自社の即戦力人材の獲得施策として、アルムナイ人材の活用に注目が集まっています。資料「アルムナイのすすめ」は、
- アルムナイ採用を導入するメリットが知りたい
- これからアルムナイ(元社員)との関係構築を開始したい
- 現在実施しているアルムナイ採用を活性化させたい
と考えている方がアルムナイ採用をはじめとした構造を理解し、HR戦略の一つとしてアルムナイ採用に取り組めるようにする内容です。本記事では一部を抜粋し、アルムナイ採用を行うメリットや各社が実施する目的、実施のポイントなどをご紹介します。
「アルムナイのすすめ」ダウンロードはこちらそもそもアルムナイ・アルムナイ採用とは
アルムナイ(alumni)の語源・成り立ち
アルムナイ(alumni)という言葉は元々、「母校」を意味するalumnusというラテン語が語源です。英語のalumniは大学などにおける「卒業生・同級生」を意味する言葉ですが、組織としては1821年に組成されたウイリアムズカレッジのアルムナイが起源だと言われています。
企業の人事用語として使用される場合には「退職したOB・OG」を指す言葉として使われています。
長期雇用が前提の日本では、多額のコストをかけて人材を採用・育成した後に退職した者は”裏切り者である”という価値観を持つ企業もありました。しかしながら現在は人的資本経営の考えにもとづき、退職者は自社の資産であるという考え方が拡大しています。アルムナイ人材を活用しながら、採用やビジネス連携、ブランディングやリファラルに活用を進める企業が増加しています。
さらに近年では民間企業だけでなく、採用手法の多様化を行いにくいとされている公務員にもアルムナイ活用の動きが広がっています。2024年6月には、東京都庁が転職や育児・介護等で東京都を退職した職員を対象に、アルムナイ採用(再採用)試験を開始したことで話題になりました。
なぜ今アルムナイ採用なのか
転職潜在層を惹きつける施策が必要な時代に
国立社会保障・人口問題研究所が発表している「日本の将来推計人口」によると、2020年に1億2615万人存在していた日本の総人口は年々減少を続けており、50年後には現在の7割程度になると言われています。その一方で各企業による人材獲得競争は熾烈を極めており、今後より採用需要と労働人口の差が拡大し、求人倍率が上昇することが予想されています。
人的資本経営に関する国や経済界(経団連)の考え
経済産業省は人的資本経営に関する指針「伊藤レポート2.0」を作成し、レポートの中でアルムナイ人材を活用すべき資産と記載しています。
(経済産業省:伊藤レポート2.0)
また、経団連(一般社団法人 日本経済団体連合会)もアルムナイについて言及しています。「2023年版 経営労働政策特別委員会報告」では産業構造変革の対応策として、アルムナイを含めた採用方針の多角化を推奨しています。
(日本経済団体連合会:2023年版経営労働政策特別委員会報告)
このように、人材を資本と捉え企業価値向上に繋げる考えから、アルムナイ人材の活用に注目が集まっています。
アルムナイ採用の目的とメリット
アルムナイ採用の目的
前項では、”アルムナイ”が注目されている背景を解説しましたが、アルムナイとの関係構築を行う企業は、どのような目的で実施しているのでしょうか。
下記では、主に「採用」「ビジネス連携」「ブランディング」の三つの軸に沿って解説をします。
1.採用
日本企業の「アルムナイ」では最も多い目的です。
再入社をメインに、副業、業務委託での雇用など人材確保として活用することを目的としています。
2.ブランディング
ポジティブな評判の拡散や、ネガティブな評判の抑制も目的の一つです。。
退職後のキャリアをPRすることで新規で優秀な母集団の確保に繋げることも可能です。
3.ビジネス連携
受発注の関係になり、BtoBの取引を拡大させることができます。代理店業として独立し、販売網を拡大することを目的に実施している企業も存在します。
アルムナイ採用のメリット
下記では、アルムナイ採用を実施することで各企業にもたらされるメリットに関して解説します。
1.転職潜在層から人材を獲得できる
アルムナイ人材が退職した後も関係を持ち続ける繋ことで、いざアルムナイ人材が転職活動を行う際、元々働いていた職場であれば活躍イメージも容易に想像でき、自社を転職候補先として第一想起してくれるきっかけとなります。
2.自社にマッチした即戦力人材
過去に自社で活躍したアルムナイ人材は、新たに得た経験を自社に還元することが可能です。自社の文化やルールを既に理解している即戦力人材のため、マッチすることが期待できます。
3.採用コスト削減
アルムナイ採用は、自社採用力を高める採用マーケティングチャネルであり、求人広告や人材紹介、ダイレクトリクルーティングなどの旧来的な採用手法と比較すると、採用コストが発生しません。また、既に自社の働き方を理解している人材であるため、入社後、育成にかけるコストを大幅に削減することが可能です。
4.従業員体験(EX)の向上
社員の出戻りにより、既存社員も「隣の芝生は青くない」と再認識し、自社の組織や環境に目を向けるきっかけになります。
また、出戻り社員の口コミがフックとなり、社内外への採用ブランディングを強化することが可能です。
アルムナイ採用を設計運用するための全体ステップ
アルムナイ採用は4つのステップに分けて実施します。退職者が制度を認知し、気軽に再応募できる仕組み作りが重要です。
制度設計上の注意点や運用時のポイント
アルムナイ採用制度を設計・運用するためには、情報取り扱いに関する法律、在籍社員への配慮、具体的なコミュニケーションプランなど、様々なポイントを抑える必要があります。
本資料内では、前提となる背景のより詳細な情報だけでなく、どのような点に注意して制度設計を行う必要があるか、再雇用を目指すためのコミュニケーションのポイント、具体的な体制等を、データを交えつつ紹介しています。
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【資料内でご確認いただける内容】
- 採用市場について
- 人的資本経営とアルムナイ採用
- アルムナイ採用のメリット
- 各社のアルムナイ活用の目的
- アルムナイ制度設計方法
- アルムナイ制度設計時の注意点
- アルムナイ制度運用のポイント
- アルムナイ制度の仕組化について
- 監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレント・アクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレント・アクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。