日本は世界から「ものづくり大国」と呼ばれており、製造業は大きく日本の経済を支えています。世界と戦う日本の製造業各社は事業拡大に向け即戦力人材の必要性が高まる中、厚生労働省の「2022年版ものづくり白書」によると製造業の就業者数は約20年間で157万人も減少し、加えて雇用の流動化による若手人材の不足も相まって人材獲得競争が非常に激化しています。
世界一の「移ごこちデザイン」カンパニーを目指すパナソニック オートモーティブシステムズ様はキャリア採用人数を倍増させる中、事業成長を支える専門人材の採用を加速すべくリファラル採用を開始されました。同社はリファラル開始から半年間は採用成果を伸ばせず苦悩されましたが、直近1年では人材紹介や求人媒体では出会えない優秀な人材からの応募を約100名獲得しています。
今回はパナソニック オートモーティブシステムズ様より岡本様と濱口様をお招きし、
・パナソニック オートモーティブシステムズの採用計画と採用状況
・リファラル採用で成果が伸びなかった時期の社内体制や実施内容
・「社内広報の頻度」「リファラル体制の変更」によるビフォーアフターと成果の違い
・実際にリファラル採用で入社したソフトウェア系人材等の応募経路や決定フローの紹介
など、リファラル採用の開始時から応募を年間100名獲得する現在までに、同社が工夫したポイントや変更を加えた取り組み内容、実際の成果について、リアルに語られた好評のセミナー内容をご紹介します。
※当日の講演をより詳しくご覧になりたい方は、下記より「動画視聴」「レポートダウンロード」が可能です。
目次
- 登壇者紹介
- 採用市場動向と転職潜在層アプローチ
- パナソニック オートモーティブシステムズ様のリファラル採用
- パネルディスカッション
登壇者紹介

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社
人事戦略統括部 採用室 エキスパート
岡本 早織 氏
2007年に株式会社リクルートにキャリア入社。中途採用領域のコンサルタントや人材育成に従事。
2024年にパナソニック オートモーティブシステムズ株式会社(PAS)に入社後は、キャリア採用担当エキスパートとして、キャリア採用の体制強化を担い、PAS全社のキャリア採用戦略の策定・実行、スタンドアローンに向けたキャリア採用領域の組織、仕組みの検討・構築などを担当。

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社
人事戦略統括部 採用室 スペシャリスト
濱口 大志 氏
大学卒業後、2015年に新卒入社。7年間、完成車メーカー向けの営業に従事したのち、事業部に異動し、制御ECU事業のプロジェクトマネージャーとして次世代ECUの受注推進と事業収益性向上に2年間注力。
現在は人事部門へ異動し、キャリア採用担当として全社のキャリア採用戦略の策定・実行を担当。

株式会社TalentX
MyRefer CS部 マネジャー
神野 翔平
新卒にてメガバンクに入行。法人営業からスタートし異動や転職を経験。自身のポテンシャルが解放される前向きなチャレンジが当たり前な世の中を作りたい思いから2020年株式会社TalentXへ入社。
現在は大手企業様を中心にリファラル採用や採用マーケティングの立ち上げや促進を支援。
採用市場動向と転職潜在層アプローチ
転職潜在層が急増する時代へ
神野:
日本の労働人口は減少の一途を辿る中、各社のキャリア採用は加速し、有効求人倍率は3倍を超えています。特にソフトウェア人材などの高度専門人材は、事業の成長や拡大を担う人材として重要視されており、有効求人倍率も13倍を超え、従来の採用手法では接点を持つことさえ難しくなっています。

そんな人材獲得競争が激化する中、転職潜在層というキーワードに注目が集まっています。まず右側の図をご覧いただければと思いますが、2010年以降実際の転職者はほぼ横ばいの状況ながら、転職を希望している方々に関しては、2010年618万人であったところから、2023年には1000万人を超えました。この「転職をしたいものの、実際には動けていない≒転職潜在層」の方々をいかに採用に結び付けるかが採用のカギになっています。

リファラル採用の概要と国内企業における実施状況
神野:
転職潜在層が増加する背景から、従来の採用手法は実施しつつ、転職潜在層にアプローチできる採用手法に注力する企業様が増加しています。転職潜在層にアプローチできる採用手法の中でも、今回はリファラル採用についてお話しできればと思っております。改めてにはなりますが、リファラル採用とは信頼できる従業員からの紹介による採用手法を指します。転職潜在層から単願応募の獲得やミスマッチの低減、採用コストの削減など、多方面にメリットのある採用手法として、促進を強化する企業が増加しています。

リファラル採用ですが、2018年の調査では約4割の企業様が実施していましたが、2024年には6割以上の企業様が制度を整え、実施している状況となりました。しかしながら、制度を作ったもののうまく社内を巻き込めず成果が出ないといったお悩みをお持ちの企業様に向けて、今回は実際にリファラル採用を促進されているパナソニック オートモーティブシステムズ様をお招きし、お話を伺っていきたいと思います。
ではここからはパナソニック オートモーティブシステムズ様の岡本様、濱口様にお話しいただきたいと思います。それではまず本題に入る前に、ぜひ会社のご紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

出典:TalentX|2025年1月 「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート」
TalentX|2018年11月「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート」
パナソニック オートモーティブシステムズ様のリファラル採用
パナソニック オートモーティブシステムズ様の会社紹介
濱口氏:
ありがとうございます。私たちは、パナソニックグループがこれまで培ってきた家電やデジタルAVの技術や知見を活かし、モビリティ業界において人やくらしに寄り添って新たなモビリティ体験の創造を目指している会社です。パナソニックと聞くと、車のイメージをあまりお持ちでない方もいらっしゃるかと思いますが、実はモビリティ業界において80年以上の歴史があり、1939年の車載用カーラジオの生産を皮切りに様々な商品を手掛け、多くのお客様に製品をお届けしてまいりました。当社は2022年にパナソニックグループの持ち株会社制への移行に伴い、パナソニック オートモーティブシステムズとして誕生しました。
本社は神奈川県横浜市にあり、ここでは事務系のスタッフだけではなく、技術部門のエンジニアも数多く在籍しています。製品の評価や、解析などを行う設備や作業エリアも社内に数多く有しており、車を実際に走らせることができる車両試験場も併設しています。
グローバルでは、日本、アメリカ、中国、欧州、タイを中心とした9か国に事業を展開しており、国や地域を超えた人材交流も活発に進めております。

パナソニック オートモーティブシステムズ様の会社紹介
濱口氏:
そんな私たちの存在意義、ミッションは、一人ひとりのより良いくらしの実現のため、持続可能なモビリティ社会を創造することです。このミッション実現のために、世界一の「移ごこちデザイン」カンパニーというビジョンを掲げています。空間の居心地や服の着心地、あるいは寝具の寝心地のように、移動にも心地よさを感じていただきたいという想いで移動の”移”という漢字を用いて、「移ごこち」といたしました。「移ごこち」が良くなれば、移動はもっと活発になる。移動が増えれば、心動かす出会いがもっと溢れる世の中になる。そのために安心安全はもちろんのこと、快適で環境にも配慮した「移ごこち」をデザインしていきます。
ぜひこの機会にパナソニック オートモーティブシステムズは「移ごこちデザイン」カンパニーであると覚えていただけますと幸いです。

当社で取り扱っている製品の一部をご紹介いたします。私たちは一人ひとりのより良いくらしと持続可能なモビリティ社会の実現に向けて、このような車載システムやデバイス、ソフトウェアの開発・製造・販売を通じてカーメーカー様のクルマづくりと人々の移動体験に新たな価値を創出すべく、事業展開を続けてまいります。

キャリア採用の状況と採用課題
神野:
大変丁寧にご紹介をいただき、ありがとうございます。ぜひここからは、採用のお話に入りたいと思いますが、まずはキャリア採用のご状況からお伺いしてもよろしいでしょうか。
岡本氏:
ありがとうございます。まずキャリア採用の状況ですが、激変するモビリティ業界をチャンスと捉え、挑戦すべく、人材投資を加速してまいりました。特に21年度以降は、HPCと呼ばれるハイパフォーマンスコンピューターなどの注力領域を中心に採用を大幅に強化し、22年度からはキャリア採用の比率が全体の50%以上を占める状況です。また、社長自らが全社員総力戦での採用活動の推進を社内で宣言するなど、社外からの人材獲得は、当社の成長に向けた最重要課題として位置づけられています。
神野:
ご教示いただきありがとうございます。社として採用への熱量を非常に感じました。人材投資を大きく加速する中で発生したキャリア採用の課題についても教えていただけますか。
岡本氏:
そうですね、キャリア採用を強化していく中で様々な採用課題が顕在化しました。特に有効な母集団不足、高難易度ポジションへの課題が顕著となりました。これまでの採用方法では採用目標を充足させ続けることが難しいと考えまして、過去にアプローチが出来ていなかった転職潜在層にアプローチできる、リファラル採用の導入を決定いたしました。

リファラル採用の強化~現状までのSTEP~
神野:
採用課題を解決すべく取り組まれた、リファラル採用についてここからお伺いできればと思います。
大きく3つのステップで、パナソニック オートモーティブシステムズ様のリファラル採用の取り組みをご紹介いただけるとのことですが、簡単に全体像から教えていただけますと幸いです。
岡本氏:
ありがとうございます。当社のリファラル採用の制度導入前をステップ1、制度導入後をステップ2、運用強化時をステップ3としてお話しできればと思います。それぞれのステップにおいて、解決すべき問題があり、都度解決に向けたアクションを実施することで成果に繋げてきました。
神野:
ご紹介いただきありがとうございます。ではここからはこのステップに沿って、お話をお伺い出来ればと思います。まずはステップ1から、詳細のご説明をお願いいたします。
STEP1:制度導入前について

岡本氏:
制度導入前ですが、リファラル採用が社内でほとんど認知されておらず、社員紹介による採用決定に関しても自然発生的に年間数名あるかどうかという状況でした。そのためまずはリファラル採用の制度設計から取り組み始めました。
リファラル制度の導入タイミングで発生した懸念についてもお話しできればと思います。制度を導入するということは、採用実績の創出が求められます。しかしどうすれば社員が紹介してくれるのか、また人事メンバーの工数が担保できるのかなど、ノウハウがない中でリファラル採用が社内で成功するのか、正直不安がありました。そうした不安や懸念を解消するためにも、多数の支援実績からノウハウがあるコンサルタントと伴走しながらリファラル採用を進めることができるMyReferを導入し、初年度から確実な成果の創出を狙うこととなりました。

MyReferを導入することで、社内や友人を紹介する際の障壁となっていたポイントを解消することができました。例えば、友人に求人を紹介する際、自社の最新求人をどこで確認できるかわからないという状況から、スマホアプリで簡単に最新の求人が確認できる状況になったり、マッチした友人がいたとしても自社の魅力を自分で語ることができずに応募の獲得ができなかった状態から、簡単に自社の魅力を訴求できる状態を整備することができました。
STEP2:制度導入後について

岡本氏:
次にステップ2の制度導入後ですが、制度を導入して終わりではなく、ここからリファラルに協力していただける社員を増やす活動をしてまいりました。
まず、最新の募集状況を確認・紹介できる仕組みを整備しました。どのエリアに、どんな求人の募集がでていて、どのような要件なのかという部分がいつでも簡単に確認ができ、社員が数タップで友人に共有できるといった簡易な紹介フローを整備しました。

また、リファラル採用制度の認知を拡大し、社員が友人から仕事や転職の相談を受けたタイミングで、当社のリファラル採用制度をすぐに想起できる状態を作るために、社員向けの説明会を実施いたしました。説明会の内容は制度導入の背景や、期待できる効果、制度を活用する流れなどをお伝えしていました。

社員が簡単に求人確認や紹介ができる仕組みづくりと、リファラル制度の説明会を複数回実施することで、リファラル採用に協力いただける社員の数は右肩上がりに増えていきました。リファラル採用への協力社員が増加し続ける中でも、TalentXさんと常にリファラル状況をさまざまな視点から可視化し、分析をしていました。分析することで、リファラル協力社員数の伸びに対して、紹介数が比例していないという問題点や、入社歴の浅い社員の方がより活動に協力的であるという事実が見えてきました。このように、リファラル採用の各工程を可視化することで明確になった事実をもとに、次の一手を探していきました。

リファラル状況を可視化することで見えてきた問題点から、「制度の想起」と「紹介数」に改善の余地があると考え、「制度の想起」に関しては広報活動の強化、「紹介数」の改善に向けては「紹介ハードルを下げる取り組み」や「求人理解を深める取り組み」を実施することとなりました。
STEP3:運用強化について

岡本氏:
ステップ3では、広報活動や説明会のアップデートなど、課題に対して複数のアクションを同時に進めることで、結果として協力社員数は約1.4倍、応募数は約4倍、採用数においても3倍以上に伸長させることができました。かつてはエージェント様からのご紹介がメインでしたが、そういった人材紹介や求人媒体ではなかなか出会えない「貴重な人材」の採用に繋がりました。詳しい施策内容についてもご紹介ができればと思います。
- 社内広報の強化
社員にとってリファラル採用の存在は忘れがちになってしまうものだと思いますので、多角的かつ定期的な情報発信を行うことで、社員にリファラル採用制度を思い出していただく機会を増やせればと考え、社内広報を強化いたしました。運用を強化したステップ3では、制度導入後のステップ2と比較して約3倍の頻度で広報を実施しました。また広報の内容についても、閲覧数等のデータも参考にしながら、社員インタビューなど、より社員の興味関心を惹きやすいコンテンツに注力いたしました。

- 説明会のアップデート
制度導入後のステップ2では、半年に2回ほどの制度説明会の実施のみでした。当社では入社歴の浅い社員がリファラル採用に協力的というデータがあった背景から、キャリア入社いただく社員向けのリファラル説明会を毎月実施し、入社後もすぐに紹介ができる状態を構築いたしました。実際、キャリア入社者が毎月数十名いますので、この取り組みが応募数の伸長に寄与したと感じています。
- 事業部説明会の実施
ステップ3では、新規入社者向けのリファラル説明会に加え、事業部ごとに採用部門の責任者が登壇し、事業や求人についての説明会を社内向けに実施する取り組みも行いました。社員一人ひとりが自分の所属以外の部門への理解を深めることで、より自社の魅力を友人や知人に語ることができる状態を作りました。

- オープンポジションの新設
紹介を迷っている場合や、興味はあるものの応募を迷っている友人がいる、といったケースもあると思います。そうした場合に「まずは人事と気軽に話ができる」ということを打ち出すことで、紹介・応募のハードルを下げることができたと感じています。ご紹介いただいた後には人事が候補者様とカジュアル面談を実施し、当社の魅力をお伝えしつつ、最適なポジションへのご案内を行っていました。

- インセンティブキャンペーンの実施
より多くの社員がリファラル採用に取り組むきっかけを作るべく、期間限定で注力求人の入社決定時のインセンティブアップを行ったり、入社決定時のインセンティブだけでなく応募獲得時のインセンティブを支給するといったキャンペーンも実施いたしました。

リファラル採用の成果と今後の展望について
岡本氏:
こうした様々な施策を実施した結果、リファラルに協力していただける社員数が増加し、リファラル採用そのものが活性化したことはもちろんのこと、紹介の質が向上したことで応募数が伸長し、採用決定数もステップ2と比較すると3.8倍にまで伸ばすことができました。

リファラル採用での決定者のペルソナについても一部ご紹介できればと思います。例えば調達部門の部長ポジションや、長野県松本市などの地方拠点、かつ高い専門性が必要なポジション等、従来の採用手法では接点を持つことすら難しいハイクラスの人材の獲得に繋がりました。

最後に、25年度の当社の展望についてもお話しできればと思います。25年度ですが、車載コックピットHPC領域で、ソフト人材の採用をより強化する方針となっています。ソフトウェアの性能が車の性能や価値までも左右する時代になっているかと思いますが、当社では運転席周辺のコックピット全体の機能を集約したコックピットHPCの開発に取り組んでいます。そのため、車載システムのプラットフォームの開発やアップデートをスピーディーかつハイレベルに実現できる人材を求めています。今後はより、人材の獲得競争が激しくなるかと思いますが、引き続きリファラル採用を推進し、転職潜在層からの更なる獲得を目指して取り組みを強化し続けたいと思います。
パネルディスカッション
リファラルの制度を明文化する中で、意識して設定したルールなど
神野:
ステップ1にて、リファラルの制度設計というお話があったかと思います。これからリファラル採用の制度を作り、始めていきたいという企業様も多いかと思いますので、制度を策定した背景や、策定時のポイントなどがありましたら、教えてください。
岡本氏:
パナソニックグループとして一律のリファラルルールがなかったので、他事業会社から情報収集をしながら、また法務とも相談しながら、紹介業とみなされないようにルールを策定しました。その中のいくつかをご紹介できればと思います。
まずは、応募者が紹介者の社員と一度もお会いしたことがない場合は、社員紹介のメリットが活かされない形になってしまいますので、リファラル採用の対象外としています。
2つ目としては、応募者本人の意思とは異なる応募になるリスクを防ぐために、紹介者から応募者への影響が強くなりすぎる懸念がある一親等以内のご紹介はリファラル採用の対象外としています。
3つ目としては、海外からの人材も積極的に採用していきたい背景から、海外からの紹介ルールも整備いたしました。
また最後に、取引関係先に迷惑が掛からないようにすることも意識していて、業務上取引のある企業様に所属されており、現在、当社との取引業務に従事している方の紹介は、引き抜きとみなされかねないので禁止としています。他にも細かなルールはありますが、FAQも作成しており、問い合わせ工数も削減できるように運用しています。
リファラル採用を強化して良かったところ
神野:
リファラル以外にも様々な選択肢があった中で、リファラル採用の強化を意思決定されたかと思います。改めてリファラル採用だからよかったことがあれば、お伺いしたいのですがいかがでしょうか。
濱口氏:
1点目は内定承諾率の高さです。通常のキャリア採用における承諾率はおよそ6割ほどを推移しています。初期段階から社員とのリレーションが確保されているリファラル採用では、9割以上の内定承諾率を誇っています。費用対効果の面からも、ここには大きなメリットがあると感じています。
2点目は、高難易度ポジションの採用が進んだことです。従来、地方拠点での専門人材の採用に非常に苦戦していました。リソースの制約もある中で、それぞれの拠点に根差した採用戦略を十分に講じることも難しい状況でした。しかしながら、現在進行形で拠点に在籍し、活躍している社員に、自身の仲間づくりとしてリファラル採用に協力いただくことで、応募数や決定率が目に見えるレベルで大きく伸長したと感じています。
採用人事だけでは、なかなか接点を持つことが難しい人材も多いため、そうした方々に対してリファラル採用を通じて、会社として接点をつくることができるのが、リファラル採用の良いポイントだと感じています。
神野:
内定承諾率9割は素晴らしいですね。特に質の部分で大きなメリットを感じていただけているのですね。
岡本氏:
社員の中でも、リファラル採用に協力しようといった、採用そのものに協力しようという風土が醸成できたことがとてもよかったと感じています。マネジメント層の協力や、自組織のメンバーを自分たちで集めるといった意識が高まっていて、まさに全社員総力戦の風土醸成に繋がっています。
MyReferのメリット
神野:
リファラル採用を強化するタイミングでMyReferをご導入いただいたと思いますが、改めて強化タイミングで導入したご感想について伺えますでしょうか。
濱口氏:
採用人事としては、やはりTalentXさんと伴走できるという点が一番大きなメリットだと感じています。
何らかの施策を実施する、その施策の効果をデータで分析する、分析から見えた課題に対して打ち手を決めてアクションするといったサイクルがあると思いますが、特に広報の面でこのサイクルをTalentXさんの力をお借りしながら高速で回すことができたことが、当社のリファラル採用を大きくドライブできた要因の1つであったと感じています。
神野:
ありがとうございます。ちなみに、MyReferの広報の価値についてお話しいただきましたが、具体的なエピソードなどあればお伺いしたいのですが、いかがでしょうか。
濱口氏:
そうですね。先ほど当社の「リファラル採用の活動紹介」の中で少しお話しさせていただきましたが、24年度から社内の広報の種類を大幅に増やしながら、どんな広報記事の効果が高いのか、読まれるのか、紹介や応募に繋がっているのかという検証をスタートしました。
しかしながら、広報記事の種類を増やすといっても、リファラル採用における知見の乏しい私たちでは引き出しが少なく、アイデアを出す段階から難易度が高く、まともに実施しようとすると膨大な工数がかかってしまうと感じていました。
そんな中、TalentXさんの担当コンサルタントの方と定期的にミーティングをする中で、他社の実績を踏まえつつ、本当に様々なテイストの広報案を提案いただきました。その案の中から、私たちが良いとおもった案をチョイスして、それをまた担当コンサルタントの方が文章化してくださるので、我々はチェックと修正作業のみで広報を打つことができました。このエピソードは、MyReferを使う価値が伝わるのではないかと思います。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。






