リファラル採用の事例13選【2025年版】を紹介します。
採用競争が激化するなか、社員のつながりを活かす「リファラル採用」は、母集団の質・定着率・コストの面で非常に効果的なチャネルとして注目されています。
本記事では、トヨタ自動車・富士通・日本航空・博報堂・デンソーなど、大手企業を中心とした13社の成功事例を厳選。制度設計から文化醸成まで、成功企業に共通するポイントをわかりやすく紹介します。
目次│リファラル採用の成功事例13選
- リファラル採用が注目される背景
- 成功事例① トヨタ自動車株式会社
- 成功事例② 富士通株式会社
- 成功事例③ 博報堂DYグループ
- 成功事例④ 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 成功事例⑤ 日本航空株式会社(JAL)
- 成功事例⑥ 株式会社デンソー
- 成功事例⑦ 株式会社モスストアカンパニー
- 成功事例⑧ 関西電力株式会社
- 成功事例⑨ 帝人株式会社
- 成功事例⑩ 清水建設株式会社
- 成功事例⑪ パーソルキャリア株式会社
- 成功事例⑫ 株式会社クラレ
- 成功事例⑬ HEROZ株式会社
- 成功企業に共通する3つのポイント
リファラル採用が注目される背景
リファラル採用の成功事例を紹介する前に、この手法が注目されている背景を解説します。各社がリファラル採用に取り組む理由が何だったのか?この章で学びを深め、リファラル採用の成功事例を解像度が高い状態で確認しましょう。
転職潜在層にアプローチ可能
リファラル採用の最大の魅力は、求人媒体やスカウトサービスでは出会えない「転職潜在層」へリーチできる点にあります。社員のつながりを通じて、いまは転職を考えていないが、将来的に興味を持ち得る人材と接点を持てるのが強みです。特に専門職やマネジメント層など、採用市場に現れない層は、信頼関係のある社員経由でないと接点を持つことができません。企業がこの層と早期に接点を築けることは、長期的な採用リード獲得につながります。単なる「紹介制度」ではなく、企業の人的ネットワークを資産化する仕組みとして注目されています。
ミスマッチ防止と定着率の上昇
社員の紹介によるリファラル採用は、候補者と企業のカルチャーマッチ度が高いことが特徴です。紹介者が事前に会社の雰囲気や業務の実態を伝えたうえで入社をするため、入社後のギャップを最小化することが可能です。これにより離職率が低下し、定着率が上がるというデータも多く報告されています。また、紹介者自身の責任感やロイヤリティが高まり、組織エンゲージメントの向上にもつながります。
採用コストの削減
リファラル採用は、採用単価を下げる手法としても有効です。一般的にエージェント経由による採用では、理論年収の30%ほどのコストがかかりますが、リファラル採用では社員紹介経由のためコストをかけずに採用をすることが可能です。
リファラル採用の成功事例① トヨタ自動車株式会社
トヨタ自動車株式会社では、100年に一度の大変革期を迎えており、2018年モビリティーカンパニーへの変革を宣言して以来、企業の継続的な成長を目指しキャリア採用を強化しています。
リファラル経由での出戻り採用や、転職市場に現れない専門職種の採用決定など、多種多様な人材の採用につなげています。
大手企業ならではのリファラル採用浸透施策や、100を超える職種に対して従業員にどのように紹介を促しているのか等、トヨタ自動車ならではのリファラル採用事例を下記記事で詳しく解説しています。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/case_toyota/
リファラル採用の成功事例② 富士通株式会社
富士通株式会社では、2018年からリファラル採用を推進し、累計のリファラル採用決定数は400名を超えています。全社横断での推進体制を整え、社員の紹介行動を“当たり前の文化”として定着させた好事例です。
下記記事では、リファラル採用の強化背景や、中長期的な目標、これまで行ってきた施策と成果、内定承諾率9割を超える実績を支えた、キャリア採用チーム/HRBP/リクルーター、三位一体のリファラル推進体制について等、富士通株式会社のリファラル採用成功事例を赤裸々に解説しております。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_13/
リファラル採用の成功事例③ 博報堂DYグループ
博報堂DYグループでは、転職市場では見つからない転職潜在層(DX人材)を獲得するため、3社合同(博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ/デジタル・アドバタイズ・コンソーシアム)6000名でリファラル採用を開始。
他チャネル対比で6倍の内定承諾率を実現し、初年度から約1億円の採用コストカットを実現されています。グループ合同でのリファラル採用成功事例に関して興味のある方は、下記記事から詳細をご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_18/
リファラル採用の成功事例④ 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)では、キャリア採用の目標人数が増加する中、2022年にリファラル採用を促進するためのツールを導入し、全体の採用におけるリファラル採用比率を30%以上にすることを実現しています。
ツールを活用したデータの可視化や活用、リファラル採用の効率化を図る施策等、自然発生的に紹介が生まれるDeNAのリファラル採用事例について、下記記事で詳細の解説をしておりますので、是非ご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_18/
リファラル採用の成功事例⑤ 日本航空株式会社(JAL)
日本航空株式会社では、転職顕在層にアプローチし続ける既存の採用手法に限界を感じていたことをきっかけに、リファラル採用を含む採用マーケティング施策へ着手し始めました。
「JALは新卒採用中心」という候補者が抱くイメージのギャップをどのように解決したのか?リファラル採用だけでなく、転職潜在層からの獲得を加速させ、採用市場とのギャップを解消する日本航空の事例詳細は下記からご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/case_jal/
リファラル採用の成功事例⑥ 株式会社デンソー
株式会社デンソーでは、2016年からリファラル採用を制定していたものの、2023年からリスタートを掲げ全社員を巻き込む施策へと変革。2024年度は昨対比3倍のリファラル採用決定を目指し従業員向けの広報活動を強化しています。
下記では、「転職潜在層へのアプローチ拡大」「社員全体が一丸となって自ら仲間づくりを行う文化の醸成」といったリファラル採用の強化背景から、全社を巻き込むプロモーション施策、等を解説しております。
制度制定後のリスタートや促進方法等、デンソーのリファラル採用成功事例についてご興味がある方は下記から詳細をご覧ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/case_career_denso/
リファラル採用の成功事例⑦ 株式会社モスストアカンパニー
株式会社モスストアカンパニーでは、リファラル採用制度を「リファモス(Refer Mos)」と命名しキャスト・新卒・中途の全領域で促進。累計1,000名以上の採用決定を生み出しています。
“待ち”ではなく“攻め”の社内登用を実現するためのリファラル採用活用、また、店舗の現場社員の負担にならない仕組みや運用方法の導入など、モスストアカンパニーのリファラル採用成功事例を確認したい方や下記記事からご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_9/
リファラル採用の成功事例⑧ 関西電力株式会社
関西電力株式会社では、キャリア採用目標が倍増するなか、本社からのトライアル実施を経て17,000名以上の全社員への展開と、段階的にリファラル採用を実施・促進しています。
トライアルの実施背景やリファラル採用を通じて獲得した「ハイタレント人材」の採用決定事例など、関西電力のリファラル採用成功事例は下記記事から詳細をご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/case_kepco/
リファラル採用の成功事例⑨ 帝人株式会社
帝人株式会社では、昨今の採用難を背景に転職潜在層に効果的にアプローチができるリファラル採用を開始しました。社員の紹介活動状況に合わせたギフトの贈呈制度など、金銭ではないインセンティブ設計やキャリア入社社員の入社理由や活躍状況を定期的にニュース配信するなど、ユニークな施策実施によってリファラル採用を促進されています。
具体的な帝人のリファラル採用成功事例については、下記記事からご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_49/
リファラル採用の成功事例⑩ 清水建設株式会社
清水建設株式会社では、2025年よりキャリア採用の強化/採用手法の多様化を図るために、リファラル採用・アルムナイ採用の制度を新設しました。リファラル採用においては、3つの拠点での先行導入を経て全社展開。専門職人財を中心とした新たな母集団形成を実現されています。現場・本社をまたぐ推薦フローや採用プロセスなど、清水建設独自のリファラル採用成功事例については下記記事からご確認ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/case_shimz/
リファラル採用の成功事例⑪ パーソルキャリア株式会社
パーソルキャリア株式会社では、2014年度から「レコ友」という社員紹介制度が発足。2015年にはリファラル採用ツールを導入し全員採用を促進しています。紹介データをKPIとして可視化し、社内の行動データと連携。「紹介→応募→採用」の全体プロセスを分析・改善する運用モデルを構築することで、2020年度から2022年度の2年間で友人紹介を実施した社員数を11倍に増やし、決定数を6倍に伸長させています。同社のリファラル採用の導入背景や今後の期待値について下記記事でご紹介しておりますので是非ご覧ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_199/
リファラル採用の成功事例⑫ 株式会社クラレ
株式会社クラレでは、新卒採用領域におけるリファラル採用施策をスタート。「身近な人の意見や情報を重視する」学生の思考に合わせ、エージェントやナビ媒体ではない、知人・友人経由での紹介採用を促進しました。
スマホアプリやSNSを活用したクラレ独自のリファラル採用成功事例は下記記事で詳細の確認が可能です。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_30/
リファラル採用の成功事例⑬ HEROZ株式会社
株式会社HEROZでは、AIエンジニア採用の課題に対して、社員同士のネットワークを活用。求人閲覧、紹介数、応募数など、リファラル採用の行動データを可視化し部署別での歩留まりポイントを把握することで適切な促進施策を実施し、リファラル採用決定数を大幅に増加させました。
HEROZが進める、リファラル採用におけるデータの可視化や課題別の打ち手など、リファラル採用の成功事例についてご興味があれば下記記事をご覧ください。
詳しくはこちら:https://mytalent.jp/lab/resource_267/
リファラル採用の成功企業に共通する3つのポイント
制度設計
リファラル採用の成功企業に共通するのは、制度設計を単なる「紹介報奨金の仕組み」として終わらせていない点です。紹介フロー、報酬設計、窓口整備、個人情報の取り扱いなどを明確に定義し、社員が安心して推薦できる仕組みを整えています。また、紹介行動をKPIとして可視化し、管理職層が率先して参加する文化を形成することも重要です。さらに、紹介に至らなくても「紹介活動をした行動」を評価することで、参加の心理的ハードルを下げる企業が増えています。
認知促進
どんなに優れた制度を設計しても、社員が認知しなければ紹介行動は発生しません。リファラル採用の成功企業は“社内広報施策”効果的/継続的に実施し、認知拡大を図っています。イントラネットや社内報、全社説明会、社内SNSなどを通じて「紹介のしやすさ」や「成功事例」を繰り返し発信。特に、実際に紹介経由で入社した社員や紹介者のストーリーを共有することで、共感を生み、自然な行動変化を促しています。また、採用部門だけでなく、経営層や現場リーダーがメッセージを発信することで制度の信頼性が高まり、社内での認知率・アクティブ率が継続的に上昇します。
自動化/仕組化
リファラル採用を文化として根づかせるためには、属人的な運用を脱し、仕組み化することが欠かせません。近年は、社内広報や社員の人脈データ可視化を自動化する「リファラルマーケティングオートメーション」が注目を集めています。これにより、人事担当者は必要最低限の工数で効率的にリファラル採用決定を生み出すことができるようになっています。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。






