リファラル採用を実施しており、採用成果に繋がっている実感はあるものの、以下のような課題感をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
・今は成果に繋がっているが、再現性はないと感じる
・工数が不足しており、限られた施策しかできていない
・組織としてリファラル採用を定着させたいが、クリティカルな施策が分からない
そこで、本セミナーでは、HEROZ株式会社の中村氏をお招きし、限られたリソースで前年対比4倍の採用成果を実現させたリファラル採用戦略をお伺いしました。
・目標から逆算した課題特定
・部署ごとのコミュニケーションプランの策定
・各部署のマネージャーと連携し、定例MTGで行った広報施策
・組織としてリファラル採用を当たり前にするために行った、トップダウン施策
・社員の紹介ハードルを下げるために行った、会食制度のアップデート
など、リファラル採用を半年で文化として定着させ、成果創出までに行った実施施策を語られた、好評のセミナー内容をご紹介します。
※当日の講演をより詳しくご覧になりたい方は、下記より「動画視聴」「レポートダウンロード」が可能です。
目次
- 登壇者紹介
- 採用市場動向と持続可能な採用の必要性
- HEROZ様の取り組み
- パネルディスカッション
登壇者紹介

HEROZ株式会社
Group Corporate Division
Direct Recruiting Group
Consulting Unit マネージャー
中村 拓馬 氏
2016年~:ベンチャー複数社でHR・事業開発を経験
2024年~:HEROZ社でHRと事業開発の二足の草鞋
→グループ5社の採用機能立ち上げと運用を行うHRBP 兼
コンサル×RPO×AI活用のAI BPaaS事業の立ち上げを行う

株式会社TalentX
MyRefer CS部 マネジャー
神野 翔平
新卒にてメガバンクに入行。法人営業からスタートし異動や転職を経験。
自身のポテンシャルが解放される前向きなチャレンジが当たり前な世の中を作りたい思いから2020年株式会社TalentX(旧・MyRefer)へ入社。
現在は大手企業様を中心にリファラル採用や採用マーケティングの立ち上げや促進を支援。
採用市場動向と持続可能な採用の必要性
転職潜在層アプローチの必要性
神野:
転職希望者数は2010年の618万人から2023年には1,000万人を超えましたが、実際の転職者数は同期間で、283万人からほぼ横ばいである328万人にとどまっています。このギャップが「転職潜在層」の増加を示しており、企業はこれらの転職潜在層をいかに採用に結びつけるかを考える必要性が高まっています。

時代の変化に応じた採用手法の必要性
神野:
従来の人材紹介や求人広告、ダイレクトリクルーティング、ハローワークといった外部のリソースを活用した採用手法ではなく、企業は自社のオウンドメディアやSNS、リファラル採用、タレントプール採用といった、自社のリソースを活用した「持続可能型の採用」を通じて転職潜在層にアプローチすることが必要になってきています。転職潜在層へのアプローチ手段の1つとして、自社の従業員のつながりを活かして候補者の方をご紹介いただくリファラル採用に注目が集まっています。
リファラル採用に取り組む企業は年々増加
神野:
紹介実績を踏まえると、8割を超える企業が採用手法の一つとして、リファラル採用を実施されています。2018年と比較すると、導入比率は、20.8pt増の62.5%まで伸長しています。今後も各社のリファラル採用に対する熱量は高まっていくことが想定されます。

出典:
TalentX|2025年1月 「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート」
TalentX|2024年1月 「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート」
TalentX|2018年11月「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート」
リファラル採用促進に向けたよくある課題
神野:
よくご相談いただく以下3つの観点(リソース不足・再現性・施策の優先順位)を中心に、HEROZ様よりリアルなお話を伺いしつつも、少しでも有益な情報がお渡しできればと思っております。
(1)リソース不足:工数が不足しており、限られた施策しかできない
(2)再現性 :今は成果に繋がっているが、再現性はないと感じる
(3)施策の優先順位:成果創出に向けたクリティカルな施策が分からない
HEROZ様の取り組み
限られた人事工数
神野:
まず最初に人事体制についてお伺いできますでしょうか。
中村氏:
採用責任者の下に、私を含む正社員2人が実務で動いていて、派遣の方2名にお手伝いいただく体制になっています。年間50名(HEROZのグループ会社含む)を追いかける体制でありながら、半年に1社M&Aで増えるグループ会社の採用機能をどう立ち上げるかを企画・実行しています。加えて、私が新規事業で人事業務を受け持っており、外部企業様に対するスカウトサービスも同時に行っています。

神野:
すごいですね。率直に工数が足りないのではないか?と感じました。
中村氏:
おっしゃる通り、パツパツです。AIも活用していますが、忙しいことには変わりありません。リファラル採用に対しても限られた工数で実施しているので、何を考え、どう進めていったのかぜひご紹介できればと思います。
採用状況とリファラル採用に注目したきっかけ
中村氏:
リファラルに注目した理由は大きく4つあります。
1つ目は、採用チャネルの拡大が必要だったことです。
昨年の採用実績(既存の採用チャネル)では「年間50名の採用は無理だ」と判断し、新たなチャネルを模索していました。
2つ目は、転職市場に出てこない“潜在層”へのアプローチが不可欠だったことです。
特に、AIエンジニアやAI商材を扱う営業経験者などは、一般的な転職サイトやエージェントでは出会えないため、別の方法で接点を持つ必要がありました。
3つ目は、母集団形成やクロージングの課題を解決できるチャネルが必要だったことです。
当社のサービスは、toC領域ではある程度知られていますが、toB領域では当社の求める採用候補者から十分に認知されていません。そのため、人のつながりを活用して候補者にこちらからアプローチできるリファラルに注目しました。
4つ目は、採用コストの抑制が求められていたことです。
優秀な人材を採用するにはどうしても費用がかさみます。全員をエージェント経由で採用していたら、予算的に現実的ではありません。そのため、コストを抑えつつ成果が出せるチャネルを探す必要がありました。

神野:
DR(ダイレクトリクルーティング)などのチャネルに投資しようとはならなかったのでしょうか?
中村氏:
DRとリファラルの両方に投資しています。DRに工数を割かないといけないからこそ、リファラル採用でいかに工数をかけずに成果を創出できるかがポイントだと考えていました。
リファラル採用の強化背景
神野:
DR強化と並行しながら、リファラル採用を強化するとなった背景を改めてお伺いできますでしょうか。
中村氏:
1点目は、先ほどご紹介したリファラル採用に注目した背景から、事業戦略・採用計画上リファラル採用の強化が必要だったためです。
2点目は、自分たちで仲間を集めるカルチャーを作るといった観点です。当社はM&Aで会社が増えていったり、新規事業が立ち上がったりしている状態です。そうした中で事業部側が、「待っていたら欲しい人材が降ってくる。採用は人事の仕事だ。」という考えではうまくいかないと思っています。新規事業を立ち上げているからこそ、自分たちでどういう人材を集めるべきかを考えてほしいですし、我々はそれに対して全力で向き合う体制が最も大事だと考えています。
これらの背景により、リファラル採用を「人事だけで頑張る」のではなく、「会社全体で頑張る」といった判断になりました。

神野:
ここから、実際にHEROZ様の取り組みや推進事例を伺っていければと思います。
推進に関する全体像
神野:
具体施策に入る前に、推進における全体像をご紹介できればと思います。
中村氏:
HEROZにおいては、STEP1・2・3の順番でリファラル採用を推進し、成果創出に繋がりました。皆さんのご関心としては、STEP3の具体施策だと思いますが、STEP3の施策を決めるまでに何があったのか?STEP1・2の話がとても重要だと思いますので、今回は、具体施策や施策実施に至った背景などに重点を置いて、お話しできればと思います。

成果サマリと実施施策のタイムライン
神野:
まず、前ページでご紹介いただいたSTEP1の課題特定に関して教えていただけますでしょうか?
中村氏:
添付したスライドの表(※下記の画像)はMyReferの管理画面から抽出できる数字になります。MyReferを使うと、リファラル採用の進捗が分かるようになるので「何人が制度のことを知っているのか」「何人が求人を見ているのか」「何人が友達に求人を送っているのか」などが部署別で把握できるようになります。
去年(私が入社する前)だと、年間2名の採用結果になっていましたが、一部の社員が行動していただけなので再現性が低い状態でした。事業計画・採用計画から考えると、リファラル採用経由で7名を採用する必要がありました。7名をゴールとして数字の掛け合わせを考えたときに、各指標が全く数字を満たしていないことが分かりました。その中で、どの数字から注力していくか考え始めたのが、本スライド(※下記の画像)になります。

神野:
スライドの数字から「A:全体アプローチの底上げ」「B:部署別のアプローチ」が必要なのが見えてきたということですね。
次に、成果サマリと実施施策の全体的なタイムラインについてご紹介いただけますか?
中村氏:
時系列に「中村が入社」とありますが、私が入社する前は、1人の社員の頑張りで数字が上がっていた状況でした。成果からお伝えすると、中村の入社後は、毎月6名ペースで新しいご友人の連絡先を獲得できており、2024/4からだと10か月で8名の方が入社決定しています。うまくいけば来週、再来週でプラス2名決定が生まれそうなので、10名決定が見えているような状況です。全社施策と部署別施策に分けて、まずは全社施策を優先順位高く実施し、様子を見ながら部署別の施策も推進してきました。
タイムラインで言うと、2024/4-6に各施策をまとめてスタートし、7月以降は手なりで、頻度を減らしながら動かしてきました。

神野:
1年弱で採用実績が前年対比4倍ってすごいですね。ここに挙げられている「全体施策」と「部署別施策」を実行することで、この成果が得られたという理解でよいでしょうか?
中村氏:
施策実行も大切ですが、同時に、施策ごとの効果をデータで確認しながら進めた点も成果につながったと感じています。
ポイントA:全社施策
中村氏:
添付スライド内(※下記の画像)で、注力すべき指標を青で囲っておりますが、つまりは、「まずはMyReferアプリを使ってくれる人を増やしたい」「求人を見る人を増やしたい」「求人をシェアしてくれる人を増やしたい」といった点になります。
1人の人事が声を上げて全員にやってもらうのではなく、会社としての取り組みなので、経営陣から落とし込むのがセオリーだと思いました。また、他社の平均数値や、HEROZが目指したい7名から逆算すると、到達できない数字ではないと思いました。現状が低いだけで、他社データと比較したら必達ラインの数字まで到達できると思っていたので、どうやって引き上げようかだけを考えていました。

全社施策① 取締役から重要性を社内周知|取締役を味方につける
中村氏:
前提、私が経営人から愛されているからできたわけではありません。取締役はとても忙しいですが、会社を伸ばしたいと思っている方々だからこそ、ただご依頼するのではなく、やらない・やれない理由をいかに潰すかっていうところと、負荷にならないことをセットでお伝えしていました。
次ページの添付スライド内の、左側がやらない理由だと思っているのですが、取締役が疑問を持った状態かつ、人事が答えられないと、基本的にリソースを割いていただくのは難しいと思います。なので、添付スライド(※下記の画像)内の右側のように回答していくことで、最終的に、「ご依頼したいことは会議で3分ください。カンペ作りますので周知をお願いします。」といったコミュニケーションに着地しました。
神野:
聞かれるであろう質問を事前に準備しておき、やらない理由を作らないのは、1つのポイントですね。

全社施策① 取締役から重要性を社内周知|発信内容
中村氏:
実施したことは大きく3つです。
(1)月1の全体会議に参加する取締役に仕込み、会議冒頭で発信いただく
オンライン会議の際は、人事からスタンプを押すことで盛り上げると、何人か社員さんも後に続いてくれます。落とし込みは取締役が実施し、現場がリアクションをして流れを作ることをやっていました。
(2)隔週の事業部会議に参加する取締役に仕込み、会議冒頭で発信いただく
初回は私も質疑応答役で参加していました。取締役からお話しいただき、事業部長が疑問を持った際には、人事からフォローするので、取締役は発信さえすればよい状況になるように意識していました。
(3)社内コミュニケーションツールを活用し、隔週ペースで金曜夕方あたりに人事からリファラル周知のメッセージを全社に向けて投稿→ 可能な範囲で各取締役から追随コメントを投稿
人事ばかりが発信していると、人事のひとり相撲になってしまいますが、取締役陣から「これ重要ですよ」「自分もリファラル会食にいってきます」とコメントを送っていただけるだけで、会社として当たり前(=文化)になっていくと思っています。
全社施策② 会食制度のアップデート
中村氏:
全社施策②は、会食制度のハードルを下げたという施策になります。もともとHEROZの会食制度はマネージャー以上の同席が求められるかつ、上限額が1万5千円といったものでした。会食の目的は、まずは会社のことを知ってもらう・ご友人の近況を知る場であり、口説く場ではないと思っています。それにも関わらず、上司が同席していたり、価格帯の高いお店だったりすると、ご友人にも社員にも警戒されると思いました。制度のBEFORE・AFTERを添付スライドに記載しています。

上司が同席必須だった理由は、皆さんのご想像通りかと思いますが、不正利用を防ぐ観点から設計されていました。しかし、会食は友人のエントリーを約束するものではありませんし、エントリーされなかったとしても不正かどうかは分かりません。コスパ観点だと、エージェントと比較すれば100回ぐらい会食制度をご利用いただいても、会食きっかけに1人決まれば採算がとれる計算になります。それぐらいコスパがよいものなので、必要以上に何か縛って、プレッシャーを与える必要はなく、性善説で実施したほうがいいと考えました。
神野:
文化づくりの1つとして、会食制度もとても良いですよね。「いかに心理的ハードルを下げるか?」といった観点は他の企業も参考になる素晴らしい取り組みだと思いながら伺っていました。
ポイントB:部署別施策
神野:
部署別に入り込んだ施策についてもお伺いできればと存じます。
部署別施策① 各部署MTGでの広報|部署別のコミュニケーションプラン策定
中村氏:
部署ごとに見れるデータをどう活用しているのかといった話なのですが、採用の優先順位は部署ごとに異なるので、状況に合わせてコミュニケーションを変えています。例えば、Bの部署は採用強化しないといけないにもかかわらず、アプリ利用がゼロでした。つまりは、誰もプライベートのチャンスで友達にその場でアプリから求人を送ることができない状況だと思ったら、「優先度・重要度高くテコ入れした方がいい。事業部長との会議で議題に出そう。」といった思考回路で部署別のアプローチ方法を考えていました。

部署別施策① 各部署MTGでの広報|部署の状態別にメッセージング
神野:
実際に部署別に実施したアプローチについてお伺いできますでしょうか。
中村氏:
数字から見える状態が、スライド(※下記の画像)の左から2つ目になります。それぞれの状態に何をすべきか、そもそもこの状態になっている理由はなにかを考えていくと、重役の空気が悪いのか?単純に落とし込んでいないのか?などの理由が複数想定されます。なので、頭ごなしに「紹介してください」というよりは、「リファラル採用を再現性ある形にするためには、表(※下記の画像)にある左から順番に数字をクリアしていきたいのですが、現状ここで止まっていて・・・裏側にある理由ってどのあたりが該当しそうですか?言ってもらえれば解決するので、言ってほしいです」といった具合に会話してました。
神野:
ただお願いしますと行脚するのではなく、部の状態に合わせて伝えるメッセージを変えることがポイントですね。

部署別施策② 社員に対する個別コミュニケーション
神野:
社員個別でコミュニケーションを変えていた件についてもぜひお伺いさせてください。
中村氏:
前提、特別注力した施策ではないので参考程度までに聞いてもらえたらと思うのですが、リモートが多い会社なので、出社してる人は多くありません。出社社員に対して、「リファラルどうですか」と言いたい気持ちはありますが、基本怖がられてしまします。なので、MyRefer上でお名前を検索して、その方がどこまで進捗しているか把握した上で話しかけてました。

「お互いリモートだから会うの久しぶりですね」から始めて、「ちなみにリファラルどうですか」というところを、相手の進捗に合わせて変えてます。
コミュニケーションを変えることで、ご本人から意見が出やすくなって、我々が軌道修正すべきポイントを教えていただくことも多いですし、一個だけ先に進めるという意識で会話をすると、ご本人も無理なことを言われているわけではないので、「じゃあやってみます」という感情になりすいと思っています。

成果・決定ケース
神野:
戦略的にリファラル採用を推進された中で、成果についても教えてください。
中村氏:
成果は大きく2つです。
(1)年間採用目標数の達成
1年間で7人は採用するというゴールは半年でクリアしました。現時点で、10名の決定まで見えているのは、率直に嬉しい成果でした。「友人のタイミングがちょうど良かった」や「ご縁があった」あどのいろんな理由があるので、結果論だと思う側面もありつつ、特定の個人ではなく、複数の社員が動いてくださったから決定が生まれた点に関しては、再現性があると思ってます。
(2)カルチャー醸成
複合的な要因があるので、リファラル採用の取り組みだけが要因だと言い切れない部分もあると思いますが、確実に変化が起きたと感じるのは、部署間の連携がほとんどなかったところから、事業部を超えた交流が生まれるようになったところです。
HEROZは創業17年ですが、本格的に営業組織ができたのが約3年前という珍しい会社です。基本的に開発・研究が優位な組織文化だったところから、社員一丸となって事業を伸ばす空気になってきたと思っています。私が都度同席しなくても、リファラル採用の話題が各事業部の会議で出てくるようになったり、初めて事業部を超えた飲み会や決起会が開かれるようになったりしています。また、展示会に出展すると、いろんな方が関心を持ってブースに来てくださるのですが、HEROZに 興味ある方を人事に繋いでくれたりと、明らかに変化が生まれていると感じています。
スライドのような決定ケースが生まれていて、改めて成果を感じています。

パネルディスカッション
成果創出までにかけた工数
中村氏:
3ヶ月間、毎日30分の時間をかけました。
一日対比で考えると大体、毎日5%ぐらいの時間で、あまり工数はかかっていないというのが率直な印象です。カレンダーに大体朝か夜に30分予定を入れておいて、会議の前のカンペを代表に送ったりする時間にしたり、MyRefer上で流すニュースを作成する時間にしたりと、いわゆる作業時間に当てていました。
データ分析して、何からどう手をつけていくかという戦略については、MyRefer CSの人と1時間ぐらいかけて一緒に作戦会議をして決めましたが、それ以降に関してはやることは決まっていますし、社内に連携するための資料文面などは基本的にフォーマットをいただけるので、横流しで済んでました。なので毎日カレンダーを30分ブロックしているものの「徐々にやることなくなっていった」という感じです。
神野:
先ほどご紹介いただいた、社員様への個別アプローチは、どれくらい工数かかった印象ですか?
中村氏:
3分ぐらいですかね。出社しているときは、私がランチやお手洗いに行くときに、「あの人出社しているな」と思った時に、MyReferで数字を見て、話しかけて終わりっていう感じなので、時間はかかりません。また、話しかけてみると質疑応答が発生して、疑問点がクリアになることで、その後紹介してくださる方もいらっしゃいました。
データを可視化する必要性
中村氏:
リファラル採用推進において、データを可視化することが一番重要だと思っています。リファラル採用のように偶発的なもの、かつ社員の主体性によるものに、目標数値を置くことは、かなり怖いと思っています。マイナスなことをしてしまうと、誰もやらなくなってしまうリスクがあるからです。
加えて、一度形成された空気や文化ってなかなか変わらないと思います。なので「文化は不可逆である」という大前提のもと、望まない方向に行かないためにどう進めるべきか、どこまでは進んでいるのか、自分がやったことが翌日・翌週に数字としてどう変化が起きているのか/起きていないのか、というところを細かくチェックしながら修正し続けることが重要だと感じています。
絶対に成功する施策は存在しないと思う一方で、マイナスなことをしないことがとても重要であり、そのためにデータの可視化が一番重要だと考えています。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。






