本記事では、採用が事業成長に直結するSI/SES特有の構造を前提に、採用が積み上がらない背景と、稼働につながる企業の違いを整理しています。
エンジニアとの接点を資産として活かし、継続的に稼働を生み出すために、どこで滞留が起きやすく、どこを押さえるべきなのかをまとめています。
※本記事は人事責任者・採用担当向けのお役立ち資料
「SI/SESエンジニア採用構造レポート2026」を抜粋、再構成しています。
資料の全文は下記リンクからダウンロード可能です。
目次│SI/SESエンジニア採用構造レポート2026
- SI/SES採用の現在地(構造前提)
- エンジニア採用が詰まる「構造要因」
- 候補者が動くトリガーの正体
- 稼勝者と敗者の分岐点=回収設計
- 「稼働を生む」採用経済圏(集客→回収→稼働)
- 実際の企業における成功事例とその実装のポイント
- AI採用MA「MyTalent」での実装イメージ
- 成果イメージ
- まとめ
SI/SES採用の現在地(構造前提)
労働集約型ビジネスにおける採用の位置づけと市場環境の変化

SI/SESビジネスは、エンジニアの人数や稼働量がそのまま売上や生産量に直結する、典型的な労働集約型の事業構造を持っています。人がいればいるほど事業を拡大しやすく、逆に人が不足すれば、案件があっても受注や事業成長を止めざるを得ません。そのため、SI/SESにおいては、エンジニア採用の成否が事業成果に直接的な影響を及ぼします。
採用が思うように進まない場合、人材不足によって受注(案件)を見送る必要が生じます。さらに、既存案件の維持が不安定になり、顧客満足度の低下やプロジェクト品質の問題が発生することもあります。人員不足は現場エンジニアの負担増加にもつながり、結果として離職リスクが高まるという悪循環を生み出します。
このような構造を踏まえると、SI/SES採用では、採用を単なる欠員補充として捉えるのではなく、事業成長のための戦略的投資として位置づけることが重要です。
一方で、エンジニア採用市場の競争が激しさを増す中、「案件が出たタイミングで採用する」「欠員が生じてから補充する」といった短期的な採用の進め方には、構造的な限界が見え始めています。即座に動ける候補者はすでに複数社と接触しているケースも多く、急募案件では条件面での調整を余儀なくされる場面も少なくありません。その結果、採用コストが高止まりし、投資対効果を見極めにくくなっています。
こうした背景から、案件発生時だけに動く採用ではなく、平時から候補者との接点を持ち、必要なタイミングで動かせる状態をつくること、すなわち候補者接点を「資産」として蓄積する考え方が求められています。
エンジニア採用が詰まる「構造要因」

採用プロセスの4工程と、各段階で発生する課題の本質
SI/SESにおけるエンジニア採用は、「集客」「接点」「意向醸成」「稼働」という4つの工程で成り立っています。求人広告やエージェント、スカウトなどによる集客に力を入れている企業は多いものの、その後の工程が十分に設計されていないケースも少なくありません。
その結果、候補者との接点は増えているにもかかわらず、案件や条件のミスマッチによる選考途中での辞退、タイミングのズレによる配属未決定といった課題が発生します。さらに、翌月・翌年にはこれまでの接点が活かされず、採用活動がリセットされてしまう状況も見られます。
この状態が続くと、集客施策を増やすほどオペレーション負荷が高まり、採用担当や現場が疲弊します。結果として、毎年同じ課題を繰り返す構造から抜け出せなくなります。
エージェント活用は即効性があり、短期的には有効な手段です。しかし、候補者との接点や情報が自社に蓄積されにくく、採用活動が資産として残りにくい側面もあります。紹介手数料や媒体費といった見えるコストに加え、受注機会の損失や稼働遅延、待機・離職による追加採用など、見えにくいコストも発生している点を見落とすことはできません。
候補者が動くトリガーの正体
案件・環境・キャリアという3つの動機要因の分析
SI/SESエンジニアの多くは、「今すぐ転職したい」という顕在層ではなく、「条件が合えば話を聞きたい」という転職潜在層に位置しています。転職意向は固定されたものではなく、状況によって揺れ動くのが実態です。
代表的なトリガーの一つが案件です。案件満了のタイミングや、より良い条件・内容の案件が提示された場合、転職を検討し始めるケースがあります。現在の業務内容やスキルと合致する案件は、意思決定を後押しする要因となります。
次に、会社や環境に対するミスマッチです。教育や研修への期待と実態のギャップ、常駐先での人間関係、評価や昇給の不透明さなどは、案件内容とは別の次元で不満を生み、転職意向を高めます。
さらに、キャリアアップを目的とした動機も存在します。上流工程への挑戦、プライム企業や事業会社への転身、新しい技術領域への挑戦など、中長期的な視点でキャリアを考える層は、適切なタイミングと条件が揃えば動きやすい特徴があります。
勝者と敗者の分岐点=回収設計

稼働を積み上げる企業と毎年リセットする企業の違い
多くのSI/SES企業では、過去に面談した候補者や内定辞退者、登録のみで終わった候補者が存在しています。しかし、これらの接点が十分に活かされないまま、案件が発生するたびに集客からやり直す「リセット採用」に陥りがちです。
一方で、採用成果を積み上げている企業は、既存の候補者接点を資産として管理し、候補者の関心や状況の変化を把握しています。案件発生や不満が高まったタイミングで再アプローチできる設計を持つことで、毎年ゼロからやり直す採用から脱却しています。
この差を生む要因の一つが、「回収設計」の有無です。新規集客の量を増やすかどうかではなく、既にある接点をどのように活用していくかが、採用成果に影響を与えるといえます。
「稼働を生む」採用経済圏(集客→回収→稼働)

接点を資産化し、タイミングで回収する経済圏の構築方法
SI/SES採用を「集客」「回収」「稼働」という一連の流れとして捉えることで、採用活動は単発施策ではなく、継続的に成果を生む仕組みになります。
多くの企業では、この中の「回収」が十分に機能していません。その理由として、工数負荷への懸念、候補者データの分散、適切なアプローチタイミングが分からないといった構造的な課題があります。
こうした課題に対しては、個人の努力だけに頼るのではなく、回収のプロセスを仕組み化し、安定して回る状態を整えていくことが重要です。データを集約し、意向の変化を捉え、一定水準のアプローチを再現できる状態を整えていくことで、回収は属人的な対応に依存せず、持続的に採用成果を生み出せる体制へとつながっていくと考えられます。
実際の企業における成功事例とその実装のポイント
SI/SES採用においては、短期的な集客強化だけでなく、過去に接点を持った候補者との関係性を継続的に管理することで、採用成果につながるケースが見られます。実際の企業では、一度は選考に至らなかった候補者や、当時はタイミングが合わなかった人材に対しても、情報提供やコミュニケーションを継続することで、後の採用機会を創出しています。
こうした取り組みに共通しているのは、候補者一人ひとりの志向や状況を把握したうえで、必要なタイミングに合わせて接点を持ち直している点です。場当たり的な対応ではなく、あらかじめ想定された流れの中でアプローチを行うことで、無理のない形で採用につなげています。
個別事例の詳細は企業ごとに異なるものの、「一度きりで終わらせない」「関係性を維持する」という考え方が、共通した成功要因といえます。
➤過去に接点を持った候補者の採用決定事例の詳細については、以下の資料もあわせてご覧ください
資料:SI/SESエンジニア採用構造レポート2026
資料URL:https://i-myrefer.jp/corp/download/395/input
AI採用MA「MyTalent」での実装イメージ
具体的なツール活用による回収設計の実装方法
こうした回収の考え方を実務に落とし込むためには、候補者情報を一元的に管理し、意向や状況の変化を把握できる状態を整えることが重要です。AI採用MA「MyTalent」では、過去に接点を持った候補者の情報やコミュニケーション履歴を蓄積・可視化することで、回収を前提とした採用プロセスの運用を支援します。
MyTalentの活用により期待される効果の一つが、応募率の向上です。応募率を高めるポイントとしては、候補者の志向や関心に沿った情報提供ができること、そして一度の接点で判断を迫らず、関係性を継続できる点が挙げられます。これにより、候補者が検討段階に入ったタイミングを逃しにくくなり、応募につながる機会を安定的に創出しやすくなります。
また、決定率の向上という観点では、過去のやり取りや志向データを踏まえた案件提案ができることに加え、検討状況を可視化しながら適切な順序で情報提供を行える点が重要です。これにより、ミスマッチによる辞退を抑え、選考全体をスムーズに進めやすくなります。
さらに、MyTalentでは「運用代行」という形で、回収プロセスの運用を支援する選択肢も用意されています。これは、担当者の負担軽減を目的とするものではなく、回収の考え方や運用を組織に定着させるための支援です。
データに裏付けられた実績と成果を上げる2つの要素
回収を前提とした採用体制を構築することで、採用活動は単発的な成果ではなく、継続的な改善と成果創出が期待できます。実務の中では、採用までのリードタイム短縮や、既存接点からの決定創出といった形で、効果が現れていきます。
成果を上げるための要素としては、大きく2つの視点が挙げられます。一つは、候補者データを蓄積し、活用できる状態にしておくこと。もう一つは、意向や状況の変化を捉え、適切なタイミングでアプローチできる運用体制を整えることです。これらが組み合わさることで、採用活動の再現性が高まります。
数値的な成果は企業規模や採用方針によって異なりますが、回収を意識した運用が成果につながる点は共通しています。
AI採用MA「MyTalent」で成果を出すタレントプール採用

ここまで、タレントプール採用を成功に導く上で、なぜAIやテクノロジーの活用が不可欠なのかを見てきました。一方で、候補者の意欲や行動の変化に応じて、最適なタイミングで、パーソナライズされたアプローチやスカウティングを、属人的な運用だけで実現し続けることは容易ではありません。
日本初のAI採用MA「MyTalent」は、AIと採用MAの仕組みを通じて、候補者との関係構築から応募・採用につながる一連の流れを、無理なく、かつ継続的に運用できる環境を提供します。
➤AI採用MA「MyTalent」のサービス概要についてはこちら
URL:https://mytalent.jp/crm/
➤Myシリーズへのお問い合わせはこちら
URL:https://i-myrefer.jp/corp/support/inquery/input
まとめ
SI/SES採用は、エンジニアの稼働がそのまま事業成果に直結する構造を持っています。そのため、欠員補充を前提とした短期的な採用ではなく、稼働を生む関係性をいかに構築するかが重要になります。候補者の転職意向は案件・環境・キャリアによって揺れ動くため、出会いの瞬間だけで判断するのではなく、接点を資産として捉え、回収できる状態をつくることが求められます。採用を消費ではなく投資として再設計し、集客・回収・稼働が循環する構造を整えることが、これからのSI/SESエンジニア採用における重要な視点といえるでしょう。
本記事が、採用活動を考える一助となれば幸いです。
監修者情報
監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。






