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2023.07.27更新

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「変化を恐れず、変化を楽しみ、変化をつくる」――関西大手メーカー、東洋紡のリファラル採用とは

1882年に紡績会社として創立された東洋紡株式会社様。そこから140年近くの歴史を築く中で、時代のニーズに応じて事業を変化させ、高度な技術を培ってきました。現在はフイルム・機能樹脂を主力に、モビリティ、生活・環境、ライフサイエンス分野といった幅広い領域に事業を広げています。

キャリア採用においては、これまでエージェント以外のチャネルを活用していなかった東洋紡様ですが、2020年12月、新たにリファラル採用をスタートし、すでに2名の内定につながっています。また、新卒リファラルへの取り組みも積極的です。東洋紡様がリファラル採用に取り組み始めた背景や、その具体的な成果、そして今後の展望を人事部の藤橋様、岸田様、和田様に伺いました。

東洋紡株式会社ロゴ
東洋紡株式会社
従業員数: 3,320名(連結10,101名)
事業概要:

フイルム・機能マテリアル、モビリティ、生活・環境、ライフサイエンス分野における各種製品等の製造、加工、販売。プラント・機器の設計、制作、販売。各種技術・情報の販売。

人事・労務総括部長 藤橋 健司氏
人事戦略部人材開発グループ マネジャー 岡野 正幸氏
人事戦略部人事企画グループ/人材開発グループ 主幹 岸田 伸哉氏
人事戦略部人材開発グループ 主幹 小上 智也氏
人事戦略部人材開発グループ 和田 桜子氏
人事戦略部 人材開発グループ 深山 薫氏

その他企業様の導入事例をまとめています!
下記からダウンロードください。

リファラル採用導入・運用事例
『メーカー・商社編』

条件だけでは分からない、リアルな働き方や価値観がマッチする人を集めたい

まずは、東洋紡様のキャリア採用の方針について、お聞かせいただけますか。

藤橋氏:
大きく2つの採用方針があります。ひとつは、フィルムやヘルスケアなど成長著しい事業などで人材が不足しており、重点的に経験者を採用したいということです。もうひとつは、当社の人員バランスとして30代半ばから後半の人材層を厚くする必要があることから、年齢層とスキルがマッチする人材を積極的に採用しています。

従来は、どのような採用手法をしていらっしゃったのでしょうか。

藤橋氏:
これまでは、エージェントを利用した採用だけでした。今回、新しくリファラル採用を導入したのは、当社にとって初めての斬新な取り組みです。

リファラル採用の導入を決めた背景を教えていただけますか。

岸田氏:
エージェントのみの採用チャネルでは、どうしても採用が難しい職種や地域が出てきていました。特に当社は化学メーカーであるため、機械・電気系のエンジニアは採用難易度が上がります。また、国内各事業所・工場での拠点採用では、地域事情もあり人材確保が非常に難しくなっています。そこで、他の採用チャネルを強化する必要があると考えました。

そういった採用が難しい職種や地域についても、リファラル採用であれば東洋紡で働くことを知る社員がリアルな働き方や価値観、社風を直接その知り合いに伝えて、アプローチすることができます。また、お互いをよく知っている友人同士なら、価値観のマッチングも自然とできるため、入社に至る可能性が大きいでしょう。さらに入社後に活躍いただける見込みも高いと期待しています。

東洋紡様の社風やマッチする価値観についても教えてください。

和田氏:
世の中の役に立つものをつくりたい、人のためになりたいという、貢献意識の強い社員が多いですね。また当社は、「私たちは、変化を恐れず、変化を楽しみ、変化をつくります」と理念に掲げている通り、変化に対して前向きな方にぜひ入社していただきたいと考えています。

初めてのリファラル採用だからこそ、サポート体制が厚いMyReferに

新しくリファラル採用を導入するにあたって、何か障壁はありましたか。

藤橋氏:
過去には、いわゆる「縁故採用」もあり、何となく紹介での採用に後ろ向きのイメージもあったと思います。しかし、今回関係各所にリファラル採用の話をしてみたところ、「今はもう時代は変わったから導入してみてはどうか」と、前向きに受け入れてもらえました。社員が紹介する時に自社のことを話すことで、エンゲージメントにもプラスの効果があると思います。こうした取り組みを、ちゃんと仕組みとして大々的に運用することで、採用力も向上するだろうという期待の方が大きかったですね。

岸田氏:
リファラル採用をスタートした際、感度の高い社員がコメントを寄せてくれました。ネガティブな意見はほとんどなく「会社として新しい取り組みをするのはいいと思う」といった賛同の声が多かったです。

和田氏:
新卒採用の場合、同期入社や研究室の先輩後輩など、色々な繋がりがあります。しかしキャリアの場合は、そうした繋がりがほとんどありません。リファラル採用によって、先輩後輩や友人などから社内のコミュニティが広がれば、キャリア採用の社員のエンゲージメントもより高められるのではないかと思います。

続いて、リファラル採用を始めるにあたり、MyReferを導入した理由をお聞かせください。

岸田氏:
色々な企業がリファラル採用のサービスを展開していますが、MyReferはリファラル採用の制度構築からコンサルティングまで、しっかりとフォローしていただける体制が魅力だと感じました。これまで定期的なミーティングの場を設けていますが、他社事例やノウハウの提供はもちろん、客観的なデータに基づいて効果的な施策のアドバイスをいただけるため、リファラル採用初年度の当社にとって非常に頼もしい存在です。他の採用手法と比較して、コストを低く抑えられることも決め手です。

偶然を必然に変えるリファラル採用で、開始4カ月で2名内定

2020年12月にリファラル採用をスタートして、これまでどのように展開していきましたか。

岸田氏:
全社に向けた掲示板での告知と、毎月何度かリファラル採用の取り組みや成果など、情報発信をして認知促進に取り組んでいます。また、紹介してくれた社員に対して、丁寧なフィードバックも心掛けています。リファラルだから誰でも採用するのではなく選考はしっかり行うこと、そして採用に至っても至らなくても、結果をしっかりと紹介してくれた社員に伝えています。このように、地道にコツコツと実績を積み上げながら、社内にリファラル採用の気運がもっと高まったところで、キャンペーン施策も打っていきたいです。

リファラル採用をスタートして4カ月ですが、すでに決定者が2名いらっしゃいますね。どのような繋がりから入社に至ったのでしょうか。

和田氏:
1名は、社内SEです。この領域は常に新しい取り組みが必要で、次から次へと求人が出ており、採用にかなり頭を悩ませていました。そのためリファラル採用にもポジティブで、取り組みをスタートしてからすぐに連絡があり、前職での同僚を紹介してくれたのです。
今回入社に至った人材は、まだ転職活動を本格的に始めておらず、「そろそろ考えようかな」という段階でした。そのため、タイミングも非常に良かったのだと思います。もともと仕事や働き方の相談に乗っていた先輩・後輩の関係性があったからこそ、その好機を掴むことができ、紹介に繋がりました。そして職務内容や社風など、かなり細かいところまで説明をしてくれていたことから、すぐに入社が決まりました。

岸田氏:
もうひとりは、営業職です。その方は何年か前に、東洋紡の取引先として一緒に仕事をしていました。その後、他の会社に転職したのですが、ちょうど転職を考えていたところ、当社の社員から声が掛かり紹介に至りました。ちょうどリファラル採用が始まったタイミングと、転職を考えた時期が重なったという幸運がありましたが、そういった偶然を必然に持っていくことができるのがこのリファラル採用制度を始めたメリットだと思います。

新卒採用も、電気・機械系の研究室の繋がりを中心に、東洋紡のファンを増やしていく

東洋紡の作成求人イメージ

このたび内定者にもMyReferを展開し、新卒採用でのリファラル採用を始められた理由を教えてください。

岸田氏:
新卒は年間80名ほど採用していますが、その6~7割が技術系の修士卒です。理系の研究室では先輩・後輩の繋がりが強いため、その関係性を活かして採用したいと考えています。先ほどもお話ししましたが、当社は化学メーカーのため、機械・電気専攻の学生は採用難易度が高いです。そして機械・電気の研究室は特に学生同士の繋がりが強く、リファラル採用は有効だと思います。

内定者は、数多ある企業から東洋紡に入社を決めてくれた人材です。そうした人材が、リファラル採用の活動を通して会社の魅力を語ることで、さらに入社前のエンゲージメントが高まることも期待しています。

これまでの新卒リファラルの成果はいかがでしょうか。

岸田氏:
81名の内定者のうち、半数ほどが紹介活動をしてくれています。その結果、応募が48名、内定が3名という成果につながりました。今も毎月50~60名がMyReferにアクセスしてくれています。

もし今回ご縁がなく他の企業に入社したとしても、何年か後に転職を考えた時、東洋紡のことが心の片隅に残っているかどうかは、大きな違いです。実際に中途採用で面接をしていても、「新卒で東洋紡を受けました」という優秀な人材がかなりいます。そういった、後々につながる成果にも期待しています。

最後に、リファラル採用の今後の展望や目標をお話しください。

藤橋氏:
リファラル採用を始めたばかりですが、非常に良い活動だと感じています。今後も積極的に色々な仕掛けをして、どんどんリファラル採用で入社する方を増やしていきたいですね。また、その時にはご縁がなかったとしても、後から再び良いご縁に繋がるような、東洋紡のファンを増やしていきたいと思っています。

編集後記

リファラル採用という新しい採用手法もすぐに受け入れられ、好意的な声が多かったのは、「変化を恐れず、変化を楽しみ、変化をつくる」という東洋紡様の社風があったからこそだと感じられる取材でした。そして単に新しいものを取り入れるだけではなく、こまめに情報発信をしたり、紹介してくれた社員一人ひとりに丁寧な対応をしたりと、地道な取り組みも社内にリファラル採用を根付かせるためのポイントです。
リファラル採用の制度設計や展開方法などにお悩みの企業様は、お気軽にMyReferへお声がけください。

リファラル採用導入事例 メーカー・商社編 バナー画像
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監修者情報

監修 | TalentX Lab.編集部
この記事は株式会社TalentXが運営するTalentX Lab.の編集部が監修しています。TalentX Lab.は株式会社TalentXが運営するタレントアクイジションを科学するメディアです。自社の採用戦略を設計し、転職潜在層から応募獲得、魅力付け、入社後活躍につなげるためのタレントアクイジション事例やノウハウを発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、こちらよりご連絡ください。

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