます。初心者がつまずきやすい「光」「音」「ブレ」の3つのポイントを中心に、スマートフォンで撮影する際の具体的な工夫と、失敗を防ぐためのコツを紹介します。

本番前に、以下のチェック項目を確認しておくと、当日の失敗を防ぎやすくなります。

  • 通知や着信が入らないよう、機内モードやサイレントモードに設定したか
  • レンズの皮脂汚れを拭き取ったか(画質のにじみ防止)
  • インカメラではなく、背面のメインカメラを使用しているか
  • 画質設定を4Kではなく1080p(フルHD)、フレームレートを30fpsに設定したか
  • エアコンや換気扇など、環境音が入り込んでいないか

画質については、4K撮影は精細である一方、データ容量が大きくなり、スマートフォンでの編集時に動作が重くなりやすいという難点があります。採用動画の多くは最終的にWeb上で視聴されるため、1080p・30fps程度の設定でも十分な画質が確保しやすく、編集や書き出しの負荷を抑えやすくなります。

光と構図の基本(自然光の活用・手ブレを防ぐ設置法)

逆光になる位置での撮影は、人物の表情が暗く映り込みやすいため避けるのが基本です。窓からの自然光を顔の正面か斜め前から受けられる位置に被写体を配置するだけでも、映像の印象が変わることがあります。また、手持ち撮影は映像が揺れやすいため、数千円程度で購入できる三脚を使ってスマートフォンを固定することが推奨されます。カメラの高さは出演者の目線に合わせるのが基本です。低すぎる位置から撮影すると威圧感のある印象になり、高すぎると不自然な映像になりやすいため注意が必要です。構図については、被写体を画面の中心からややずらして配置する三分割法を意識すると、安定感のある画になりやすい傾向があります。

音声品質を上げるピンマイク活用

動画の視聴離脱につながりやすい要因として、映像のクオリティ以上に「音声の聞き取りにくさ」が挙げられることがあります。スマートフォン内蔵マイクは周囲の雑音まで拾いやすいため、数千円程度で入手できるピンマイク(ラベリアマイク)を使用するだけで、音声の明瞭さが改善されます。撮影前には必ずテスト録音を行い、声の大きさ、ノイズの有無、マイクの接続状態を確認しておくと、撮影後の音声トラブルによる再撮影を避けやすくなります。

無料・低価格編集アプリの比較(CapCut/Canva/Filmora)

アプリ特徴向いている用途
CapCutテロップ挿入や字幕の自動生成機能が充実し、直感的に操作できるSNS向けの短尺動画
Canvaテンプレートの種類が豊富で、デザイン性の高いオープニング・エンディングを作成しやすい採用広報動画、画像加工
Filmora細かなカット割りや色調補正など、作り込んだ編集がしやすい本格的な会社紹介動画

いずれのアプリも無料プランから利用できますが、書き出し時に透かしが入る場合や、商用利用に条件が設けられている場合があるため、公開前に規約を確認しておくことをおすすめします。編集経験がほとんどない場合は、まずCapCutのようなテンプレート機能が充実したアプリから試し、慣れてきた段階でより自由度の高いアプリへ移行するという進め方も一つの方法です。

テロップ・尺の最適化(本編1〜3分、ショートは30〜60秒)

採用サイトに掲載する本編動画は1〜3分程度、SNSで拡散を狙う縦型ショート動画は30〜60秒程度に収めるケースが多く見られます。視聴環境や目的に応じて尺を使い分けることで、最後まで視聴されやすい動画に近づけやすくなります。

そのまま使える会社・社員紹介動画の型3パターンと台本テンプレート

「何を撮ればよいか分からない」という悩みは、動画の型を知らないことに起因している場合が多く見られます。代表的な3つのパターンと、実際の撮影現場でそのまま活用できる質問項目や構成案を紹介します。

社員インタビュー型(質問項目テンプレート)

社員インタビュー型は、実際に働く社員の言葉を通じて社風や仕事のやりがいを伝える、最も取り入れやすい形式です。質問項目としては、以下のような内容が有効とされています。

  • 入社を決めた理由
  • 現在担当している仕事の内容
  • 仕事の面白さややりがいを感じる瞬間
  • 入社前に不安だったこと
  • 入社前後で感じたギャップ
  • 苦労したことと、それをどう乗り越えたか
  • チームや職場の雰囲気
  • どんな人と一緒に働きたいか

一つの質問に対する回答は30秒から1分程度を目安にまとめると、テンポよく視聴できる仕上がりになりやすい傾向があります。また、社員選定では役職者だけに偏らせず、ターゲットとなる候補者に近い立場の社員を起用することも有効です。

1日密着・オフィスツアー型(シーン構成テンプレート)

密着型は、出社から退勤までの一日の流れを追うことで、働き方の具体的なイメージを伝える形式です。たとえば営業職であれば、次のような時間軸で構成できます。

時間帯撮影内容
9:00出社・朝会の様子
10:00チームミーティング
11:00業務風景
12:00社員同士のランチ
14:00商談準備や顧客対応
16:00振り返り・資料作成
18:00退勤

撮影する際は、被写体となる社員に「いつも通りに過ごしてください」と伝えるだけでは、カメラを意識してぎこちなくなってしまうことも少なくありません。あらかじめ「この時間帯にこのシーンを撮る」という簡単なタイムスケジュールを共有しておき、撮影する側が自然な瞬間を待って収める形にすると、無理のない映像に仕上がりやすくなります。華やかな場面だけを切り取るのではなく、実際の仕事の進め方や社員同士の関わり方を伝えることを意識すると、候補者が入社後のイメージを具体化しやすくなります。

コンセプト・メッセージ型(経営ビジョン訴求)

経営層や代表が自らの言葉で会社の目指す方向性を語る形式です。目先の業務内容よりも、企業の理念やビジョンに共感してもらいたい場合に適しています。抽象的な言葉だけで終わらせず、その理念が日々の業務にどう表れているか、その環境で社員がどのように成長できるかという具体例を添えることで、説得力のある内容に近づけやすくなります。

自作と外注|費用相場と選び方の判断基準

自作と外注のどちらを選ぶべきかは、予算だけで判断するのではなく、求めるクオリティや自社のリソースを踏まえて検討することが重要です。それぞれの費用相場と、選び方の判断基準を整理します。

自作(スマホ撮影・社内編集):0〜10万円でできる範囲

自作の場合、必要な費用は機材のアクセサリ代や編集アプリの有料プラン程度に収まることが多く、0円から10万円程度が目安とされています。社員が自ら撮影・出演することで、社風や職場のリアルな雰囲気が伝わりやすいという利点がある一方、企画や構成を考える担当者の負担が大きくなりやすく、動画のクオリティを安定させるには一定の経験も必要になります。凝った演出やドローン撮影のような特殊な表現には限界がある点もあわせて留意しておくとよいでしょう。

外注(制作会社・フリーランス):30万〜300万円の相場と依頼内容

外注する場合、企画から撮影・編集までを一括で依頼できるため、費用は30万円から300万円程度と幅があります。比較的低価格なプランでは、社員インタビュー1〜2本程度をシンプルに撮影・編集する内容が中心です。一方、高価格帯になるほど、複数拠点でのロケ撮影やドローンによる空撮、モーショングラフィックスを用いた演出など、より高度な撮影・編集が含まれる傾向があります。

専門家の知見を取り入れることで、企画から制作まで一定の品質を保ちやすい点は大きなメリットです。一方で、制作費用に加えて、撮影前の打ち合わせや完成後の修正・確認など、制作会社とのコミュニケーションにも一定の時間がかかります。費用だけでなく、社内の制作負担や必要な動画のクオリティも踏まえて、外注するかどうかを判断することが重要です。見積もりを取る際は「何が含まれ、何が追加費用になるのか」、撮影後の修正回数や納品データの形式(採用サイト用・SNS用など複数尺への対応可否)を事前にすり合わせておくと、契約後のトラブルを避けやすくなります。

比較表とチェックリスト(自社に合う選び方の判断基準)

判断軸自作が向いているケース外注が向いているケース
予算限られているある程度確保できる
社内リソース撮影・編集を担当できる人材がいる制作に割ける時間が少ない
求めるクオリティ・表現力素朴さ・リアルさを重視したい演出やクオリティを重視したい
公開までの速度早期に公開したい準備期間を確保できる
向いている動画例社員紹介、日常風景、SNS投稿会社紹介のメイン動画、採用ブランディング動画

自社の状況をこれらの軸で照らし合わせることで、感覚的な判断ではなく根拠を持った選択がしやすくなります。なお、最初からどちらか一方に絞る必要はなく、会社紹介のメイン動画は外注、社員の日常発信は内製というように、目的ごとに使い分ける方法も選択肢の一つです。

採用動画の制作で注意したいポイントと法務上の注意点

せっかく制作した動画が期待した効果を発揮できなかったり、思わぬ法的トラブルに発展したりするケースも見受けられます。公開前に確認しておきたい、注意しておくべきポイントと法務上の注意点を整理します。

権利関係の落とし穴(BGMの著作権・社員の肖像権・商用利用)

BGMを使用する際は、著作権がクリアになっているフリー音源や、商用利用が許諾された音源を選ぶ必要があります。市販の楽曲や動画共有サイトからダウンロードした音源を安易に使用すると、著作権侵害につながるおそれがあるため注意が必要です。

社員の出演についても、撮影時だけでなく公開後の利用範囲まで事前に確認しておくことが重要です。具体的には、どの媒体で公開するか、利用期間を設定するか、異動や退職後にどう扱うかといった点を、口頭ではなく簡単な同意書や社内フォームといった形で残しておくと、後々の認識齟齬を防ぎやすくなります。

動画を作って満足し、配信・応募導線が未設計という最大の落とし穴

動画は制作すること自体がゴールではなく、視聴した求職者にどのような行動を取ってもらいたいかまで設計して初めて成果につながります。公開後の展開が決まっていない動画は、そもそも視聴される機会が限られてしまい、制作にかけた工数に見合う効果を得にくくなる可能性があります。配信導線の設計については、次の章で詳しく解説します。

動画の効果を最大化する配信・応募導線の設計

採用動画は、視聴してもらうだけでなく、その後に求職者にどのような行動を取ってもらうかまで設計することで、採用成果につながる施策になります。動画の配信チャネルを適切に選定するとともに、視聴から応募までの導線を設計することが重要です。本章では、採用動画の配信チャネルの選び方と、応募につなげるための導線設計について解説します。

チャネル別最適化(採用サイト/YouTube/TikTok・Instagram/求人媒体)

採用動画は、掲載する場所によって期待される役割が変わるため、同じ動画をすべてのチャネルで使い回すのではなく、候補者との接点ごとに適切な形へ調整することが望ましいといえます。

掲載チャネル主な役割適した動画内容
採用サイト企業理解・応募判断のサポート社員紹介、会社紹介、仕事紹介
YouTube検索・情報収集時の接点形成長尺の会社紹介、インタビュー
TikTok・Instagram認知拡大・興味喚起短尺動画、職場の日常紹介
求人媒体応募検討時の後押し仕事内容紹介、社員コメント

採用サイトを訪問している候補者はすでに企業への関心が高い状態であるため、仕事内容や社風を深く理解できるインタビュー動画が適しています。一方、SNSではまだ転職意欲が高くない層にも接触する可能性があるため、短時間で企業の雰囲気が伝わるコンテンツが適しているといえます。

視聴から応募・エントリーにつなげるCTA設計

動画の直後に「求人一覧を見る」「カジュアル面談に申し込む」といった具体的な行動を促すボタンやリンクを設置しておくことで、動画への関心を次のアクションに接続しやすくなります。ただし、すべての視聴者に応募を促すだけでは、まだ応募を決めきれていない求職者が離脱してしまう可能性があります。求職者の関心度や検討段階に応じて、求人情報の確認や採用サイトの閲覧、会社説明会への参加など、複数の次の行動を選択できるようにすることが重要です。こうした導線を用意することで、応募意欲が十分に高まっていない段階の求職者とも継続的に接点を持ちやすくなります。

  • 興味が高い層:求人への応募、カジュアル面談の申し込み
  • 興味が中程度の層:メールマガジン登録、説明会やイベントへの参加
  • 情報収集段階の層:関連コンテンツの閲覧、企業情報の登録

動画だけを単独で公開するのではなく、視聴後の導線までを一つのセットとして設計しておくことが重要です。

視聴維持率など指標に基づく改善(PDCA)

動画を公開した後は、再生数だけでなく、視聴維持率、離脱が発生している箇所、動画経由のページ閲覧数、問い合わせや応募への遷移といった指標を確認し、どの時点で候補者が離脱しているかを把握することが改善の第一歩になります。たとえば冒頭部分で離脱が多い場合は、社員の印象的なコメントを冒頭に配置する、動画を見るメリットを早い段階で示す、会社説明を短縮するといった見直しが有効です。採用動画は完成したら終わりではなく、候補者の反応を見ながら改善を重ねる採用コンテンツとして運用することが大切です。

採用動画の価値は「視聴した求職者との接点を資産化する」ことにある

動画を見て好印象を持ちながらも、「今すぐ転職を考えているわけではない」という求職者は少なくありません。このような潜在層を取りこぼさない仕組みづくりこそが、採用動画への投資対効果を左右する重要な視点です。

「今は応募しないが興味を持った層」を逃さない考え方

採用活動の多くは、今まさに転職活動をしている顕在層への訴求に重点が置かれがちです。しかし、採用動画を見て自社に好印象を持った求職者の中には、現職に一定の満足度があり転職を急いでいない人材や、家庭の事情などから今は動けないもののキャリアには関心を持ち続けている人材など、今のタイミングでは応募に至らないものの、将来的に転職を検討する可能性がある層も一定数存在します。

こうした層との接点を一度きりで終わらせてしまうと、せっかく育った興味関心が時間の経過とともに薄れてしまいかねません。動画をきっかけに生まれた接点を、応募という一つのゴールだけで判断せず、中長期的な関係として維持していく発想が求められます。こうした考え方の土台になるのが、過去応募者やイベント参加者、採用コンテンツの閲覧者など、自社と接点を持った人材の情報を蓄積しておく「タレントプール」という仕組みです。

動画をきっかけに生まれる接点は、次のような流れで採用成果へつながっていきます。

動画を見る → 今は応募しない → タレントプールに蓄積 → 適切なタイミングでスカウト → 入社

この流れを仕組み化しておくことで、動画視聴の時点では顕在化していなかった応募意欲を、後日改めて引き出せる可能性が広がります。

動画コンテンツとMyTalent Platformを組み合わせる意味

動画をきっかけに接点を持った求職者の情報を蓄積しておくことで、新しい採用情報や社員インタビュー記事の紹介、イベント案内、転職を検討し始めた適切なタイミングでのスカウトなど、継続的なコミュニケーションを取ることが可能になります。株式会社TalentXが提供する「MyTalent Platform」では、こうした候補者データを一元管理し、動画などのコンテンツを通じて生まれた興味関心を、継続的な関係構築へとつなげる仕組みを提供しています。採用動画を「見てもらって終わり」にするのではなく、そこから始まる関係性を資産として活用していく視点を持つことで、動画制作にかけた工数や費用を、より長期的な採用成果へとつなげられる可能性が広がります。

まとめ

最後に、採用動画を制作する際に押さえておきたいポイントを振り返りながら、単発の施策で終わらせず、採用活動全体の改善につなげるための次のステップを整理します。

採用動画制作の重要ポイントの振り返り

採用動画を制作する際は、まず次の5つのポイントを押さえておくことが重要です。

  • 採用ターゲットと制作目的を明確にする
  • 候補者が知りたい情報を中心に構成を組み立てる
  • スマートフォン撮影でも光・音・構図の基本を意識する
  • 自作と外注を目的や社内リソースに応じて使い分ける
  • 公開後の配信導線やCTA設計まで見据えて制作する

特に、企画段階での目的の言語化と、音声品質やテロップといった基本的な視聴体験への配慮は、予算の大小にかかわらず動画の完成度を左右する要素です。

次の一歩:動画活用を採用成果につなげるプラットフォーム導入

ここまで紹介してきた工夫を積み重ねることで、スマートフォン1台からでも、求職者の心に届く採用動画を制作することは十分に可能です。一方で、動画を制作した後、視聴した求職者との関係をどのように継続し、応募や入社といった成果に結びつけていくかという点については、動画制作のノウハウだけでは解決しきれない部分も含まれています。特に、今は応募に至らない潜在層をどのように管理し、適切なタイミングでアプローチするかという運用面は、日々の採用業務と並行して自社だけで仕組み化していくには相応の負荷がかかるテーマともいえます。

こうした課題に対しては、動画をはじめとした採用コンテンツと候補者データを一体的に管理できる外部のプラットフォームを活用することも、有効な選択肢の一つです。次の章では、動画から生まれた接点を採用成果へとつなげる仕組みについて、具体的にご紹介します。

AIネイティブ・統合型タレントアクイジションプラットフォーム
「MyTalent Platform」

TalentXでは、自社の採用をDX化し、データを可視化・分析して未来のタレント獲得につなげられるサービスを提供しています。採用マーケティング、採用ブランディング、リファラル採用、採用管理システムなど、トータルでご支援することが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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資料ダウンロード:https://i-myrefer.jp/corp/download/221/input

監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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